このレビューはネタバレを含みます
一部屋に詰め込まれた恐怖と、画面から解放される狂気。
描いた物語の結末が無いように、この執着という名の愛にも、死して尚終わりは無い。
足首〜〜!!
『ヒッチャー』の指ポテトと同じくらいびっくりして叫>>続きを読む
時代の影に埋もれ、誰にも知られないような貧しい生活。それはメディアで取り上げられるような大きな戦争と、何ら違わない。
彼等の中に存在するのは、先の見えない暗闇の底でも、毎日を慎ましく生き抜く強さ。希望>>続きを読む
無くしてしまった過去を胸に、今を生き、明日に向かう。
カウリスマキ監督の作品は、ドン底を映しながらも、その中に一筋の光を描いてくれる。
それは確かに存在して、優しく温かく彼等を包み込んでくれている。>>続きを読む
画面に映る全員が、本当に何もかも全てが、端から現れては怒り、叫び、罵り合い去っていく。そこには話の本筋も、大人も子供も、男も女も、一切の関係性も無い。
祖国への愛、世界への怒り、人間としての性。何が彼>>続きを読む
それは流れる水のように流動的で、長く刻まれた歴史の如く重く、見る者・映し出す者の捉え方によって形を変えていく。
命の煌めきと、時代の移り変わり。いつどこの世界でも、一つとして同じ人生は無い。
やっぱ>>続きを読む
若さには曖昧さと危うさが付き物だけれど、他には無い瑞々しさと初々しさの煌めきがある。それは彼等が、誰よりも自分を愛し、今を自由に生きているからこその輝き。
たとえ今日の出会いが、たった一夜で終わりだと>>続きを読む
島国は海に囲まれて寒いから。
死んだ肉体から魂だけが抜け出て、温かい場所を求めて彷徨う。
それが幽霊と言われて、語り継がれているのだろう。
日本とアイスランド。全く違っているようで、実は似ていて。>>続きを読む
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「お元気ですか、私は元気です。」
決して届くはずの無かった言葉は、儚くも強い思いに溢れ、淡くほろ苦い青春として、忘れられない恋の思い出として、私達の愛と再生の物語を紡いでゆく。
舞い降る雪を見上げ、君>>続きを読む
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永い眠りにつくのは、あなたのための愛。
側に寄り添い続けるのは、私のための愛。
かくも長い、この素晴らしき人生。流れる水を止めたのはこの私。老いて皺だらけの、あなたへの愛に満ちたこの両腕で。
夫は決>>続きを読む
白紙のページに綴られる感情の詩は、寡黙な彼の、静かな愛情の思い出。
朝目覚めてキスをする。ランチは手作りを口にする。夜には愛犬と散歩する。時には喧騒に塗れ、トラブルに巻き込まれ。
繰り返されるこの日々>>続きを読む
身を包まれた花もあれば、道端にそっと咲く花もある。今を咲き誇る花もあれば、枯れて散っていく花もある。
それは人間もまた同じ。輝いていたあの頃は誰にでもあるけれど、いつかはそれも終わりを迎える。
それで>>続きを読む
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時代の流れに身を任せ、浮き雲のように漂う私達は、それでも自分自身だけは見失いたく無いと、表情には表さないが、心のどこかに確固たる信念を持って、毎日を慎ましく生きている。
涙を堪える夜がある。生きている>>続きを読む
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孤独に苛まれ、息も出来ないくらい押しつぶされそうになる夜。心にぽっかりと空いた穴を埋める為に、誰かに隣にいて欲しいと思っても、大切な人ほど、僕の側からふと消えてしまう。
僕が僕であることは、何も間違い>>続きを読む
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夢の中で見た夢を、第二の夢としよう。
第二の夢を見る瞬間は、それを夢と自覚できるけれど、第一の夢を見ていることには気付かない。
その連鎖が続いた時、果たして現実は、一体何処に存在していたのだろうか。>>続きを読む
息を切らす。森を駆ける足音は、一体誰のものだったか。
記憶の片隅にある。あの時消えた彼は、一体誰だったか。
わからない。この目に映り、この手に触れる世界の存在も。私が私でなくなったその瞬間も。
繰り返>>続きを読む
監視、好意、観客。向けられる視線は、一体どの世界の、誰のものなのだろう。
鏡に映る自分は、いつも無表情。それはこの世界が、退屈な現実だからか、誰かに作られた空想だからか。
事実は映画よりも退屈だと、こ>>続きを読む