みえこふさんの映画レビュー・感想・評価

みえこふ

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マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.3

以前、『東京クルド』というドキュメンタリー観たけど、今日観た作品は一応ドラマとはいえほぼ同じ状況が描かれる(もちろんたくさんの現状のリサーチを重ねて生まれた物語だろう)。ドラマならではの情感の表現によ>>続きを読む

オフィサー・アンド・スパイ(2019年製作の映画)

3.5

歴史的な大事件とはいえ、日本人にはあまり馴染みなく、説明がない中序盤は起きていることの重大さがわからなかった。
冤罪がほぼ確信に変わった中盤以降の展開はいろいろ考えさせられるくらいに、事件のヤバさが伝
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春原さんのうた(2021年製作の映画)

3.4

ギンレイでもこういう日本映画を上映してくれるようになったのはとても良い。若いスタッフさんたちがんばってるんだなぁ、きっと。

ひとりの女性の日常を、淡々と、それも後姿や遠景や逆光であまり顔を映さないで
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.8

漁師町に生きる人々の明るさ、おおらかさが良い。オヤジの下ネタにバリアなし。その手話万国通じるのではないか。
とにかく青春ドラマ、明るいホームドラマとして楽しめた。
耳聴こえない人とその家族対する視点と
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梅切らぬバカ(2021年製作の映画)

3.5

上映時間が短く、短編映画のような作品だったと思う。ゆえに、説明的なシーンもほとんどなく淡々と日常を描かれていたのが良かった。題材が題材なだけに、物語の作り方や表現に繊細さが求められるむずかしさがありそ>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

4.0

シチュエーションが身近ゆえ、『由宇子の天秤』よりもいっそう重く感じられた。
登場時間わずかながら、片岡礼子さん演じる、主人公の娘をひいてしまった運転手のお母さんと奥野瑛太さん演じる通りすがりのお兄さん
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.7

飲みすぎればこうなるという展開のわかりやすい作品だけど、なぜあえてこういう映画をつくるのか、デンマーク人、なんかよっぽど強く世間に問いかけたいことがあるのかもしれない、と予備知識もなく観に行った私は思>>続きを読む

浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)

4.1

新年初映画館。
もっとメディアが取り上げてほしい映画。そうしてもっと若いお客さんに観てもらえれば。
登場人物それぞれのセリフに納得。そんな数少ない映画の一つ。
大久保さん演じる高校の先生、きっと多くの
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

3.8

英国式泥臭さお洒落クライムサスペンス!
そしてマコ兄はやっぱり最後までアニキでした。
ゲスいヒューさんもええわー。
スリリングな会話劇と、最後までどんでんどんでん返しな展開。見映えだけでは見応えも充分
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.2

まず、これ脚本書いた人すげーな。
事前にあらすじとかの情報まったくチェックしないで観たら、わけわからん話だな〜って頭の中???で観てるんだろう。でもその、まさにこのわけわからん展開が実際に認知症になっ
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ミナリ(2020年製作の映画)

3.0

最初はあまりつかめない映画だなぁと思っていたけど、最後の方でやっと納得。
これはおばあちゃんと孫の物語であり、やっと最後が家族のスタートラインなのだな。

くれなずめ(2021年製作の映画)

3.8

前半は思ったとおりの男子会映画。でもあまり事前情報を読まずに観たら後半の展開は意外だった。昼間のギンレイは割と中高年のお客さんが多く、この方々にはアラサー男子の青春ばか騒ぎがどう見えたのか聞いてみたい>>続きを読む

世界で一番しあわせな食堂(2019年製作の映画)

4.0

アウトドア派なら憧れるであろう、広い森林や湖に囲まれたフィンランドの暮らしと、中国料理の豊かな味わいと医食同源の心の融合。
身体の健康と心の健康のバランスが幸福を生むということが丁寧に伝わってくる。
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MISS ミス・フランスになりたい!(2020年製作の映画)

2.5

テーマは良いのに、ちょっと物語全体の構成のしかたが雑に感じた。

すばらしき世界(2021年製作の映画)

4.0

何十年も裏社会と刑務所で過ごしてきて、それゆえに実直な主人公の姿を通して、普通の暮らしがあるはずの社会の不条理さが浮き彫りになる。
今、そしてこれからは、主人公のような経歴じゃなくとも、社会との接点が
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海の上のピアニスト イタリア完全版(1998年製作の映画)

3.9

2時間半以上の長い映画を観に行くのは、自分にとってはある意味“賭け”。これも本当は通常の尺のバージョンが見たかったけど、今は長いのしか劇場公開してないもんだから、ちょっと勇気出して映画館へ。結果、3時>>続きを読む

グレース・オブ・ゴッド 告発の時(2018年製作の映画)

3.8

声をあげること、あげ続けること、次の世代へつなげること、社会の変革や進化に影響を与え続けること、事実を風化させないこと、闘いもやらなきゃいけないこともまだ終わらない…さまざまな事件や社会問題で発足され>>続きを読む

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.0

ベタは良い。でもこのタイプの探偵ドラマは子どもの頃テレビでよく観てたから、ちょっと飽きてる。そうかTVで観た方がむしろ良いか。
うちの親の世代は好きだと思う。

これはこれでシリーズ化しそうな感じだな
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テルアビブ・オン・ファイア(2018年製作の映画)

