おおこうちさんの映画レビュー・感想・評価

おおこうち

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そして父になる(2013年製作の映画)

4.0

 男は仕事、家事は女。子供は父親の背中を見て育ち、父が忙しなく子供と一緒にいる時間なんかとれない。家族のために金を稼いでくることが大事。というステレオタイプに問いかける構成だ。
 だが、世の中では既に
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さかなのこ(2022年製作の映画)

4.3

「好き」の方向性と「ベクトルの違い」について再確認できる作品。

死刑にいたる病(2022年製作の映画)

4.0

 二面性を含んだ作品は日常と非日常の象徴的表象を持つ。普段何気なく話している人でも、もしかしたらとんでもない悩みや性癖を持ち合わせているかもしれないと考える。すると急に日常が非日常世界へと反転する。見>>続きを読む

風立ちぬ(2013年製作の映画)

4.2

 堀辰雄の『風立ちぬ』と宮崎駿の「モダニズム批判」が融合した物語である。
 映画も見る前に読んだ小説、見た映画、聴いた音楽によって感想が変わる。だが、この作品には一貫して「モダニズム批判」が垣間見える
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不倫期限(2010年製作の映画)

3.2

 無いことが美しい。甘美なBGM、エロティックなベッドショット、興奮させるような言葉。そんなものはないが、なぜか引き込まれる。
 タバコは諦めを、音楽は退屈を、車はトポロジーの移動を比喩している。
 
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草迷宮(1979年製作の映画)

3.5

西瓜、月、石、球体、乳房。丸い表象をこれでもかと表現。明の二面性、それはイデアと現実、主観と客体の二面性を表す。母の喪失と父の喪失は、この世に対する不信感を表す。我々も明少年のように失われた過去の自分>>続きを読む

墨東綺譚(1960年製作の映画)

3.5

 虚構だとわかっていながらも、自分を騙し、否、騙されていると「思い込み」映画の構成、脚本、演出に呑まれていく、そんな感覚を味わいたいと思ったことは誰しもあるだろう。それは娯楽として映画を見るのだから、>>続きを読む

人間失格 太宰治と3人の女たち(2019年製作の映画)

4.0

 私はいつYouTubeで動画を見ただろうか。アーティストのMV、YouTuberと呼ばれるクリエイターの作成した動画コンテンツ。これらの全ては彼らの人生を懸けた、否、賭けた物である。人は自らの寿命を>>続きを読む