パンナコッタさんの映画レビュー・感想・評価

パンナコッタ

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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

奇妙でグロテスクで極彩色な世界観を歪んだパースで捉えてスケール感広がる。もっと長くてもいい。もっともっとみたいね。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.9

役所広司はやっぱり凄いし、2時間魅させるヴェンダースの手腕にも感心させられるが、日本というか「東京」の描き方が現実味を欠いてるんだよなぁ。かといって寓話的に観ればいいのか?と思えばそういうわけでもなさ>>続きを読む

枯れ葉(2023年製作の映画)

4.0

そんなクラシック映画観てるわけじゃないけど風格がそれやなー。電話番号紙に書いて渡すやら、時代設定が40年前なんよ。みな貧困でも感じる美学と押し付けがましくない共同体。酒と煙草と音楽と愛があれば良いとい>>続きを読む

ハズバンズ(1970年製作の映画)

-

大袈裟ではなく映画ってここまで、凄いんだって思わせてくれる作品が好きなんだけどカサヴェテスの作品はどれもそうです。仲良し三人組「中年男」のデイ・トリッパー。中年男の造形っていろいろありますけど、これま>>続きを読む

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

4.3

面白い!!エドワード・ヤンはこれで五作目。初期の「台北ストーリー」「恐怖分子」なんか目を見張るようなシーンが幾つもあるもののラディカル過ぎて、「?」とならなくはない。もちろん、そうした不親切さが独自の>>続きを読む

オープニング・ナイト(1978年製作の映画)

-

この映画をみればいかに日本の大天才濱口竜介がジョン・カサヴェテスを敬愛していたかわかる。演じることの凄み。爪先から女優なジーナ・ローランズ。終盤ほんとすごいなー。

ロング・グッドバイ(1973年製作の映画)

3.7

当時チャンドラーファンから反発喰らうのわかるな。原作にあるような騎士道的高潔さは70s的ヒッピームーブメントと粗悪な暴力性に取って代わられてる。
マーロウが波打ち際ではっちゃけオーバラップさせるショッ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

前情報なしで観にいったがキムタクだけわかった。一言でいえば、村上春樹の騎士団長殺しだし、ファイナルファンタジーのディシディアファイナルファンタジー。

チャイナタウン(1974年製作の映画)

4.1

ニコルソン演じるフィリップマーロウのようなハードボイルド的出立ちをした探偵に、性悪なポランスキーの演出をまぶした後半の好みはさておき、これは相当おもしろかった。適度に不親切な脚本が観客を観させる。観さ>>続きを読む

天使の涙 4Kレストア版(1995年製作の映画)

3.9

とうの昔、観光でいった香港の街並なんか忘れてたけど、この世界の中に鮮明に記憶されている。今見返すと死も恋愛も別れも軽さが目立つけど、only youが流れて浴びるダイナミックな瞬間最大風速はあの頃のま>>続きを読む

花様年華 4Kレストア版(2000年製作の映画)

4.6

自分の中で最も好きな究極の一本。何回も観てるから内容は頭に入ってるけどそれでもよくよく見返すと親切じゃない箇所が多く、それがこの映画の魅力になってるんだなと思った。

不倫発覚のシーンを例に取ると、不
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.6

俺が知ってるワンピース映画じゃなかった。ワンピースミュージカルって感じ。バトルも敵も細田守が描きそうなビジュアル。adoのファンではないのでその点はあまり楽しめなかったが演出はなかなか魅せ方に重きをお>>続きを読む

流浪の月(2022年製作の映画)

3.3

枠に嵌らない純度の高い愛の形を描こうとするのはわかるが、その企みが成就したとはいえない。それは登場人物を好きになれないということに尽きると思う。彼らを取り巻く特殊な属人性も過多な演出も結局のところ、文>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.9

予備知識なく観に行ったから完全にアメリカの男臭く荒っぽい作品かと思いきや、イアン・マキューアンのような刃研ぎまくりの辛口で湿っぽくエレガンスなthe英国!って感じの作品だった。蓋を開けば「嫁姑のドロド>>続きを読む

紅の豚(1992年製作の映画)

4.1

扱ってる内容は重いし、アラン・ドロンやハードボイルド、シャンソンと男臭い世界で趣味全開だけど、それを軽やかに魅せる手腕がすごい。もちろん、それが「ダンディズム」といえばそれまでだけど、奔放な女性の書き>>続きを読む

桜桃の味(1997年製作の映画)

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キアロスタミも4作目ですが、ドキュメンタリータッチというかこの人が撮る映画の生生しさったるやすごいですね。最後の演出なんてのは生と死に対するアンサーを掘り下げていくというより、もっとシンプルに「満足し>>続きを読む

そして人生はつづく(1992年製作の映画)

4.1

キアロスタミは映画が含有する作為性を睨みながらもたしかな希望に手を触れるそうした姿勢をたしかに感じた。

千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

4.5

いかにもシネフィルっぽさ満載の初期ヴィムヴェンダースの退屈だがキレッキレの美しい映像作品の後に観たのだけど、全然遜色ないぐらいキレッキレの美しい構図と色彩のオンパレード。純然たるアート作品でありながら>>続きを読む

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