3.5

パレスチナのユルい笑いは今日も健在。ちょっと眠くなったけど。

イエスタデイ(2019年製作の映画)

3.8

ダニー・ボイルといえば「もしも世の中が〇〇だったら」映画ですよね。
なんか「ドラえもん」を観ているような気分にもなれるSF(少し不思議)。
ライブハウスにコンサート、営業自粛や中止が続くなか、やっと再
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COLD WAR あの歌、2つの心(2018年製作の映画)

4.0

華やかでもの悲しい響きの東欧の民謡が、政治や社会情勢に翻弄されながら生きる人間の悲喜やたくましさを、都会的で乾いたジャズの響きが、くっついたり離れたり、求めながら傷つけあったりと、一筋縄ではいかない男>>続きを読む

洗骨(2018年製作の映画)

4.0

深刻な家族のやりとりと、周囲の人々のコメディのバランスが絶妙で良かった。笑えるのに深い、命のドラマ。映像も美しい。

ビール・ストリートの恋人たち(2018年製作の映画)

3.3

美しい作品でした。
が、ちょっと眠くなりました。
まだまだ続きそうだなと思っていたら、そこで終わってしまいました。ふーん…。

マイ・ブックショップ(2017年製作の映画)

4.2

タイトル、ポスター、古き良きイギリスの港町の風景、可愛らしい家々やインテリア、衣装などの映像がもたらすイメージから、ハートウォーミングな作品と思わせて、もちろん温かさもあるけれど、現代にもある政治や権>>続きを読む

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.5

80〜90年代のミニシアターブームのときに、文化村とか銀座の映画館でかかってたような雰囲気で、なつかしい感じでした。
こういう映画で客席が満杯になっているところを見ると、まだまだ映画界も捨てたもんじゃ
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

4.5

もしも寅さんが紛争地を旅したら…。イメージはそんな感じかなあ。庶民の温かさとユーモアを交えた人情味あふれる映画だからこそ、光州事件の悲惨な光景が、市民の悲しみが心に刺さる。
世界中にいるジャーナリスト
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ドリーム(2016年製作の映画)

3.8

数学とか物理を扱う映画って、いろいろあったけど、ほんと脚本から役者に至るまで、制作に関わってる人たちすごいと思う。もちろん、学者や専門家が監修や考証に入っているはずだろうけど。シナリオを頭に入れるだけ>>続きを読む

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

3.9

映画館を出ると外は寒いが、高揚感のある映画を観た後は、心と体がホカホカしてるのか、帰り道はあまりつらくなかったw

よく行く店のバーテンダーさんがイチオシで、音楽好きならハマるかもとおススメしてくれた
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ブランカとギター弾き(2015年製作の映画)

3.2

上映時間77分はちょうどいい長さだったと思う。足りなくもなく、盛りすぎでもないのが良かった。
昔のイタリア映画みたいだった。

フィリピンが舞台の映画は、お国柄だけどちょっと他のアジアの映画観るのと違
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エル ELLE(2016年製作の映画)

2.8

やっぱ『氷の微笑』っぽいわ。あんまり覚えてないけど、例えば音楽とかね。
しかし、昔はこういう大人の映画流行ってたよね。今はこういう映画自体少ないから、作ってくれるだけありがたいのかもしれないな。

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タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)

3.8

マレーシアは民族、宗教、多言語が共存する国であることがよくわかる。アジアの国々の映画もいろいろと観たが、普通の感じで混沌としていて、まだひと味違う感覚。
甘酸っぱい恋愛映画と、音楽が好きな人にはすすめ
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

4.0

うぅぅぅっっ(-_-;)身につまされる。
明日は我が身…。
でも、観た後暗い気持ちにならないのは、今、日本人の私たちも、
登場人物たちや、ケン・ローチと同じ怒りを国や政治家たちに感じているからだね。
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淵に立つ(2016年製作の映画)

4.0

やっと観れた〜!見逃しまくって諦めてたけど、期待していたギンレイで観られた〜!
昔のヨーロッパの映画とか、ニューシネマ系のアメリカ映画みたいだった。
薄気味悪くて見応えあり。
人間の、“こわいもの見た
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

3.5

最後の方のシーンを観てるとき、中野量太監督の作品や、是枝監督の作品がふと頭に浮かんできた。
フツーじゃない家族の、波乱だらけでも温かい物語ってところは通じるところがあるのかもしれない。
となりの席にい
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帰ってきたヒトラー(2015年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

賛否はくっきり分かれそうだが、歴史の振り返り方、ドイツの方が大人かも。笑いをきっかけに考える、痛烈な社会風刺、そういうコメディが日本でも注目され、作品が増えればいい。
途中若干ウトウトしてしまった(日
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リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.5

前半は主人公のはっきりしない態度にイライラした。なぜそういう行動に出るのかわからない、そんな展開でも、岩井マジックでなんとか鑑賞に耐えた。後半はもう、前半で抑制していた(でも、"岩井あるある"な描写は>>続きを読む

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