タルコフスキーの構図の妙はもちろん耽美で水や鏡の表現による作品の輪郭の立たせ方や草が風になびくシーンもとても印象的でした。
スローなカメラワークは作品によっては退屈になるが、それをも忘却させる画に内包する力強さに気付けば没入している。反解釈として鑑賞するのに向いている。
牧歌的な時間からの殺戮的な時間へと流れ、また牧歌的な時間が訪れるかと思いきや形式は変わらない筈であるのに一周目のそれとは違う明らかに意味内容が変わってしまったグラデーションとコントラストの付け方が観て>>続きを読む
エリザベッドの弟への歪んだ愛が露わになった演技が素晴らしく、リアリズムとロマンティシズムの境目が分からなくなるような表情、発話の仕上げ方だった。
ブレッソンらしいより洗練されたデイリーなカメラワークとカラーになったことによる、ワンショットが持つ吐露の輪郭。焦点からずらした撮り方が即物性を強調させない常にミクロとマクロの視点を与えてくれる映画だっ>>続きを読む
23時から4時にかけてのDJを思わせるプロットとそれに寄り添う音楽が素晴らしかった。
ある種オーガナイズドコンフュージョン的映画だった。
ローリングストーンズとは一見関連性のないテーマ素材を映画にフラットに等価として並べる事でただの音楽ドキュメンタリーとは違う解像度を感じた。
シーンの合間のメッセージ性のある造語スローガンもシニカルで良>>続きを読む