不安定な世の中だからこそ、自身の信念は曲げず、今を力強く生きる。
年齢も性別も、容姿も何もかも関係なく。
それは誰にでもあって、誰の物でも無い。ただ一人あなただけの物なのだから。
こんなにも登場人物>>続きを読む
田舎という閉鎖的な空間での集団的心理、時代に垣間見える差別や偏見、人間の奥底に眠るドス黒い心情…これらがもたらす恐怖や虚しさが、どうにも遣る瀬無い余韻を残す。
結局誰も救われない。それでも面白かった。>>続きを読む
「人の声が聞こえる部屋に入ろうとすると、扉のノブが壊れてしまう」
それは紙一重の感情。恐怖に負け狂うか、欲望に溺れ散るか。
この不信と死の狭間の世界。もう、人間に戻ることは出来ない。
このレビューはネタバレを含みます
常にこの身に付き纏う不安や焦りは、いつしか私の精神世界に侵入し、終わることの無い夢の中へと誘う。
この腐敗した世界を破壊できるのは、彼という私であるのと同じように、この世界を構築したのも、支配されてし>>続きを読む
『アンダーグラウンド』『黒猫・白猫』の時も思ったけど、クストリッツァ、生活感のある川や湖の中を美しく映すのが心底上手だな…と思う。
戦争や貧困の中でも己を忘れず、清く慎ましく生きている彼等を誇りに思い>>続きを読む
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一部屋に詰め込まれた恐怖と、画面から解放される狂気。
描いた物語の結末が無いように、この執着という名の愛にも、死して尚終わりは無い。
足首〜〜!!
『ヒッチャー』の指ポテトと同じくらいびっくりして叫>>続きを読む
時代の影に埋もれ、誰にも知られないような貧しい生活。それはメディアで取り上げられるような大きな戦争と、何ら違わない。
彼等の中に存在するのは、先の見えない暗闇の底でも、毎日を慎ましく生き抜く強さ。希望>>続きを読む
無くしてしまった過去を胸に、今を生き、明日に向かう。
カウリスマキ監督の作品は、ドン底を映しながらも、その中に一筋の光を描いてくれる。
それは確かに存在して、優しく温かく彼等を包み込んでくれている。>>続きを読む
画面に映る全員が、本当に何もかも全てが、端から現れては怒り、叫び、罵り合い去っていく。そこには話の本筋も、大人も子供も、男も女も、一切の関係性も無い。
祖国への愛、世界への怒り、人間としての性。何が彼>>続きを読む
それは流れる水のように流動的で、長く刻まれた歴史の如く重く、見る者・映し出す者の捉え方によって形を変えていく。
命の煌めきと、時代の移り変わり。いつどこの世界でも、一つとして同じ人生は無い。
やっぱ>>続きを読む
若さには曖昧さと危うさが付き物だけれど、他には無い瑞々しさと初々しさの煌めきがある。それは彼等が、誰よりも自分を愛し、今を自由に生きているからこその輝き。
たとえ今日の出会いが、たった一夜で終わりだと>>続きを読む
島国は海に囲まれて寒いから。
死んだ肉体から魂だけが抜け出て、温かい場所を求めて彷徨う。
それが幽霊と言われて、語り継がれているのだろう。
日本とアイスランド。全く違っているようで、実は似ていて。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「お元気ですか、私は元気です。」
決して届くはずの無かった言葉は、儚くも強い思いに溢れ、淡くほろ苦い青春として、忘れられない恋の思い出として、私達の愛と再生の物語を紡いでゆく。
舞い降る雪を見上げ、君>>続きを読む
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