ポロさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ポロ

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キャリー(2013年製作の映画)

3.0

デパルマ版には、もちろん届かないけれど、基本は押さえてそれなりに健闘。とはいえ、あまりにも親切な脚本は説明過多で見るものの恐怖心を削ぐことに。プロムの相手はもう少し魅力的に描いてほしかった。ただし、俳>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

4.0

人間、生命の根元を映画の様式美を用いて描き切る。複雑なようでシンプルで力強い緻密なシナリオは、一貫した一人の男の思いを映し出しながら、ドラマ性とエンターテイメント性をうまく同居させている。

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌(2013年製作の映画)

4.3

色々言葉にしたいのに上手くできない。決して明るい映画ではないけれど、じわじわと染み込んでくる。それは喜怒哀楽なんて単純なものではなくて、むしろ人生そのもののようで。すごい映画に出会った

ベイマックス(2014年製作の映画)

4.5

ディズニーらしさとアメコミらしさを見事にブレンド。キャラクターたちの心の動きが繊細に描かれていて、そこからちゃんとドラマが生まれている。そして、そこに無機質な存在がいることで、更なる昇華へと繋げている>>続きを読む

コララインとボタンの魔女(2009年製作の映画)

4.1

この監督らしいダークファンタジーストップモーションアニメ。現実と虚像を扉一枚を隔ててシンメトリーで表現した見事さ。限られた時間の中で、いかに視覚的に見せるか、或いはイマジネーションに語りかけるのかが考>>続きを読む

フランケンウィニー(2012年製作の映画)

3.5

傑作短編をティム・バートン自身の手でリメイク。モノクロとストップモーションアニメが温かさと不気味さを演出。独特のダークさは健在し、メッセージ性もそのまま。ただし、長編化で追加された部分とオチの付け方は>>続きを読む

ファンタスティック Mr.FOX(2009年製作の映画)

4.0

イギリス児童文学らしい皮肉っぽさとウェス・アンダーソンの独特な完成がマッチング。無駄のない脚本とストップモーションアニメという二次元と三次元の狭間だからこそ成せるファンタジーとリアリズム。味わい深き大>>続きを読む

宇宙人ポール(2011年製作の映画)

3.0

友好的な宇宙人とオタクたちのロードムービー。様々なオマージュを含みながらも、ストーリーの芯やキャラクターが実にしっかりしている。ただ、遊びが多い分やや締まりのない印象。もう少しピリッとしたシーンが欲し>>続きを読む

キック・アス(2010年製作の映画)

4.0

ヒーローとはバイオレンスさや利己主義の側面を持っているもの。そんな当たり前ながらあまり描かれてこなかった部分が描かれていて楽しい。何の能力もないヒーローが、いかにして本物になっていくのか。アクションも>>続きを読む

くちびるに歌を(2015年製作の映画)

3.0

誰を、何を主軸とするのかが決まらないまま、かといって、群像劇としては散らかったままの脚本。青臭くて感傷的な演出に既視感のある設定。それでも、クライマックスの合唱シーンでそれらを許せてしまう不思議。

イントゥ・ザ・ウッズ(2014年製作の映画)

3.5

4つのお伽噺のシニカルなアフターストーリー。夢見る世界の住人も意外とえげつないと現実的に笑い飛ばしながらも、呪文のような歌唱シーンで花を添える。後半の展開は賛否が別れそうなものの、ユニークな発想。それ>>続きを読む

名探偵コナン 業火の向日葵(2015年製作の映画)

2.5

複数のエピソードを絡めたり、トリッキーな展開を組み込むも纏まらず。もっとコンパクトにしてもよかったのでは。ミステリーを求めると落胆するが、スペクタクルな演出はまずまず。けれど、こんなわかりきった展開で>>続きを読む

王様ゲーム(2011年製作の映画)

1.6

アイドルばかりのキャストや予算の少なさに苦労したのだろうという痕跡が見える。企画と出演者がそもそも不一致。どちらにも特のない改変などで、アイドル映画なのか、ティーン向けホラーなのかも不明。せめて、ア>>続きを読む

神さまの言うとおり(2014年製作の映画)

2.0

映画と言う、連載漫画よりも圧倒的に時間制約がある中で、ドラマツルギーを撤廃、エンターテイメント性のみに徹底した清い作品。が、次々と出される試練もドラマ性の欠如により飽和状態に。操り人形のような役者陣>>続きを読む

問題のない私たち(2004年製作の映画)

3.0

いじめの本質と根深さをみずみずしさいっぱいで描く。いじめ描写の陰湿さにリアリティーがあり、なかなかに胸をつく。そのわりには、問題の解決策がやけにあっさりとしている。前後半で別の映画になっていることや>>続きを読む

シンデレラ(2015年製作の映画)

3.7

豪華絢爛のなかにみせる堅実な作り。そこに映る新生スターのリリージェイムスが新鮮さとケイトブランシェットの迫力。元となったアニメーションのファンタジックな魅力を消すことなく、多少のリアリズムの魔法で見事>>続きを読む

海街diary(2015年製作の映画)

4.5

様々な静と動により立体感を増していくストーリー。何気無い日常にこそあるドラマを掬い上げ、生活感をもって表現する。話を展開させるのではなく、人を描くことで語る。映画にしかない「動き」というものをこれ>>続きを読む

映画 鈴木先生(2012年製作の映画)

3.5

映画を意識するあまりか、テレビ版にあった切れのあるテンポに欠ける。また、台詞の洪水も映画化するには不向きなように思う。それでも面白く感じるのは、やはりキャスティングの力と、問題提起や答えの導き方の妙>>続きを読む

パーマネント野ばら(2010年製作の映画)

4.5

ダメ男に捕らわれてしまう女たちの物悲しさ。女優として一級品であることを魅せる小池栄子をはじめ、絶妙なキャスティング。巧妙なテクニックに頼りきらず、ドラマを帰結させる見事な脚本。派手さこそないものの、丁>>続きを読む

ディセント(2005年製作の映画)

4.0

崩落にあった洞窟からの脱出を図るパニックホラーかと思えば、思っても見ない方向に転がる。実に鮮やかでスマートな演出、少ない予算ながらありとあらゆる工夫がなされる秀作インディペンデント系ホラー。しっかり>>続きを読む

さんかく(2010年製作の映画)

4.5

様々な面でシンプルでありながら、実に多面的で色鮮やか。三角関係のなかに見える年齢や性別による恋愛観の差異、愛ゆえに生まれる婉曲した感情、そして憎悪。アクションのすべてが見事なキャラクター造形により浮か>>続きを読む

アリス・スウィート・アリス(1977年製作の映画)

4.0

低予算ながらも、その練られたストーリー、カメラワーク、編集によりカルト的人気になったスラッシャームービー。幼児性や異常な独占欲をテーマとし、特に後半はショッキングな展開へと繋がる。クライマックスは絶>>続きを読む

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