Seanさんの映画レビュー・感想・評価

Sean

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カンバセーション…盗聴…(1973年製作の映画)

3.9

凄まじい編集力。緻密なサウンドデザイン。物語の雰囲気はすごくマッチョな感じがして、観ててけっこう息苦しい。音についての、非常にマニアックな映画。勉強になりました。

白樺の林(1970年製作の映画)

3.5

けっこう照明、撮影が雑だけど、不思議とそれに慣れてくる。結核を患った人物の底抜けな明るさと白飛びした画面がマッチしている気がする。死の予感と性的なエネルギーがごちゃ混ぜになって、水色や白色の色調の画面>>続きを読む

ベトとナム(2024年製作の映画)

4.6

戦争の記憶と真摯に、クィアな視点で向き合うことのできる稀有な監督。今後も傑作を生み出し続けそう。

ノーウェア(1997年製作の映画)

4.4

規範が大逆転でめっちゃウケる〜とヘラヘラ笑ってたら、だんだん怪しく。実はめちゃくちゃ悲観的な作品かも…🥲解釈はひとそれぞれ、それに観るときの社会によって変わるのでしょうね。とにかく頭のネジを緩めるため>>続きを読む

ゴンドラ(2023年製作の映画)

1.0

ロケーションがすごい、ただそれだけなので15分くらいでいいと思いました。何よりも取ってつけたような同性愛の描写が苦手でした。

動物界(2023年製作の映画)

4.1

おもしろかった!動物の立場から人間について考えられます。お子さま連れにもおすすめ。どことなく、もののけ姫に通ずるものを感じます。

灼熱の体の記憶(2024年製作の映画)

4.5

映画に適した方法で社会に何かを還元することを目指すなら、この作品はその模範として今後も世に残り続けると思う。テクニカルなことで何一つ気負わず、気取らず、ごく自然にすごいことをしているんじゃないだろうか>>続きを読む

ダホメ(2024年製作の映画)

4.1

学生たちのディスカッションのシーケンスがよかった

陽光倶楽部(2024年製作の映画)

3.8

画面に力がある。マジカルなシーケンスをもっとみたい。

破墓/パミョ(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

音が重層的でざわざわして面白かった。韓国語、日本語がオーバーラップ。兜が出てきてからびっくりだけど、もうこの時代、時代考証もあいまいに日韓の歴史が作用し合う物語の創作が可能になったのかな。むしろ近代日>>続きを読む

シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.0

ちょっとエンタメ化しすぎたかな。こんなにアクチュアルなテーマさえも、二元論的な描写に治ってしまう。誰が悪いとか分かりやすいし、スタイリッシュに描こうとする美学もあり、トラウマレベルの恐怖体験ではありま>>続きを読む

台湾人生(2008年製作の映画)

-

簡単には割り切れないそれぞれの「日本語」に対する熱い思いに、胸が締め付けられた。でも一視聴者として、簡単に同情したり、賛美に結びつけてはいけないと思う。戦後にかれらを見捨てた事を忘れ、気まぐれに台湾を>>続きを読む

阿賀に生きる(1992年製作の映画)

4.1

水俣病を強調するのではなく、一人ひとりの生活のありのままを写している感じ。真摯な姿勢、飾らない作風。

石がある(2022年製作の映画)

3.6

新しいジャンル?奮闘するのではなく、ただただ限られた予算と手段で遊ぶ。ある種の悟りを感じます。短編映画でも充分だと思いましたが、このゆるやかな上映時間の間に、子供のころに外で遊んでいる時の手持ちぶさた>>続きを読む

SUPER HAPPY FOREVER(2024年製作の映画)

3.9

あらかじめ脚本とかで決めてたことから逸脱して行けたら、あの瑞々しい男女と同じくらい丁寧にベトナムの人物を描けてたら、もっと面白くなりそう。歌が伝承されていく様子はすごく好き。

インサイド・ヘッド2(2024年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

あのレバーの手を離せない感じよね…

Cloud クラウド(2024年製作の映画)

4.0

近年のはあんまり好きじゃなくて肩の力を抜いて観ようと決めてたけど、思わず撃ち抜かれてしまいました

ルックバック(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

絵の躍動感が気持ちいい。スキップする時の腕が見たこともないくらいびゅんびゅんして喜びが画面全体に溢れる。お話としては、引きこもりだったの子の命を物語の都合で奪っている気がして冷めてしまった。二人の友情>>続きを読む

犬猫(2004年製作の映画)

3.9

井口さんはカメラの後ろでニヤニヤしながら仕事してそう。ドラマを撮ってるというよりも役者さんたちの愛らしい寸劇を丁寧に記録してる感じがした。

グレース(2023年製作の映画)

4.5

この時代だからこそ観る価値のある作品だと思う。メディアでは決して可視化されることのない辺境の地で生きる人々のポートレート。ただただオンボロの車で旅を続ける父と娘。そして最後の長回しのカット、娘の行為が>>続きを読む

生きて、生きて、生きろ。(2024年製作の映画)

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人が変化する決定的な瞬間はないから、編集でつないで見せるしかなくて、それでもやっぱりその作られた物語に感動してしまったことに映像の恐ろしさを感じる。この人たちの苦しみや喜びに勝手に共感してはいけない、>>続きを読む

HOW TO BLOW UP(2022年製作の映画)

4.2

16mmでスタイリッシュに撮影された上質なアクションクライム青春映画。それに脚本が緻密で、役者も魅力的。美術、小道具もすごいこだわり。90'sアメリカンインデペンデントの王道作品のようなテイストなので>>続きを読む

小原庄助さん(1949年製作の映画)

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すごく粋な映画。ただの酒飲みかと思いきや、地域コミュニティのためだけに尽力する庄助さんの日常が軽やかに描かれる。ときどきノスタルジーに飲み込まれそうになるけど、どんな時も遊び心を忘れない庄助さんは、清>>続きを読む

清作の妻(1965年製作の映画)

4.6

若尾文子さん熱演の主人公がひたすら痛々しく、格好よく、潔く、圧巻のメロドラマでした。

バティモン5 望まれざる者(2023年製作の映画)

3.8

冒頭がすばらしい。移民系コミュニティのアクチュアルな問題を真摯に描こうとしている時点で拍手。興味深い人物がたくさん出てくるが、一人ひとりをもっとじっくりみつめたかった。思い切って3時間ぐらいの尺にして>>続きを読む

蛇の道(2024年製作の映画)

3.1

すべて監督の思い通りなのかな。満足してるのかな。なんだかフランスでリメイクする意味が感じられず、製作者たちのミーハーな好奇心によって出来てしまったナゾの作品。

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.7

かなり作り込まれた、ノイズのない世界。美しい絵、安定感のある演技。すべてが計算されて、ちょっと物足りなかったけど、良作には違いない。

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.3

観た後の、こころの疲労感がはんぱない。役者の入れ替わりのスムーズさ、台詞と演技のシンクロ具合、無駄のないカメラワーク、美術装飾やサウンドデザイン、そして作品のテーマ、どれをとっても完成度が非常に高い。>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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メッセージ性の強い映画って、メッセージの内容自体に狭さを感じることが多くて苦手だけど、これはすんなり鑑賞できた。男性中心的な社会へのぶっ飛んで皮肉の効いたストーリー。ちょっと白黒つけすぎな世界観だけど>>続きを読む