カモノハシペリーさんの映画レビュー・感想・評価

カモノハシペリー

カモノハシペリー

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

5.0

ともすれば設定や展開だけだとチープなB級映画になり得たものを、映像の圧倒的な力で大傑作まで押し上げられており、凄まじかった。要素としてのフランス映画的な軽妙洒脱な佇まいを含みつつかなりグロい奥の奥まで>>続きを読む

ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.8

ミッションインポッシブルって感じで良かった。トム走るフォーム綺麗で、というかずっとすごい。

フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

3.5

そういう時代だったといえばそれで済むけど、新進気鋭のこれ系監督から、今や歴史的にも偉大な監督へ。手ブレ酷かったり演技ひどかったり、時代やなあと思いましたが、本の力すごいです。これから広い世界に羽ばたい>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

まず始めにこの映画が日本で観られるように奔走した全ての映画人を賞賛したい。

現代日本において、ある意味で敗戦国としての意識は希薄であるが、それは欧米化されるに足る歴史が語っており、とりわけ原子爆弾の
>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.9

もうちょっと現場検証や、鑑識や解剖がメインかと思ったけど法廷サスペンス犬ハートフル家族愛の裏表系真実は藪の中映画でした。期待しすぎたと言えばそれまでで、作品を通して落下だけでなく、親だったり友情だった>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

5.0

凄い情報量だったので勝手に数年分受け取って苦しかった。が、とにかく映像の新しさと気持ち良さにストーリーとキャストが連動してとにかく最高。歓声上げそうになったり、サイレント爆笑したりと長いし濃いのに一瞬>>続きを読む

特攻野郎Aチーム THE MOVIE(2010年製作の映画)

3.4

頭からっぽアクション。2010年って感じで今見たらアレですが、当時は全然大丈夫だったのかと。ただこれ系はありすぎて、読めすぎて、という時代の感じ。リーアムニーソン兄さんの近接格闘みれて満足。

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

4.3

ボウかわいそうすぎた。無音で爆笑しながら観たけど他の人誰も笑ってなくて、誰がジョーカーやねん!と思った。

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

4.5

マシューヴォーンファンなので公開初日に。途中の設定説明しっかりめで、うとうとしてしまった。フリ長いけどこの二重スパイの二重メタの、で実はそれがそこに繋がってってやるにはまあ全部必要か。って感じでズルズ>>続きを読む

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.1

日本の雪エンタメアクションってそういやなかったな。冒頭の刺青人皮の概要説明おじさんだけ下手すぎて、話しすぎちまったって杉本殺そうとする流れが無理すぎたけど、そのほかは概ねとても良かった。特に配役はほぼ>>続きを読む

コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

4.1

韓国映画ってほんとうにスケール大きくなってきてて、産業としての成長も芸術としての上昇も感じる。ユーモア的にも、ぶっ壊しがありつつちゃんと筋道通ってて、絶妙に展開もおもしろい。今作はコンセプトからの飛躍>>続きを読む

アウトフィット(2022年製作の映画)

4.2

スピルバーグのブリッジオブスパイでマークライランスを認識してから目が離せなかった。第一印象から凄まじい演技のおじいさんで、今作はついに?主演で余すことなく魅力を味わえた。芝居の凄まじさや表情の細部まで>>続きを読む

終わらない週末(2023年製作の映画)

3.9

黙示録的終末(邦題はこれにかけてる?)スリラーで、なんやかんやあって怖かったけど、最後の審判はどうでも良いからフレンズのラスト見せろ!という娘の強い意志が鹿に導かれてDVDにて成就し、このディストピア>>続きを読む

バビロン(2021年製作の映画)

3.9

落ち着いてから感想書こうとして忘れてた。テンポがよくドライブ感のあるグルーヴで、文字通り時代を駆け抜ける群像。本質的に大切なものを、折られたり踏まれたりしても大事にしてろよって受け取りました。

ナポレオン(2023年製作の映画)

3.3

シンプルに観たいものとは違った。重厚感がすごくリドスコならではといえばそう。展開があんまりないといえばないけどホアキンとバネッサの眼差しだけでも観る価値はある。僕にはちょっと長かった。

REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

4.4

もし僕が映画監督ならソフィアブテラで一本撮りたい、は絶対そうなのでそれがザックってめちゃくちゃ嬉しかったし待ち侘びていました。内容はそらもう2023年にSFアクション撮ったら似るというかオマージュで勝>>続きを読む

最後まで行く(2023年製作の映画)

4.2

韓国版観てないですが、日本流にデフォルメしてると容易に判断出来るぐらいに破茶滅茶。ずっとピークみたいな話で配役も完璧。不死身すぎる説明もないし、出世ってそんなに?とか、危ない危ない、あ、いやなんとかな>>続きを読む

(2023年製作の映画)

