アンさんの映画レビュー・感想・評価

アン

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ヒズ・ガール・フライデー(1940年製作の映画)

2.5

始まりの時点でオチまで予想がついてしまいますが、ピリッと風刺が効いた業界コメディで、表現過剰な登場人物の一部にイラっとしました。

新聞、政治、人間関係に対するアイロニー溢れる人物の極端な切り取りは、
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ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル(2016年製作の映画)

3.4

我らぬーぴーぽ

寂しい水に
家族ならぬ
彷徨う野生
ぼんやり追われ
孤独な茂み

アンテベラム(2020年製作の映画)

2.8

どうしてこうにもアメリカ人たちはコスプレをしたり南北戦争が大好きなのでしょうか。
ドラマ ツインピークス ではホテルの支配人ベンが偏執的な狂気に取り憑かれ、部屋の中にジオラマを作り上げセロリを咥えなが
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崖っぷちの男(2011年製作の映画)

3.4

終わりの急展開(それで良いのか!!?)は置いておくとして、面白い!

終わりを丁寧に尺を取らなかったことで100分というちょうど良い尺になり、弛みのない良い作品になっていました。いらないロマンスや御涙
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ミッション:8ミニッツ(2011年製作の映画)

3.7

どこかわからない謎の実験施設から記憶が混濁したまま並行世界の他人へと意識を転送され続けるジェイク・ギレンホールの演技が秀逸でした。

紛れもなくSFマギッシャレアリスムスの傑作の一つでした。
他人の体
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悪女/AKUJO(2017年製作の映画)

1.8

冒頭のアクションシーンの既視感の正体は、マイケル・ファスベンダーとマリオン・コティヤールが出ていた映画アサシンクリードに似ていることが原因だとわかりました。ただしアサシンクリードも今作 悪女 も公開年>>続きを読む

失われた週末(1945年製作の映画)

3.0

依存依存SHOW

オー、ネイチャア

夜が明けぬまま、眠れぬまま
心は暗闇に沈みゆく
緑の三本線に縛られし者よ

血液が煮えるように熱く、鼓動が早まる
偽りの翼が身体を包み込む
飲まずにはいられぬ、
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生きるべきか死ぬべきか(1942年製作の映画)

3.9

招かれないのに来た客は、帰るときにいちばん歓迎される。(ヘンリー8世より)
こんなに面白い作品を観ていなかったなんて、なんとなしに観た作品が!("With a casually watching th
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デリカテッセン(1991年製作の映画)

2.9

エイリアン4のジャンピエール・ジュネ監督のデビュ作。
オリジナリティ溢れる後のジュネ作品の原液のような部分もありつつ、テリー・ギリアム監督の最高傑作 未来世紀ブラジル の世界観をフランスパリの地下世界
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スピリッツ・オブ・ジ・エア(1988年製作の映画)

3.0

もう少し狂気がほしい!雰囲気、ビジュアルは最高なのですが、真面目に作品を作りすぎているのかシュールさやそれにともなう躍動が足りず不活発な映画になってしまっていました。
つばめの大群が夜の空を埋め尽くす
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世界の終わりから(2023年製作の映画)

2.5

紀里谷監督作品はCASSHERN、GOEMON以来の鑑賞。
ルドルフ・シュタイナーの唱える地球期から木星期への移行がモチーフのようなファンタジー作品でした。

なんでしょう、面白そうな雰囲気はあるのに
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アンホーリー 忌まわしき聖地(2021年製作の映画)

2.1

映像とクリーチャーのバランスも良くできた作品でした。
特にヴェロキラプトルのように鳴き声を上げながら突如四つ足で歩く呪われた存在がよかったです。



事案祝子 −巫女の事件簿−

焼け野のマリア、再
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ニューヨークの恋人(2001年製作の映画)

2.3

ヒュー・ジャックマンとメグ・ライアンを個々で見ると装いや雰囲気は素敵なのですが、どうにもこうにも二人の間でおもしろい化学反応は起きませんでした。絆や共感が生まれるような関係を気づく描写もない中で、急速>>続きを読む

マルコヴィッチの穴(1999年製作の映画)

3.3

メタと創作、オマージュでできた映像に、身分移動や自己認識、愛と欲望、アイデンティティの探求といったテーマをうまいこと融合させたパッチワーク作品。
思想や思念がうごめくかのような映像はボードレールの詩の
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レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い(1994年製作の映画)

3.0

第一次世界大戦の勃発、従軍を機に関わる人たちを不幸にするブラピの魔性の魅惑。
原題のLegends of the Fallのthe fallが意味するものはなんでしょうか。
定冠詞 the がつくこと
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金星で逢えたら(2023年製作の映画)

2.0

また仲良く事故りそうな終わり方。始終もやもやしてしまい、実母との再会が平和的かつ実母にうしろめたさがない様子にやらせを感じ、所詮はティーン向けインスタント恋愛フィルムかとなりました。

警官の血(2022年製作の映画)

3.5

溢れ出るアジアンノワール。エピローグが狙ったであろう連鎖する灰色の恐怖にならず、コメディのように写ってしまったのが作品として失敗でした。それ以外には非の打ちどころのない佳作でした。

佐々木譲先生の
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.6

声帯の震えに怯えるでこぼこバディもの。綾野剛がとにかくセクシーで、ボクならほいほいついていきます。

カラオケの結果に怯えるヤクザと声変わりにより歌えなくなった中学生。瞬間での深刻さで比べるのであれば
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弱虫ペダル(2020年製作の映画)

