Leoさんの映画レビュー・感想・評価

Leo

Leo

それから(1985年製作の映画)

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「三千代と平岡が結ばれることになった時、代助は親友・平岡のために喜びの涙を流した過去があった。しかし、それは青年期特有の義侠心の発露であり、自然の真情ではなかったことが、歳月を経るに従って明らかになっ>>続きを読む

犬神家の一族(1976年製作の映画)

4.0

角川映画第一作。
松子と差し向かいの場面での実験的なカット割や粋なエンディングに製作年の時代がしっかり息づいていて、寂しくさせる。

草笛光子が、とても綺麗です。

「あのな、世の中の人間には2種類し
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(1951年製作の映画)

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ジャン・ルノワール初めてのカラー映画。

"Who do you love?"
"Everybody."

インドへの道(1984年製作の映画)

4.5

デイヴィッド・リーンの遺作。
老境の名匠が選んだ、結婚という瑞々しいテーマ。最後まで観るものを捉えて離しません。
NISAでインド投資を始めようとしている人は是非🇮🇳

"India forces o
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たくましき男たち(1955年製作の映画)

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"No, it was ranch living."

"I'm sorry. I dream small."

"It's YOU who needs warming.!"

"For him, a
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東京の女性(1939年製作の映画)

4.5

戦前、軟派文化の到達点。歴史を刻むことのなかった日本映画の1つの方向への想像を掻き立てる作品です。
この映画に映し出される景色は、戦後の世界の生き写しです。カメラワーク、服装、金属的な車の煌めき、「姉
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とらんぷ譚(1936年製作の映画)

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「金は使ってこそ初めて意味が出る。」

「1897年4月12日。あなただったのね。」

「あなたこそ私の求める男よ。」

怒りの葡萄(1940年製作の映画)

4.0

"It's just what people does."

"I will never be scared."

"Women can change better than men."

"We'l
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四枚の羽根(1939年製作の映画)

4.0

"Would you rather face me?"

"A memory has being born tonight... a
memory that should stand the tes
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冬の華(1978年製作の映画)

4.5

高倉健、最後のヤクザ映画がクランクインした場所は、鳥取砂丘の海辺でした。

絵、手にかけた男の忘れ形見ー
手弱女な世界に魅かれる度に、男たちは元の世界に引き戻されます。
ヨーロッパ人に受けるやくざ映画
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果てなき船路(1940年製作の映画)

4.0

共にアイルランド系であるユージン・オニールの戯曲にジョン・フォードが映画を造っているため、淡白なプロットの中にも詩魂を感じさせるアイルランド系船乗りの話です。

"Is there no place
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麦秋(1951年製作の映画)

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When I Saw Hara Setsuko say she's 28, I almost shouted that I am 28, too.

「いけないんじゃないの。いかないの。いこうと思った
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キング・コング(1933年製作の映画)

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戦艦武蔵の建艦趣意書にもその名が記された、「馬鹿馬鹿しい活劇」。
戦争に青春を奪われつつも戦争のもたらす冒険に魅せられてしまった2人のロスト・ジェネレーションが、新世界への冒険の発着地であった当時の博
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ラジオ・デイズ(1987年製作の映画)

4.0

1988年発売のLPに附いていた味のある80'sの解説文:「旧いイメージの色メガネでみられる仕儀となっちまっている。」
繰り返すけど、日本語って80年代が一番自由ですよね。

"Boy, what a
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海賊ブラッド(1935年製作の映画)

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1930年代の江口洋介がここにいる。
Rule Britanniaが流れない、唯一のイギリス系海戦映画。

"I was in no mood to thank my purchaser."

"I
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ヘンリー八世の私生活(1933年製作の映画)

5.0

史上屈指のぱっぱら野郎を描く、ハートウォーミング・コメディ。

"To leave it undone will cost us England."

"Pearls for a pearl."

"
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アルジェの戦い(1966年製作の映画)

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死者に手向けられたモリコーネの音楽には、死者に対する敬意がこもっている。

翔んで埼玉(2018年製作の映画)

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「そんなの東京に迎合してるだけだろ。お前達に郷土愛はないのか。」

進め龍騎兵(1936年製作の映画)

4.0

CasablancaのMichael Curtiz監督の描く西部劇。音と映像が絡み合った推進力と内面描写がこの監督の持ち味だった事に改めて気付かされます。
音と映像が絡み合う最後の決戦の場面は、観るも
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ナバロンの嵐(1978年製作の映画)

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冒頭のロバート・ショウびっこの設定は、Stingを引きずっているのでしょうか。
たまたま撮影前に足を痛めた5年前の偶然が、本作にも尾を引いているんですね。

"It didn't do a god d
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バグダッドの盗賊(1940年製作の映画)

4.5

千夜一夜物語の設定とは異なる’92年『アラジン』の設定のうち、少なくとも以下の設定は本作に起因するそうです。

・魔法使いは悪宰相(原作ではただの老人)
・ランプの妖精に叶えてもらえる願いは3つまで(
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ピグマリオン(1938年製作の映画)

5.0

忠犬ハチ公生誕100年記念日に鑑賞。

映像から音楽からエンディングまで、すべてがa piece of art.
喜劇の要素の中に、内面描写を盛り込む文学的深度も素敵です。
David Lean、編集
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真面目が肝心(1952年製作の映画)

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テリー・イーグルトンの『反逆の群像―批評とは何か』の『ユートピア2』や『オスカー・ワイルド』の章に引用されている喜劇です。

"An engagement should come upon a you
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老兵は死なず(1943年製作の映画)

5.0

本作の池に浮かぶ枯葉のショットを見た観客は、 "Jesse James"('39)で観客の心を震わせた外光の下でのカラー撮影が、4年後には芸術に仕立てられている様を目の当たりにして、映画史の風を感じる>>続きを読む

鎧なき騎士(1937年製作の映画)

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"It's optimistic like the English."

"But I organize. Can you organize, comrade?"

"Even if tommorow
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さよなら子供たち(1987年製作の映画)

4.5

宗教儀式が、対比的に描かれる。
キリスト教の儀式が幾度も描かれる中もっとも印象に残るのは、たった1回のユダヤ教の儀式。

日本公開時のパンフレットにはこのように書かれています;「40年以上待って、やっ
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波止場(1954年製作の映画)

4.5

タクシーのシーンなどを通して、Stanislavski Systemの白眉を目にできます。
監督は、The Actors Studio創設者のElia Kazan、主助演は、同スタジオ出身のMarlo
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めぐり逢う朝(1991年製作の映画)

5.0

ある種の緊張感が漲っていて、穏やかな物語でも飽きさせない。

「言葉で語れぬものを語るのが音楽です。だから俗世のものではない。音楽が王のものではないことがお分かりかな」

「音楽は神のものですか?」
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OK牧場の決斗(1957年製作の映画)

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荒野の決闘のドクの奥行きと比べると、人物設定は物足りないかもしれないが、カーク・ダグラスのドクの迫力は圧巻。

一度は部屋から逃げ出したKateが、慕情を振り切れずに立ち戻る、ドア越しのショットが心に
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