少しの希望にすがりつく必死さに共感できず、どこかで物語のどんでん返しを期待してしまっていた自分の心無い思考を恥じよう
それは不完全だし傲慢だし自分本位な愛だが、正直だと思った。
誰よりも子どもな、母親の話。
タイトルからこの家族の判断がテーマだと感じてしまうがそんなことなくて
人生という塊の質量とデカさ、どうしようもなくめんどくさくてまどろっこしいそれを、美化することなくそのままの質量で伝えているのが、>>続きを読む
ギャグトーンを振りにした真剣勝負のアツさと構成の妙にやられた。この時代に使命と信念を持って生きるって尊い。
人間のもつ鬱屈とした残虐性に生きる希望を見出したことが前作の熱狂だったが故、恋愛とか看守のいじめとか普通すぎる出来事で絶望するアーサーの姿が、ただただやるせなかった。
みんな不完全で人間臭くてたまらないし、だからこそ、小さな奇跡を大事にしていたいし信じていたいんですよね。それがたとえ無様でも。
銃撃爆音で強制的にボルテージをあげられる様はさながらロックフェスだし、目的を見失っても命を賭して銃とカメラを向ける滑稽さはある種シニカルコメディで。
とてもアメリカエンターテイメントでした。
いい意>>続きを読む
確かな手触りと温もりが存在するある種奇跡的な映像美だったが故に、わかりやすすぎる構成や作り込みすぎた演出に、思い出を邪魔される感覚があった
詰めたいものこぼしたくないもの詰め込んで言語化できない衝動を溌溂する
オレもサンボマスターが好きです
空虚なフラストレーションと気だるげな暴力性が、なーんもない現代社会の砂漠にあって。
「全部わからんでよろし、どうせわからないんだし」という全体を包む割り切った空気感と演出は新しく感じざるを得なかった
この作品を好みだというのは、正直インテリぶってると思うし、語るほどの知識も興味も持ち合わせていないのだが、最後のシーンで現代と接続させられてからどうも調子がおかしい
生存への渇望からくる暴力は、単なるバイオレンスではなく、スポーツのような清々しさを宿らせる
あいまいでほぐれてて、それでいて確かに残っている記憶。肌触り。
信じていたい思い出と、拭えない事実が、ごちゃごちゃ入り乱れて存在してる、自分の奥。
凝縮して立ち止まって、いつか思いたい
やっぱり人>>続きを読む
すごく繊細でいい映画だったけど、今じぶんが楽しめる状態じゃないことが浮き彫りになった。
ぶっきらぼうに言葉は少なく、
生活の中で笑うことなんてないんだけど。
あたたかい温度ってこのくらい。
友達の知り合いの噂話をずっと聞かされているかのような感覚で、同情はするも共感まではいかない
変わらないようで新しい、交わってないようで染めあってる。あるがままの存在の尊さ。
そんな日常の些細な幸せを描いてて、それはなんと美しいんだろうかと浸る一方、一種の試合放棄的な姿勢からは絶望を感じた。
たぶんオレはメンヘラだし一丁前に理解して欲しいとか思ったことがあるから、それなりに刺さった
滑稽というのは、おもしろいし切ない。それとテンポ。
タイムリープもので構造的で、THE MONDAYSごとく、盛り上げるためにはもうちょい破綻させたくなりがちなんだけど、流れてる物語が全て手のひらに収まってる感じがして、そこがすごく良かった。
これは宮崎駿の自伝自省的物語である、的な論調があるが、そんな物分かりの良い捉え方なんてせずに、アオサギと婆セブンがとてつもなくキモくて素晴らしくてそれだけで良いじゃんって思った。
ある種予定調和的なドラマに大人たちがもがき苦しむ中、軽やかに2人だけの物語を歩む彼らは本当にかっこよかった