ツタヤさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ツタヤ

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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.8

CGと分かっていても、ひゅってなる高所感の表現には目を瞠ります。600mの高さを映像で見事に再現。加えて友達の秘密やハゲワシのつかみ取りなど、シナリオ的な面白さも備えていました。伏線も巧く機能していて>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

4.2

第46回日本アカデミー賞で最優秀作品賞を含む同年最多の8部門を受賞した作品。亡くなった夫が実は全くの別人だったというお話。上質なミステリーで、物語は差別という社会問題にまで踏み込んでいく。生真面目に物>>続きを読む

犬王(2021年製作の映画)

4.0

実在の能楽師・犬王をモデルにした作品らしいのですが、リアリティなんかはクソ喰らえ。ゴリゴリとパワ-で押し切る力業系のミュージカル映画でした。

湯浅監督の自由闊達なアニメ演出には舌を巻きます。室町の狂
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

2.8

ベタな王道展開を突っ走る実話レーシングアクション。『第9地区』や『チャッピー』などを手掛けてきたニール・ブロムカンプ監督らしい創造性は感じられず、実話を丁寧にトレースしているなという印象でした。

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ライダーズ・オブ・ジャスティス(2020年製作の映画)

4.0

デンマークの至宝マッツ・ミケルセンが主演したデンマーク・スウェーデン・フィランド合作のリベンジ・アクション。

ハリウッドの大量生産型アクションとは一線を画す深みを感じさせる映画でした。既視感を逆手に
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

3.0

これはもしやホラー映画か?と疑念が生まれそうなほど頻繁に差し込まれるホラー演出。前作までのトーンとは遊離しています。監督が代わった訳でもないのにどうしちゃったんでしょうか。

ホラー演出への注力の一方
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ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ(2022年製作の映画)

2.6

登場するキャラクターが増えたことで、1作目に比べジム・キャリーの存在感が低下。原作ゲーム未プレイの身には、ゲームのCGキャラクター牽引する今回の物語にはどうも興味がわかなかった。自分にとって1作目はジ>>続きを読む

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

2.2

色彩設計や豪華キャストに驚嘆しつつも、何だかようわからん展開がずるずると続いていくうちにこの作品の価値もようわからんようになる。ウェス・アンダーソン監督の理解困難な芸術。突然の北条時行に眠気霧散。

川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

2.7

「かもめ食堂」の荻上直子監督なので見ました。主人公たちを見守る視線が暖かく好感は持てましたが、監督の死生観つづられる物語には関心が保てなかった。

かもめ食堂では北欧への憧れをくすぐられながら見れたの
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

2.6

普通に作れば面白そうなプロットなんですけどね。社会風刺や映画の歴史を取り込んだ事で物語が混濁。エンタメ性は削り取られ頭の悪い自分には難しい作品になってしまった。チンパンジー怖いだけが残留。

もっと超越した所へ。(2022年製作の映画)

3.9

出てくる男全員クズだから嫌い。そんな男たちを好きになるから、出てくる女性も全員嫌い。共感を持ち得ない登場人物ばかりでしたが、恋愛のバリエーションは多岐に渡っていて飽きのこない映画でした。

リアルさを
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

2.2

水深7,000mで平然と素潜りをし、プロペラ片手に巨大ザメに立ち向かっていくステイサムを見ていると、自分のIQがガシガシ奪われ脳みそが溶けていく感覚になる。そしてエンドロールで流れる"メガロドンラップ>>続きを読む

かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.9

原作未読。学校に居場所のない中学生たちが孤城で交流する中で現実社会とも向き合いはじめていく成長譚。この年代特有の微妙な心情変化は丁寧に描かれていたと思います。心情描写に変な違和感はなかった。

原恵一
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

4.2

エンバーとウェイドの恋模様、そして二人を取り巻く家族模様が優しく描かれています。語り尽くされた感のある題材でも、エレメント世界の豊かな映像表現やテンポの良さのお陰で楽しく見ることが出来ました。

"火
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

3.1

原作未読。イケメン彼氏とやたらイチャコラする主人公に感情移入ができず、ただ淡々と見てしまった。そのため裁判の行方には大して興味が持てないままの鑑賞でした。

ミステリーの色合いは意外に薄くて、主人公の
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野球部に花束を(2022年製作の映画)

2.8

「ステップ」の飯塚健監督なので見ましたが、テレビでやってる高校野球の方が見る者を引きずり込む吸引力はだいぶ上でした。

映画は体育会系あるあるのコミカルな再現を中心とした構成。野球部内の理不尽すぎるス
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トランスフォーマー/ビースト覚醒(2023年製作の映画)

3.6

4DX3Dでの鑑賞。人間パートが睡魔を誘うも、アクションシーンで暴れ回る座席からズリ落ちそうになって目を覚ます。こんな繰り返しが何度かありました。4DX以外で見ていたら寝落ちしていたかもしれません。>>続きを読む

アキラとあきら(2022年製作の映画)

4.5

池井戸潤の小説は未読、ドラマも未見。ダサいタイトルに疑念を感じながらの鑑賞でしたが、終盤では不覚にも目が潤んでしまいました。見る者を物語に引きずり込む池井戸潤の吸引力はさすがの一言です。

