えいごうさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

えいごう

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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

3.5

ネットを介した性的な児童虐待に鋭く切り込んだドキュメンタリー。徹底的な管理監修のもと12歳に扮した女優たちが欲望丸出しの男たちと実際にコンタクトを取るという企画の時点でもう勝ってる。おぞましいネットの>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

3.5

認知症の老人に見えている世界を追体験できる作品。状態の良くない身内がいるので、アンソニーの気持ちも家族のつらさも他人事に思えずつらいほど感情移入してしまった。キャストの芝居も作品の出来も文句なしだが、>>続きを読む

ライト/オフ(2016年製作の映画)

3.5

原作の短編を超えることはないだろうと思っていたが、なかなかよかった。設定やキャラクター造形の味つけが上手で、家族ドラマとしても楽しめる。クリーチャーとの決着のつけ方が物悲しいのにウェット感は最小限で、>>続きを読む

バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3(1990年製作の映画)

3.0

今回はドクが主人公だったね。西部劇の領域に手を出しつつ、迷子にならず破綻せずまとまっているのがグッド。娯楽SFの完結作として不足のない出来だったけど、ドクとは会えず終いの方がよりいい後味になったのでは>>続きを読む

サプライズ(2011年製作の映画)

2.0

“笑いと恐怖は紙一重”系のスラッシャー映画という解釈で間違ってないよね? どんでん返し的な部分に期待すると全然物足りないが、「ホラーあるある」を皮肉りまくった作品としては楽しめないこともない。どっちつ>>続きを読む

オキシジェン(2021年製作の映画)

2.0

AIを活用可能という設定が新鮮なSF寄りのワンシチュエーションスリラー。記憶喪失の主人公が徐々に状況を理解していく過程を、観る側もシンクロして楽しむことができる。その分衝撃的な展開への感情移入度も高か>>続きを読む

ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ(2021年製作の映画)

1.5

豪華なキャストや二転するミステリー、色彩が目を惹く美術等、評価点はいくつもあるものの、いまいちパンチが足りなかった。主人公のトラウマに関する描写が薄く、カタルシスに作用していなかったように思う。『裏窓>>続きを読む

バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2(1989年製作の映画)

3.0

続編ありきなのかよ!! 単体で完結しない作品は評価しづらい。当時の視点で描かれた2015年を眺めるのは楽しかったし、続編の醍醐味をしっかり押さえてはいたけれど、前作ほどの勢いは感じなかった。3を観たら>>続きを読む

バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年製作の映画)

4.5

恥ずかしながら初視聴。未来に戻る/両親をくっつける/ドクの死を回避する、の多軸で回すストーリーが見事。タイムトラベルものの醍醐味もばっちりで、特に笑いの部分を腹の底から楽しめた。往年の名作として愛され>>続きを読む

第三の男(1949年製作の映画)

1.5

古い映画を楽しむのは難しい。「当時の水準では〜」という情報を、知識としてしか受け取ることができない。“第三の男”ハリーに何の魅力も意外性も感じなかった。もう古典を観るのはやめようと思う。

コンジアム(2018年製作の映画)

1.5

実在する有名な心霊スポットに若い心霊動画配信者たちが乗り込むモキュメンタリーホラー。YouTuberという設定やGoPro等の機材のアップデートでPOV作品の矛盾した弱点をカバーしていたのはよかったが>>続きを読む

愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

3.0

銃乱射事件で我が子を失った夫婦の物語。たった12分で耐え難い喪失感とそれを乗り越える苦しみが静かに巧みに表現されていて、ボロボロ泣いてしまった。台詞が一切ないのに、この上なくエモーショナル。弱点を挙げ>>続きを読む

オクトパスの神秘: 海の賢者は語る(2020年製作の映画)

3.0

映画製作者の男性とマダコの交流を描いたドキュメンタリー。ケルプの森と海洋生物の映像の美しさだけでも十分楽しめるが、タコと人間の異種間交流をドラマチックに描いていて感動した。タコがこんなに賢い生き物だな>>続きを読む

ブロックアイランド海峡(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

個人的にはかなりツボ。得体の知れない何かに連れて行かれる(あるいは連れて行かされる?)恐怖を描いたSF風味のホラー。夏だけ観光池の寂れた島、魚の大量死、わだかまりを抱えた漁師の家族……とオカルト好きが>>続きを読む

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.0

相当よかった。耳が聴こえなくなってしまうドラマーの物語。聴力を失うことを表現した音の編集がとにかくすごくて、劇場の音響や質の良いヘッドホンで楽しめなかったことを悔やんだ。決定的に人生が変わってしまった>>続きを読む

さよなら、僕のマンハッタン(2017年製作の映画)

1.5

いまいち。同監督の『(500)日のサマー』や『gifted/ギフテッド』がとても好きなので期待して観たが、いわゆるハズレ作品だった。全体的にとっ散らかった物語で、特に女性キャラクターの使い方が雑に感じ>>続きを読む

ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

3.5

かなり好き。連続殺人鬼のおっさんと内向的な女子高生の中身が入れ替わってしまう、スプラッタホラーの皮を被った青春コメディ。奇天烈な設定の時点でもう勝ってるし、キャラクター造形や序盤の布石を活かした作劇が>>続きを読む

新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

3.5

おもしろかった。高速鉄道という閉鎖空間の中での感染パニックものというだけでも斬新で楽しめる上に、登場キャラクターの人物像が多彩で群像劇ドラマとしてもおいしい。お決まりと外しの比率がいい塩梅で、個人的に>>続きを読む

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.6

もうめちゃくちゃ好き。白人警官に殺されるループの中でもがく黒人男性の物語。たった30分の尺の中で、現実に起きている社会的な問題を提起しながら、絶望的な展開をかましつつ、それでも一筋の希望を描いて締める>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.0

招かれた結婚式での一日を繰り返すタイムループに囚われた男女のロマンスを描いた奇天烈なラブコメディ。小難しい話はほとんどなく、「人間ってサイテーだな」と思ってしまうようなゲスいエピソードを笑い飛ばしなが>>続きを読む

ヘイター(2020年製作の映画)

3.5

ネットの誹謗中傷ビジネスにハマった青年を描いた社会派スリラー。ポーランド版『ナイトクローラー』といった感じの趣でおもしろかった。主人公の卑近で未熟なサイコパスっぷりと、まともで善良な人が一番ひどい目に>>続きを読む

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

3.0

馬に乗れなくなったカウボーイのおはなし。美しい死も劇的な救いも与えられないがとにかく生きていく、ということのつらさとかっこよさを抑制された表現で丁寧に描いている。『ノマドランド』と比較して楽しめる箇所>>続きを読む

ザ・リチュアル いけにえの儀式(2017年製作の映画)

1.0

怖くない。前半は「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」、後半はありがちなカルト/モンスターホラー。既視感とツッコミどころのある要素だけで構成されているように感じた。主人公が抱えるトラウマをもう少しうまく使>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

3.0

大人向けの静かなドラマ。たくさんの喪失を経験してきたような強くて成熟した人にほど刺さる作品なんじゃないだろうか。大袈裟な演出やわかりやすい筋書きはないが、それがうまく“作りものっぽさ”を消しているよう>>続きを読む

トレーニング デイ(2001年製作の映画)

3.5

逃げ出したくなるような緊張感とアンチ・バディモノの面白みを楽しめた。腐敗しきった正義とかそれすら凌駕する大きな闇の存在とか、好みの要素てんこ盛り。後半はやや整えられすぎている印象を受けたけれども。イメ>>続きを読む

許されざる者(1992年製作の映画)

2.0

オスカー受賞のイーストウッド監督作ということで期待して観たが、肩透かしを食らった。決してつまらないわけではないのだが、起伏がなくてあっさりしすぎている。勧善懲悪がお決まりだった西部劇に、正義だけでは語>>続きを読む

シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.5

旧エヴァからのファンとしては「完結編で見たかったものを観せてもらった」と心から満足することができた。改変をかまして盛り上げつつ、エヴァらしさをしっかりキープしていて、ちゃんと全てを終わらせたのがベリー>>続きを読む

フィールズ・グッド・マン(2020年製作の映画)

3.5

カエルのぺぺのミーム化に絡む現代アメリカのネット事情や社会問題を、90分ほどでサクッと学べるおいしいドキュメンタリー。編集が巧みで情報が頭にスッと入ってきた。鼻を摘みたくなるような生々しさと他人事とは>>続きを読む

アンタッチャブル(1987年製作の映画)

3.0

気持ちいいくらいストレートな王道の刑事ドラマとして楽しめた。耳に残る音楽とキャラの立った登場人物たちが印象的な作品。“法の執行者”として一本筋の通った主人公ネスの最後の台詞がたまらなくクール。それにし>>続きを読む

カポネ(2020年製作の映画)

1.0

退屈。あらゆる要素の味付けが中途半端でまったく入り込めず、眠気と戦う羽目になった。主演トム・ハーディの気合いの入った芝居だけが唯一の救い。題材がいいだけに余計もったいなく感じる。

ある人質 生還までの398日(2019年製作の映画)

3.5

紛争地帯でテロ組織に拉致監禁された民間人の苦しみを本人と家族の両サイドから描いた秀作。二軸で回すストーリーテリングがクライマックスの大きな一撃を活かすための布石として完璧に機能していて、ダブルの意味で>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.0

「ヤクザもの」に括ることのできない、複雑な味わいのあるドラマ。派手さには欠けるが、繊細な芝居を正確にこなす役者陣が醸す“生きることのままならなさ”の表現が素晴らしい。個人的には、ラストからのその後をも>>続きを読む