Sugiさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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アルゴ(2012年製作の映画)

3.7

かまいたち山内の好きな映画ランキング第1位の映画「アルゴ」

かなりアメリカ寄りに仕上がっている印象。
暴動を起こすイラン側の正義や主張の正統性はこの映画制作から全く感じられず、英・米側の落ち目はうや
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ファイト・クラブ(1999年製作の映画)

4.5

序盤〜中盤は抽象的かつ複雑な場面設定で鑑賞者が置いてけぼりになって少し退屈。
しかし中盤から後半戦に怒涛のどんでん返しが待っている。
観る前にこのクライマックスは全く想像出来なかった。めちゃ面白い。
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あの夏のルカ(2021年製作の映画)

4.1

2人の少年の夢に食い違いが生じ始めた後半から終盤、しっかり泣かされました。。

絵のタッチとかキャラクターの表情とかジブリっぽいなーとずっと思いながら観ていて観賞後すぐ「あの夏のルカ ジブリ」で検索し
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.5

まるで世にも奇妙な物語。
狂ったプロデューサーが人間から天気まで全てを支配する偽物の世界を作り上げ、その中で1人の男の人生を誕生から全て完結させる究極のリアリティ・ショーを全世界へ生放送する。

全員
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フルートベール駅で(2013年製作の映画)

4.7

RIP Oscar Grant...
2013年にブラックライブズマターが世界的に話題になる前。2009年に既にこんなにも悲痛な事件があったなんて。。

「白人警察が無抵抗の黒人を射殺」
以前から新聞
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0

優しいあの終わり方最高!
素敵すぎる2人の友情!
脚本のニック・ヴァレロンガはその名の通り、本作の主人公トニー・ヴァレロンガの息子だ。
良くも悪くも父の勇姿を誇りに思っているのが作品からもよく分かる。
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シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

3.5

雰囲気◎
内容△
HIPHOPを取り入れた音楽はスタイリッシュで格好いいが、肝心のミステリー部分が物足りず。
動機やアリバイもベタで、かつ犯人の候補者が少なすぎるから結末がなんとなく読めてしまう。
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

2.7

How to talk to girls at Parties...
こんなにも題名と内容が違うか!
エル・ファニングの髪型可愛くて、感情移入が難しすぎる役柄の演技も素晴らしい。
ただ話の内容が意味わ
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HOT SUMMER NIGHTS ホット・サマー・ナイツ(2017年製作の映画)

4.1

Hot summer nights =「熱帯夜」

作中でこう訳されるが、嵐が訪れる前の静けさ、と言う意味でも「熱帯夜」という言葉は的を射ている。
ダブルミーニング的にもhotは「イケてる、魅力的な」
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ミスト(2007年製作の映画)

3.9

衝撃のラストは、スティーブン・キングの原作にはない、フランク・ダラボン監督オリジナルの脚本の妙技。

やっぱりこの2人のタッグは「希望」と「絶望」の対比が本当に秀逸。
「あきらめたらそこで試合終了です
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日日是好日(2018年製作の映画)

3.7

世武さんの音楽がよい。
ピアノとヴァイオリンの軽やかでリズミカルなBGMが、「お茶」という伝統的な日本文化を題材とした映画を全く退屈なものに成り下がらせない。
静寂な「お茶」文化がテーマというよりは、
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ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

3.6

船乗りの男たちの絆!
海が舞台の映像はやっぱり壮大で美しい。
最初から最後まで張り詰めた緊張感が緩まずハラハラ感は上質。
潜水艦内部の物音が海に伝導して敵に見つかる音響センサーって本当にあるんだ。
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.4

美しい映像と音楽。
80年代のゆったりとしたイタリアのマイペースな街並み。
雰囲気は最高だけど主人公たちにいまいち感情移入できず。。。

裏の主人公はお父さん?
愛する息子に送る、数分間に渡る熱いメッ
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.0

意地悪いほどトラウマティックで、映画が終わった後も不気味な心地悪さがずっと残り続ける。

「芸術は、人の心の中にある何かをぐちゃぐちゃに壊してこそ、芸術である」みたいな言葉をどこかで読んだが、その意味
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エブリデイ(2018年製作の映画)

3.6

輝き続くことのできない花火の刹那をカメラに切り取って「leave trace(足跡を残す)」の投稿。
霊体"A"は愛する人を見守り続けることが叶わない自分自身の境遇を花火に重ね合わせたのかな。
こうし
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万引き家族(2018年製作の映画)

4.4

現代社会の問題点てんこ盛り。
貧困、児童虐待、性産業、非正規低賃金労働、司法制度の限界。

祥太が読んだ「スイミー」は、1匹だけ黒い小さな魚の物語。仲間が全員マグロに食べられた後、沢山の赤い魚たちと協
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ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

3.6

ヒューマンドラマ>ミュージカル
人間の持つ弱さや、そこに向き合い苦労して乗り越えていく葛藤・成長の描き方は、さすがクリント・イーストウッド監督の手腕。

リーダーのトミー目線、天才作曲家のゴーディオ目
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THE GUILTY/ギルティ(2018年製作の映画)

3.9

ヘッドホン越しに聞こえてくる音声に耳を澄ませ、状況を映像化し推測する主人公。
カメラは彼の横顔をズームし、我々鑑賞者は彼を一点に見つめる。
この時、鑑賞者はいつの間にか主人公と同じ表情をし、彼と同じよ
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ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.8