4.4

ほぼアウトレイジやけど、要するに日本における権力闘争ってだいたいがずっとそうなんだなって感じた。特にアウトレイジ同様にナンバー2の描き方が良くて、みんな誰かのナンバー2になれるのが良かった。ガイリッチ>>続きを読む

ヘルドッグス(2022年製作の映画)

4.3

良い映画でした。日本のアクションの未来は、この路線ですよね。岡田准一は希望です。役者陣、脚本も含めてクオリティー高いし違和感も、綻びもなかった。しいて言えばセリフ回しに不自然なところや、聞き取れないと>>続きを読む

クレイジークルーズ(2023年製作の映画)

2.8

気楽な映画で軽く再生。宮崎あおいといえば我が青春なので久々に観たかったけど、内容が、、。多分普段こーいう系統でもっと奥行きがあるものを見過ぎていて、あぁはい。という気持ちでした。すみません。

ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.3

思ってたんですよ。映画に出てくる超人ってミスしないし、簡単なところでつまずかない。これ序盤でミスったらどうなるんやろ?って。ただミスるだけだと映画にならないので、その後の偏執的な後処理までとても良かっ>>続きを読む

キャロル・キング ホーム・アゲイン ライブ・イン・セントラルパーク(2023年製作の映画)

5.0

ニューヨークでずいぶん儲けさせてもらったから恩返ししたいって、セントラルパークでフリーライブやんの凄すぎて涙が止まらなかった。音楽って結局、どれだけ純真を見せられるか、なのだと思う。音も不自然に加工し>>続きを読む

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団(2010年製作の映画)

4.1

才気煥発とはこの事で、今や超売れっ子のエドガーライトによるアクションコメディ。当時見たかったぐらいの、同世代感。展開も意味不明で、凄まじい飛び具合。好きでした。

(2023年製作の映画)

3.6

テーマがとても重く、自分の心が大丈夫な時に観ようとタイミングを測っていました。実際の事件を基にしているので結末は変えようがなく、また犯人の純真に飲み込まれそうな瞬間もありましたが、主人公の言葉を借りて>>続きを読む

白鳥(2023年製作の映画)

-

話の内容がとてもしんどい。重苦しくて人間の嫌な部分を抽出しすぎている。しかし、これも映画にしか出来ない感情の解放であってウェスアンダーソンのなせるわざ。

オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

4.5

別に画期的なアクションが観たいわけでも、普段映画観ない人達でも知ってるキャラクターじゃなくても、いい。というかそうじゃないユニークで新しい方が楽しめるのでツボでした。相変わらずガイリッチーとステイサム>>続きを読む

ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

5.0

あの、ウェスくんの作品!として観るものではなくて、ウェスアンダーソンという映画監督、映画作家による純度の高い部分を浴びるにはこっちの方が濃さがあって良かった。結晶化してる、というか。説明の多さを逆手に>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

5.0

5.0以外、付けようがなかった。殺し屋による殺し方大喜利を見てる感じでゲラゲラ笑ってしまったし、かなり迫力あった首長がわりとすぐ(代替わり?してたが)殺されたり、というか言い出すとありすぎて野暮なので>>続きを読む

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.8

映画館行こうと思ってたんですが、心がもたないかもと思い配信待ってました。わりと早くてありがたい。案の定、停止ボタンを6回ほど押してから呼吸を整えて、という繰り返しになりました。他者の尊厳を守ることが当>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

4.3

変わったことも変わらないことも、100年のうちにあっただろうけれど、まだ世界から虐殺も差別もなくなっていない。その事実に胸を痛めるが、我々は歴史から学ぶことができる。そのことを信じている。

作中の設
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

3.9

不器用だけど自分があって、というかありすぎて、いばらの道を歩みがちなフランシス。変人だし、不平不満も言うけど憎めない彼女のうまくいかない日々が、気付いたら27歳という将来というぼんやりした不安に押し潰>>続きを読む

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.9

Facebook創業史。普通の一般人には使いこなせない(こなす気がない)けど、たまにいる人脈お化けや宗教、政治など活動家的な側面がある人には必要なツールなのかも。今や誰かの誕生日と、亡くなったことしか>>続きを読む

アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.3

歴史的背景はまだちゃんと理解してないけど、言いたいことというかやりたいことが強烈にあって、それが密度も濃度も高い状態でエネルギーに満ちた作品だった。とはいえブラックユーモアや、サスペンス要素もあって怪>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

5.0

多重構造に複雑なメタファー、今作のユーモアはオフビートにシニカル。俯瞰的に観ないと笑えないかも。いつも通り頭からっぽではただ絵画展になってしまうので、集中力サプリとエナジードリンクの併用で堪能しました>>続きを読む

モンタナの目撃者(2021年製作の映画)

3.7

展開に幅があって、あるある外してくれて見応えありました。殺し屋も不気味で、アンジーもちゃんと弱くて(心は強くて)適度に頼りになるような保安官と、めちゃ有能なその妻。少年が届けたスクープは描かないところ>>続きを読む

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