もりしんやさんの映画レビュー・感想・評価

もりしんや

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(2023年製作の映画)

4.0

久しぶりに凄まじい作品を見た。理屈抜きで力強さを感じて、共感・怒りのような月並みの感情ではなく複雑な気持ちにさせた。

個人的に、「社会派」の作品を見ることは多いがあまり好きではない。作品を通しての主
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遠いところ(2022年製作の映画)

3.8

「遠いところ」とはどこか? -それはここではないどこか

遠いところへ行きたいは、ここではない自由なところへ行きたいということ。だが、自分にとって大切な存在は「身体的」に遠くへ行き、自分自身も「精神的
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怪物(2023年製作の映画)

3.6

初日舞台挨拶に参加。

監督が是枝裕和、脚本が坂元裕二。どちらも好きなクリエイターではあるが、お互いの特徴が絶妙なバランスで保ててるように感じた。是枝作品のようなカット割や坂元のようなセリフの言い回し
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茶飲友達(2022年製作の映画)

3.2

「家族の再解釈」という近年でよく見られるテーマの一つと見なせるだろう。

他の作品と比較した場合、本作は「ビジネス上の繋がり」「経済的な利害関係」によって形成された「家族」であると読み取れる。そのため
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ハッピーアワー(2015年製作の映画)

3.5

身体とコミュニケーション

目に見えるものを見たまま理解すること

目に見えないことを感じ取ること

人と人との繋がりを直接的に理解しようとする

人と人との繋がりを他の何かを媒介として理解しようとす
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名探偵コナン ハロウィンの花嫁(2022年製作の映画)

3.0

警察学校組が見れたのは貴重。松田さんが殉職した事件の一方その頃的な話が見れたのも良かった。

爆弾の仕組みのコンセプトが面白かったが、新しいボールの開発と爆発の仕組みを知ってから、オチが見えてしまった
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空白(2021年製作の映画)

3.4

見たいものだけを見て、知りたいことだけ知る

外部にばかり目を向けて内省しない人間

自己を肯定し続け外部に目を向けない人間

マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)

3.5

観ててシンプルに面白い
何も考えなくても観れる
ダンスをしない方がよかったのではないか?
キムタクかっこ良い

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.9

雨の日に見ず知らずの孤独な人を助けることができなかった母

雨の日に見ず知らずの孤独な人を助けることができた鈴

マチネの終わりに(2019年製作の映画)

4.0

「事実」と「記憶」の狭間に。

「過去」という「事実」は変えられない
「過去」という「記憶」は変えられる

前者は「写真」のように常に普遍なものとして存在し、後者は「編集」可能であり、常に変わり続ける
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茜色に焼かれる(2021年製作の映画)

3.7

社会風刺を交えた作品
全体的に重厚な構成

西川美和監督の『すばらしいき世界』とセットで語るべき作品
リアルを描いているのかフィクションなのか分からなくなるほど境界が曖昧になった

常に無意識的に「芝
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騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.6

問題設定としては、おもしろい

古い文化を守る思想と新しい革新的なことを仕掛ける思想のぶつかり合いを描きながらも、折衷案としての「本当に守るべき文化」と「時間の流れとともに革新的に変えるべきもの」を融
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.5

自分らしさを捨てて社会に適合していくのか、

自分らしさを追求して自然体のまま生きるか

大多数は前者だろうが、後者は天才・イノベーターとして大成するか、異常者・犯罪者として社会から疎外されるかだろう
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名探偵コナン 緋色の不在証明(2021年製作の映画)

3.3

総集編だが、オープニングでの赤井さんバージョンは痺れる

かっこよ過ぎ…

メメント(2000年製作の映画)

4.5

主人公のレナードは、前向性健忘症であり直近の記憶を保つことができないでいる
そのため、レナードの行動は合理的とは言えない

我々(観客)は、「レナード!何やってるだ!」「忘れるなよ!」とか思いながら映
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

『TENET』の意味は「主義・信条」、テーマは「時間の逆行」

『インセプション』では自分の内部に潜り込み、
『インターステラー』では外部へと旅立ち、
『ダンケルク』ではノンフィクションへと撤退した
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MOTHER マザー(2020年製作の映画)

3.0

徹底的に最悪な展開を描いた現代映画らしい作品

インセプション(2010年製作の映画)

4.8

「現実」か「理想(夢)」か

モルは現実か夢なのかが分からなくなってしまった

映画の最後に観客は「現実」と「夢」が分からなくなってしまう

我々は根源的にモルと同じである

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.8

「石」はキム家を「象徴」していた

「石」は質量が大きい、つまりポテンシャル(位置エネルギー)が大きい

つまり、「高い」位置から「低い」位置へと落ちていく

「石」=「キム家」であり、
キム家も「地
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.8


「ヤクザ」であることで社会に所属できた
「ヤクザ」であることで社会から排除される

今必要なのは「社会包摂」

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.5

「自然体」が全て
ありのままで良い
意識し過ぎず、自然のままで