難しいことは何も考えずにドキドキハラハラを楽しめるエンターテイメント映画。
物語の深みとかは特に感じなかったけど、映像や音楽はmarvel単体作品の中でもかなりハイクオリティだった。
特にVFXの技術
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人間失格 太宰治と3人の女たち(2019年製作の映画)

3.4

太宰治が主人公というよりは、周囲の3人の女性が明確にメインアクター。
言うまでもなくクズ人間のはずの太宰に対してなんとも形容し難い人間的な魅力を感じ、その雰囲気や才能にズブズブと嵌って抜け出せなくなる
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クルエラ(2021年製作の映画)

4.8

カリスマ策士クルエラのにやけ面がもう最高。
白: エステラ 黒: クルエラ
の演技の豹変ぶりは、さすがエマ・ストーン。

ストーリーは違えど、なんとなくヴィラン・クルエラは「ジョーカー」に登場するアー
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101匹わんちゃん(1961年製作の映画)

4.2

101匹ってそういうことか!
79分で大満足。無駄なシーンが一切ない。
ディズニーぽさ全開の「幸せの形」が見ていてとてもほっこりする。

ディズニー特有の水しぶきの描き方とか雪が人にかかる様子の描き方
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

3.9

銃規制反対派の大企業に対して、主人公率いる銃規制賛成派の中小企業がロビイング対決を通じて得票数を争う、白熱したシーソーゲーム。
なかなか面白いどんでん返し映画。
トリックが精密にカモフラージュされてい
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新宿スワン(2015年製作の映画)

3.6

綾野剛、山田孝之、伊勢谷友介、沢尻エリカ、俳優陣の演技が際立っていて素晴らしい。

新宿・歌舞伎町のスカウトマンということもあって、裏では暴力団ががっつり手を引いているため、暴力シーンはなかなかグロテ
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ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)

2.9

録音のクオリティが気になる、、、

本作の演出上、人物同士の会話は基本的にひそひそ声で行われる。そのため、その微かな音声の機微の録音は作中で最重要な作業と言っていいはず。だがその質がかなりお粗末、、、
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るろうに剣心 最終章 The Beginning(2021年製作の映画)

4.5

有村架純劇場。。。
彼女以外に誰が巴を演じられるのか、本当にハマり役。
愛する夫を斬殺され凍てついた表情が、剣心への愛を自覚するにつれて、巴自身の表情がまるで雪解けのように柔らかくなっていく様子が痛々
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るろうに剣心 最終章 The Final(2021年製作の映画)

4.4

「The Final」と「The Beginning」を1日で連続鑑賞。

鑑賞直後はビギニングの方が好きだと思ったが、反芻するにつれて徐々にファイナルの良さに気付かされる。
甲乙つけ難い二部作、文句
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るろうに剣心 伝説の最期編(2014年製作の映画)

3.8

日本一のアクションシーン。
vs志々雄の4人が共闘する場面は本当にすごい。
藤原竜也の包帯の中から発揮する存在感はさすが舞台俳優出身の実力。

宗次郎の信念や価値観が音を立てて崩れていく「叫び」も個人
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ガザの美容室(2015年製作の映画)

3.2

息苦しく閉塞感の充満したこの美容室はまるで「ガザ地区」の縮図のよう。

85分の上映時間のうち80分は美容室の中で物語が進み、外の景色は全て窓越しに見えるだけ。ラスト5分でやっと外の空気を吸える。この
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風の電話(2020年製作の映画)

4.8

非の打ち所なし。心を揺さぶられる作品。
2021年ベストムービー候補。
ハルがローファーで踏み歩き、響く砂利の音や水溜まりの音、一音一音に生き残った者の息吹が宿る。素晴らしい録音。


「生き残ったも
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るろうに剣心 京都大火編(2014年製作の映画)

3.7

神木くん、太鳳ちゃん、伊勢谷さんの演技力・存在感が本作は本当にすごい。

神木くんは宗次郎のような、あっけらかんと冷酷さの二面性キャラが当たり役なのか。SPECのニノマエとなかなか似てるところがある。
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るろうに剣心(2012年製作の映画)

3.9

改めて2回目鑑賞。
佐藤健の演技がすごく良い。
「緋村剣心」と「人斬り抜刀斎」で目線の配らせ方から違う。香川照之の雑魚ボスもTHE感が出てて面白い。明治時代の大和田常務に見えてくる。

音楽、キャステ
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スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

4.6

この映画は見応えがある。面白い。

息の詰まる閉塞感、教育の本質は経験だ。
経験主義を唱え、20世紀教育界の改革者となったジョン=デューイと奇しくも同名の主人公。

教室に入るや否や、金星のシール表を
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東京公園(2011年製作の映画)

3.4

青山真治監督の存在感が強かった。
背高いし声でかいし、映画制作に対する信念みたいなものを感じた一方で、遊び心を持った一面も見られた。

三浦春馬の演技すごいなーと本編上映中は思ってたけど、監督曰く、榮
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スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)

4.1

5年ぶりぐらいに2回目の鑑賞。

現在と過去のカットを行き来する編集の巧みさに改めて気付かされた。
拷問(現在)→幼少期(過去)→クイズ1問目(過去)→拷問(現在)…のような複雑な時間軸の映し方にもか
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空に住む(2020年製作の映画)

4.0

人間の「欲望」の話なのかなーと思ったり。

「したい」という自己の欲望や「して欲しい」という他者への欲望は人それぞれ違って、時戸森則(岩田剛典)のセリフ通り、「二項対立は陳腐だ」と思う。
作中で描かれ
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