シャマランの平場の演出の微妙さは本作のような題材において致命的であるが、観客のことを意識した作劇はとても魅力ある。とはいえウェス・クレイブン『パニック・フライト』のような作品と比べると軸が緩く、割と安>>続きを読む
ファスビンダーの中ではかなり物語を実直に描いている作品。ソフトフォーカスの画が本当に美しくそれだけで2時間堪能できる。ナチスを正面から描写しながら皮肉とギャグに溢れたメロドラマに仕上げていてかなり熟練>>続きを読む
岡山天音の死に方がかなり異形で笑った。からっぽな人たちを物語構造にしてストレートに描く感じは『カリスマ』に似てる。
大半はコンセプトに忠実かつそれで面白くみせるので良かったが、ラスト付近で話をたたむ方向に行き過ぎたのが残念。それなら『食人族』みたいな入れ子構造にした方がより良くなったのではないか。70年代のテレビっ>>続きを読む
今まで主観的な題材を監督作で扱ってきたアレックス・ガーランドだが、本作では中立的な立場をとるジャーナリストの主観から物語を描くというねじれた構造でうまく相対化した視点を獲得している。この構造によってゲ>>続きを読む
通常こういう題材を大真面目に描くのが邦画のクソつまらないところだが、本作は客観視しながらコメディに昇華しようとしていてその姿勢がとにかく素晴らしい。
謎の中毒性がある映画。ランティモスのファンとしては最高だけど、冷静に考えて前作の後にこの企画でやるのふざけてて好感がもてる。
前半の荒廃した惑星には妙なリアリティがあって良かったが、宇宙船内入ってからはファンサービスばっかで興醒め。VFX使いすぎてゼノモーフが接近してくる緊迫感がない。
やたら怖い。モノローグが理性的であるからこそ主人公の顔の異様さが際立つ。
音の迫力には相当なこだわりを感じる。だが、もとより感じていたマイケル・マンの芝居の撮り方の下手さは確信に変わった。
レフンがDVDの解説文に書いているように、どこかファスビンダー味を感じる作品。それとケン◦ローチの手触りが混ざったような感触。それでもカメラワークもセリフもガタガタであることには変わりないが、それゆえ>>続きを読む