タイプライターをショットガンのように打ち続けるレオノールの熱中っぷりとか、自ら描いた人物の台詞をトレースして叫んじゃうとことか、脚本世界へののめり込み具合がとにかく愛おしいし可笑しい。
メタメタな構>>続きを読む
未熟で幼いからこそ持つ強さ。偽善や嘘を知らないからこそ言葉を選ばず、自分の感じたことを裸のまま曝け出す。
良識的な社会は純粋であり続けるものを破壊するけれども、その矛盾を叩きつけられながらも秩序の中で>>続きを読む
「一緒に地獄に行きましょう」
「何で私なの」
「あなたが僕を生きかえらしてくれたから」
綺麗に整えていた秩序ある身ぐるみを粘度の高い有害な男性性に剥がされ、心の底に眠っていた本能を覚醒させる。雨季の>>続きを読む
陳腐な三角関係に始まり、幼稚な男性性を曝け出し続ける展開にうんざりしてたら、三つ巴の妖怪大戦が始まった。
暴力への発情、嫉妬、復讐。
それぞれが破滅に向かって、しかしポジティブに本能を開花させていく>>続きを読む
愚か者が上に立つ世界。
今も昔も何も変わっていない。
「私がスパルタカスだ」と皆で立ち上がる時。
奴隷が味わえる自由は死であるなんて、それが美徳になる世界であってはいけない。
席を飛び出して最前列で踊りたくなる衝動を抑えるのに必死だった。
戦争と災害。
ウクライナ、パレスチナ、能登半島、世界中で今、瓦礫と死体の山が積み上がっている。
自然の脅威には抗えなくても、人災を防ぐことはできるはずなのに。
「飛行機は戦争の道具でも、商売の手だてで>>続きを読む
それぞれがそれぞれを守るための争い。
退廃の世界を力強く生きる美しい戦士たち。
蟲たちの気持ち悪さと可愛さを兼ね備えた造形がたまらない。特に王蟲。
映画は内容を詰め込みすぎた感。
原作の漫画を読みたい>>続きを読む
侵される、すべてが金属に侵される。
造形の迫力と禍々しさ。
視覚、聴覚、痛覚、五感の至るところを支配され、荒唐無稽なアート作品に振り回されているのかと思いきや、丁寧に伏線を回収していく緻密な計算が施さ>>続きを読む
『パーフェクトブルー』では虚像からの脱却としての女優、『千年女優』は愛する人を追う鍵としての女優だった。
映像の迫力は『パプリカ』、ストーリーテリングは『東京ゴッドファーザーズ』が秀逸すぎて、本作には>>続きを読む
気狂いピエロはこの作品に影響を受けたのかどうなのか。
「現代では善意が通じるところがない、すべてが狂ってる」
前半の穏やかな雰囲気に油断してたら急に迫ってくる不穏な展開。冒頭の結末は友情か裏切りか。緊張感があるはずなのに一貫して優しさを感じる不思議な感覚。これがケリーライカートなのか。
大学時代の学祭で友人>>続きを読む
愛と憎、表と裏、生者と死者、すべての境目がことごとく崩壊していった。
むせかえるほどの色香を漂わせる大楠道代と、和洋の様式美が入り乱れた大正時代の絢爛さが強烈な引力を放って襲い来る映像の暴力。恐ろしい>>続きを読む
蠢く絵画をみている感覚。
役者が役者としてではなく、美術的な肉体として、着せ替え人形として、有機的でありながら無機的に、描画手法としてあるような。
艶かしく、時にポップに、はたまた恐ろしくうつろう世界>>続きを読む
曲選が最高。
規則正しい丁寧な暮らしに憧れる。
けどこの世にあんなきれいな公園トイレとおじさんは存在しないのでファンタジーの世界だなと。
『枯れ葉』の二人の気分になってみたく。
たしかにめちゃくちゃ笑えた。
とにかくティルダ・スウィントンの存在感。
あの死化粧は不意打ちすぎる。
脚本はめちゃくちゃだと思うけど結構楽しめた。
アンサがかっこいい。
なんでこんな男をって気持ちはあるけど、一途なクズ男だからまだ許そう。
北欧特有の静かで淡々としたコミュニケーションくせになる。
男はみな同じ型の鋳型でブタの方が賢くて優しいっての>>続きを読む
戦後も終わらないそれぞれの戦争。
大人たちは生きたまま亡霊となり、現実の悪夢にうなされ、たたかい続ける。
少年の瞳に流れ込む彼らの慈愛と暴力と祈り。
演技という衣を極限まで剥いで、全裸に近い生々しさ>>続きを読む
黒スーツ集団
くだらない歓談
仕組まれた強盗
疑心暗鬼の倉庫
立ち往生
削がれた耳に聴こえるか
stuck in the middle with you
モノクロの格好でも
カラフルに生きる個性
掃き>>続きを読む
良作。
正義と悪の混沌。
社会の縮図的な内容で新しさはなし。
ゴキブリ並みの生命力に覇王色の覇気をまとってしまった代表に圧倒。