Midoriさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

Midori

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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

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映画的かと言われたらそうではないのだけど脚本がすごい。
キャシーにとって一連の行動は、復讐だけではなく、服喪でもあったのだと思った。

女が階段を上る時(1960年製作の映画)

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「夢を見たの。夢の中で泣いたのよ」
凛とした、けれどもどこか悲しみを含んだ高峯秀子の表情の素晴らしさたるや。
くぅ〜〜〜。

あのこは貴族(2021年製作の映画)

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ラストシーンでの物理的な階層の違いのある2人の関係性をみて、この映画は階層の存在自体を強く否定して、そこからの脱却を強制しているのではないのだ、自分とは違う階層にいる他者への理解と連帯をそっと後押しし>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

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撮影がとても端正で好き。
演出のやりすぎ感は否めない。

異界の存在が現実の延長線上のものとして出てくるところとか夢幻能のようだなあと思いながら見ていた。

ホーリー・マウンテン(1973年製作の映画)

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銃痕から小鳥が出てくるシーン好き。
あとはあまり覚えていない。観賞後、高熱から抜け出そうとしているときみたいな感覚になる。

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

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前半部ヤンヤンが授業中に現像しにいって先生に怒られるところくらいまではとても良かった。瑞々しいのに、どこかノスタルジックな感じがあって。
両親(特に父親)がミドルエイジクライシスを迎えていて途方もない
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

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Netflix作で話題になってると小耳に挟んで観てみたけれど私には合わなかったなあ。

無駄に豪華なキャストと万人受けするプロットだけ用意して肝心な脚本がチープすぎる。まるでできる限りローリスクで映画
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落下の王国(2006年製作の映画)

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映像もさることながら石岡瑛子の衣装美術が素晴らしい。

石岡瑛子の展覧会で観たときはその素晴らしさを完全には理解できてなかったことにこれを観て気づく。実際に人が着て動いて、映像になることによって最も美
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夜空に星のあるように(1967年製作の映画)

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ケン・ローチがイギリス労働者階級に向ける眼差しは、決して哀れみではなく、かといって美化しすぎるわけでもない。彼らを特段可哀想がることもせず、彼らのささやかながらも幸せに満ちた瞬間は非常に美しく切り取る>>続きを読む

不気味なものの肌に触れる(2013年製作の映画)

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「触れる」がアクチュアルな意味と、他人のパーソナルな部分に踏み入るという観念?的な意味の2つをゆらゆらといったりきたりする様子が観ていて心地よかった。

The depthでオフファタールな少年を演じ
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ベニスに死す(1971年製作の映画)

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“Absolute beauty exists. To put eyes on the beauty is to put eyes on the death. “
教授とタージオ、それぞれの視線によっ
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偶然と想像(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

濱口作品の醍醐味は、張りつめた緊張感のある空間の中で繰り広げられる濃密な会話によって、徐々に徐々に人間たちの関係性が、観るものの予想だにしない方向へと変容していく点だと思っているのだけど、本作は短編集>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

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時代性、普遍性の軸として「有害な男性性」を描きながら、クライマックスへ向けた各登場人物たちの動機は私たち観客の予想を裏切ってくるものなのが面白い。脚本の力だなあ。


余白たっぷり、感情を抑えた演出が
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東京画 2K レストア版(1985年製作の映画)

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よく寝た。

東京物語で始まり、
パチンコ屋、ゴルフの打ちっぱなし、
食品サンプルの工場などの風景があり、
東京物語で終わる。

ヴィムヴェンダースの画づくり、
色彩感覚は素晴らしさを再認識。

ただ
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山猫(1963年製作の映画)

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どこまでも耽美的な映像と美術にため息をつきっぱなしの3時間。どのシーンを切りとっても絵画として成立しているのではと思ってしまうほど美しい。

ただ華麗な貴族の生活を描くのではなく、イタリア統一戦争のさ
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