物語の良さ
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.7

生身のアクションを突き詰めるトム・クルーズの姿勢がとても尊かった。特に予告編で何度も見てきたバイクスタントのシーンは本編で見ても弩級の見せ場。CG全盛のこの時代に現れた生身のアクションには目を奪われて>>続きを読む

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.7

劇団『ヨーロッパ企画』が手がけたオリジナル長編映画の第2作。丁寧な作りには好感が持てましたが、前作「ドロステのはてで僕ら」の域には及ばなかった印象です。

何が及ばなかったかを考えるに、繰り返しの多さ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

2.7

肝心の異世界でのあれやこれやが説明不足でどんな事象が起きているのかよく分からないのがつらい。ラストも爽快感とは無縁の尻切れトンボでした。

それでも作画や背景美術は間違いなくジブリクオリティで視覚的な
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

2.8

冒険活劇映画の本流にして王道であるこのシリーズをハリソン・フォード主演のままで2023年の今スクリーンで見られる喜び。そんな懐古記憶が刺激されるような楽しさはありました。

それでも前半から若き日のハ
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KAPPEI カッペイ(2022年製作の映画)

3.9

頭悪くなりそうな気がして、食指の動かなかった作品ですが、見ると予想に反して佳品でした。

本気で馬鹿をやる中堅俳優たちの姿が眩しくて尊い。脳みそにも筋肉を詰め込んだ伊藤英明、腹筋バキバキでお尻丸出しな
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

3.3

様々なタッチで描かれたキャラクターたちが一つのスクリーンで競演する映像は刺激的でした。あらゆるアートスタイルが共存。ちょっとした現代アートを鑑賞しているような味わいもあります。ただ、140分もあって広>>続きを読む

神々の山嶺(2021年製作の映画)

3.7

夢枕獏の同名小説を原作にした谷口ジローの山岳漫画を、フランスでアニメ映画化した作品。

小説も漫画も未読です。加えて日本で制作された阿部寛と岡田准一による実写版も未見。究極の冒険ミステリーというキャッ
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

3.9

評判に違わぬ面白さでした。幻のバック・トゥ・ザ・フューチャーや幻のスーパーマンなど豊富な小ネタの冴え!新旧織り交ぜたキャスティングもサービス満点で嬉しくなってしまう。ラストも久々に小粋でした。

一方
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.2

オリジナルの韓国版は未見。緊張感のあるサスペンスからお馬鹿ホラーに成り下がる終盤が惜しかった。説明のない不死身さは作劇の緊張感を断ち切ってしまうと思います。あそこまでやるのは流石にくどい。あと主役2人>>続きを読む

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)

3.2

直前にアニメ版を見返していたせいか、ハリー・ベイリーのことを脳がなかなかアリエルだと認識してくれませんでした。黒人が演じる意義は大きいのでしょうが、アニメ版のアリエルにもう少し寄せて欲しかったところ。>>続きを読む

リトル・マーメイド(1989年製作の映画)

3.1

実写版に備えて久しぶりの鑑賞。

「あの人間とってもハンサム!!!結婚したい!!!」

ほとんど覚えていなかったのですが、アリエルがエリックに惹かれる理由ってこんな雑だったんですね。ハンサムしか理由が
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怪物(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され脚本賞を受賞した作品。

それでも脚本には若干の粗も感じました。安藤サクラ視点と瑛太視点とでは担任教師のキャラクターにあまりにも違いがあって違和感
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淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)

3.3

半身不随となり人生に絶望した中年男性と、家族のため夢を諦めた外国人家政婦との交流を描いた香港映画。

個人的には評判ほど響きませんでした。カメラマンを目指す為には不断の努力が必要なはずなのにその辺りの
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.3

スティーブン・キングの息子ジョー・ヒルの短編小説「黒電話」を映画化したサイコ・スリラー。連続失踪事件を描きながらも少年の成長物語としての側面もあってスリルとジュブナイルが混ぜ合わさったような感じです。>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.4

派遣アニメかと思えば覇権アニメ。正社員が春アニメの覇権をめぐって競い合う映画でした。予告も見ずに派遣社員がアニメ会社の過酷な労働環境の中で奮闘する作品かと思っていたので勝手に拍子抜け。不勉強失礼しまし>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

3.3

派手に飾り立てられた映像で描かれるエルヴィス・プレスリーの激烈な人生。バズ・ラーマン監督の自己陶酔ギリギリな演出には多少鼻白みますが、出来栄えは良いように感じました。細部に至るまで画作りには手抜きの跡>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

2.2

「ミニオンズ」のイルミネーション・スタジオが手掛けただけあってカラフルでポップなアニメーションに仕上がっていました。キャラ設定はピーチ姫が男前でルイージがヒロインの今どきなアレンジ。音楽も巧くアレンジ>>続きを読む

キャメラを止めるな!(2022年製作の映画)

2.6

「アーティスト」でアカデミー賞を受賞したミシェル・アザナビシウス監督が「カメラを止めるな!」を忠実にリメイク。ただ、あまりにも綺麗にトレースしすぎていてオリジナルにあったチャレンジングな魅力は減衰して>>続きを読む