2.7

親切な作りはしていない作品です。原作を知っていることで足りないところや用語を脳内補完することでかろうじて整合性がとれているように感じました。
もっと話の内容をしぼって映画化しても良かったのじゃないでし
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ラスベガスをぶっつぶせ(2008年製作の映画)

2.5

ホワイトフィッシュ燃ゆ

ネオンの舞台
白く塗りつぶされ
アジアの光
隠された功績
ただ漂う夢の中

壺振りの支配
白人の手に握られ
アジアの英雄
見向きもされずに
チキンの中に消える

ハリウッドの
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.5

アイラ・レヴィンの小説 ステップフォードの妻たち をベースに、マトリックス x トゥルマン・ショー、それに少しのグァダニーノ監督版サスペリアを加えたスタイリッシュスリラー。

おもしろかったです!!
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ザ・シークレット:デア・トゥー・ドリーム/ザ・シークレット 希望を信じて(2020年製作の映画)

1.5

引き寄せの魔術師が作った本を持った映画制作者たちが集まってきました。匠(監督)はこれで一体何をするのでしょうか。なんということでしょう、世界中で読まれた自己啓発本がなんともチープな話に大変身して蘇りま>>続きを読む

グレート・スクープ(2024年製作の映画)

2.3

中途半端。最後のテロップが特にいただけない。地位を失ったぶらぶらー、金を払い和解したぶらーぶらー、いまも賠償金を勝ち取っている女性がいるぶらーぶら......根本の解決には程遠いのが武勇伝かのようで作>>続きを読む

だって私は女なの(2021年製作の映画)

2.5

目に楽しいオシャレな歌唱が続く映画。
映画としては面白くないが、綺麗で可愛い女性が動いて、話して、歌って、踊って、脱ぐのを見るだけで満足できるかたには楽しい時間になるかもしれない。(アイドルの出演する
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ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

3.4

USA!USA!のような作品や、アメリカが世界の警察面をしているのを賛美するような展開の物語にはあまり惹かれないのですが、この作品は面白かったです。

主人公が困難な任務に臨む中で、ロシア人艦長含むク
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アメリカン・アウトロー(2001年製作の映画)

2.4

数あるジェシー・ジェームズ美化作品の一つ。
コリン・ファレルの甘いマスクに全てが有耶無耶にされていて、肝心の物語には人間的な深みがなく、だれでもわかる表面を撫でただけの作品になっています。

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

2.8

パートナーや友人に向けて自分の気持ちを語るシーンで、バネッサ・ハジェンスとアレクサンドラ・シップの歌う Come to Your Senses は演出と相まってとても心に響く良い曲でした。この楽曲は主>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.4

ワッフルにクリームを上手に盛り付けることができ意気揚々と提供したら、お客さんがクリーム嫌いで連れの女性にガサツにスプーンですくって渡すシーン。森下 裕美先生の少年アシベ に登場するアッキーが冷やし中華>>続きを読む

サマー・オブ・84(2017年製作の映画)

3.7

近年流行りの80年代スラッシャー映画への熱いリバイバルを望むホラー映画ファンに向けた愛ある作品。
あの時代のなんとなく毎日がのどかに平和に続くのではないかという空気感と、そこで非日常的なことが起こるア
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.6

包丁、裂けた手、ポストの投函口、トンネルなど。生殖器のメタファを描き続けていることに目がいく作品でした。

開始すぐにリンゴ(知恵の果実)を躊躇なく口にするところからすでに、主人公ハーパーがなんらかの
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シンシナティ・キッド(1965年製作の映画)

3.1

007カジノロワイヤルのポーカーシーンのオマージュ元。
ダブルオーではボンドがブラフに見せかけ勝負に勝ちますが、この作品では主人公キッドは自分の引きの強さに過信し、ザ・マンがブラフをしかけていると思い
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大いなる幻影(1937年製作の映画)

3.4

フランス映画史にとって重要な作品(と教わった)のジャン・ルノワール監督の反戦映画 大いなる幻影 は、異なる階級や国籍、出自の捕虜たちが友情と絆を築く様子を描く名作です。この作品では戦争の残酷さを直接表>>続きを読む

ゆれる人魚(2015年製作の映画)

3.4

観たはずなのに何も覚えてなく再鑑賞。
あれ?面白いのになんで印象ゼロで記憶しているのでしょうか......

物語は、人魚の姉妹が人間の世界にやってきて、ナイトクラブで歌手として成功を収めながら、人間
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マイティ・マイツ ~12人の屈強な戦士たち~(2021年製作の映画)

2.5

ディズニーチャンネルで放送されていそうな作品で、語りが御伽話風で盛り上がりにかけていた。
出血したとか、骨折れたとかスーパーマイルドゴア描写で過酷さを表現しようとしたり、戦争のフラッシュバックいれるこ
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アンビュランス(2022年製作の映画)

2.9

とにもかくにも衰え知らずの撮影技術が素晴らしいです。瞬間的な快楽を享受できるという意見にも賛成です。
ぽっと出のヒロインも、元気な死にかけの娘の設定もツッコミたい気持ちをグッドこらえて観ることができれ
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恐怖の報酬(2024年製作の映画)

1.5

産業廃棄物のような出来栄え。
まずプロがどこにもでてこない。爆発物のプロフェッショナルが車を盾にして爆弾から逃れようとするなんて、自殺願望でもあるのではないかと目を疑う。

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