うめたさんの映画レビュー・感想・評価

うめた

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酔っぱらい天国(1962年製作の映画)

2.7

笠智衆の誇張した機敏さは見てられないくらい合ってない。全体の物語の進み方も忙しなく全く感情が乗らない。酒に対しての怒りで作ったろうがそのテーマとしての表層的な酔っぱらいに対しての怒りも湧かない。

石中先生行状記(1950年製作の映画)

3.6

1,2話は運動性もなく多層的な心の動きもなく楽しめなかった(芸事撮る成瀬はいつもこう)が、3話は溜めてきた運動がラストの追いかけるシャイ三船敏郎に集約され解放していて良かった。
1話のダンスを披露のボ
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戸田家の兄妹(1941年製作の映画)

3.8

家のシステムの崩壊を描くことがここから始まったんだなと。

誘惑(1948年製作の映画)

3.5

縄跳び跳びまくり原節子と杉村春子の対比のしつこさとホラー演出で再登場する杉村春子の吸血鬼のような佇まいが面白い。ダンスの足元は官能的であるもののそこまで2人の禁断の恋の揺れ動きは見えなかった。ラストの>>続きを読む

浮雲 4Kデジタルリマスター版(1955年製作の映画)

4.0

4Kになって特に良くなったのはあの何度も流れる音楽の音質のような気がする。
成瀬にしては動かないなと思うが高峰秀子が森雅之に固執する窮屈さとしつこさが観客へのストレスと共に真に迫ってくる。

The Ozu Diaries(原題)(2025年製作の映画)

3.8

黒沢清が小津を語るとしたらそりゃ「風の中の雌鶏」だよなと分かった上でも感動させる話の上手さがあった。なぜこんなに黒沢清に小津を語らせるのかと思ったら戦争と小津についてのテーマに沿ったドキュメンタリーだ>>続きを読む

火の馬(1964年製作の映画)

2.8

カットもなにもかもうるさくて顔が近くてカメラがよくない。詩的でうるさいの見ていられない。牛が風に吹かれて走っているところは面白い。

女の歴史(1963年製作の映画)

3.4

いつもながらのカットのリズムはいいが、後期と中期の作風の間の中途半端な場所でフワフワとしている印象。身内が死にすぎて回想を行き来すると今誰が死んで悲しんでるのかわかりづらいという問題もある。流石に回想>>続きを読む

桃中軒雲右衛門(1936年製作の映画)

3.7

桃中軒の情けなさを貫き通し反省もしないしょうもない男性性の覚悟とすれ違う妻との戦いを息子を通して行われる成瀬の得意とする間接的喧嘩はやはり好き。

CUT(2011年製作の映画)

2.2

狭い場所での殴られに何も面白さもなければ芸術性もない。ベスト100を日本の観客に提示して墓参りして帰りたかったとしか思えない。ムシェット落ちで起き上がるのはまあいい。

和製喧嘩友達(1929年製作の映画)

4.0

車の並走で撮られたショットだけでも良かったのに汽車との並走もあるとは素晴らしい。アクションでつなぐ喧嘩の下りも良い。

小説家の映画(2022年製作の映画)

3.3

気まずさがリアルでいい。
出来上がった映画はキム・ミニの夫は絶対に監督の俺だと言っているだけの映画のよう。

狼煙が呼ぶ(2019年製作の映画)

2.0

かっこよさを追求することもいいがすぐ隣には激スベリがあることをわすれてはならない。

新機動戦記ガンダム W Endless Waltz 特別篇(1998年製作の映画)

4.0

TV版のキャラクター描写、戦争の描き方、終結の仕方に全く納得いっていなかったのでその部分を全て回収してあそこまでの面白さに昇華していて良い。トロワのヘビーアームズの両手に武器持たせてくれてありがとう。>>続きを読む

ヒロシマモナムール/二十四時間の情事(1959年製作の映画)

3.4

原爆被害映像から単調な会話になると一気に眠気が襲う。恋愛と戦争の交差により忘れてしまうもの理解の限界を描くことは他にない映画になっているものの興味深いかというとそうでもない。

M3GAN/ミーガン 2.0(2025年製作の映画)

2.5

どこかで見たことあるアクションコメディの要素を詰め込みまくり満遍なくウケる感じにして何の味もないハリウッド凡庸映画となった。

二十四の瞳(1954年製作の映画)

4.0

子供の動きを捉えるロングショットに子供の運動性を信じてることが分かり感動する。後半は社会、戦争の悲惨さ悲しさの演出が長く一辺倒でクドすぎるが、最後自転車に乗る高峰秀子は良い。

無法松の一生(1958年製作の映画)

3.2

高峰秀子は年を取らず、三船のみおじいになっていくのに笑った。
三船の太鼓はサビで肉体芸なんで長回しで最後まで見せて欲しかったな。回想が多いのは好みではない。

家族ゲーム(1983年製作の映画)

3.4

松田優作ってこんなに松田龍平なんだ。
シーン単体での間を取ったアドリブにも見えるユーモアはいいのだけどそれが連なった時に映画として現れないというのはいかがなものか。

ワン・バトル・アフター・アナザー(2025年製作の映画)

4.0

導入は適切な省略しメイン逃走部はアクションで語っていくのが素晴らしい。スケボー集団とか勢いのある映画的面白さも随所にある。特にセンセイが拳上げて地下の扉閉めて絨毯が転がるところに興奮してしまった。
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夜と霧(1955年製作の映画)

4.1

この映像が現在か過去かも分からなくなっていくこの一定での描かれ方によって現在の戦争へと繋げていくのがアラン・レネの演出力ね。
35mmフィルムに焼き付いた怖さは異様なものだった。

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.7

横移動好きとしてたくさん横移動あって大変よろしい。ファーストシーンの横移動から流れるように横移動&会話から良い。

違国日記(2023年製作の映画)

3.7

カメラ位置も近すぎずいいんじゃないか。皆魅力的に映されている。

見はらし世代(2025年製作の映画)

3.0

撮影はいいと思うし監督の今後に期待できるけども。
世代間断絶と若者の不安定感と向かう先はもう「アカルイミライ」で全部みたと思ってしまうし最終的に監督は若者なんだから若者に寄り添うよりもう少し吉岡睦雄や
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お遊さま(1951年製作の映画)

3.9

そこにいるだけの田中絹代に翻弄される2人。題材は成瀬の得意としてる間に挟みものの関係の話だから描き方的にそっちに軍配はあがるもののカメラと動線の上手さが素晴らしい

見える子ちゃん(2025年製作の映画)

3.3

カメラも安定していて一貫した明るいトーン幽霊映画として一定の成功をしてるんじゃないか。抽選の下りは長過ぎるが。

祇園囃子(1953年製作の映画)

3.6

空間が広がっていく座敷の映し方。
若尾文子があんまり好きじゃないんじゃないかと思ってきた。

DOOR II TOKYO DIARY(1991年製作の映画)

3.2

結婚報告のタイミングの面白さと終わり方の爽快感。

次元を超える(2025年製作の映画)

2.6

シュールコメディとして笑って観ることはできたし音圧があるから観れる、というか音圧でどこまで映画を成立、説得力を持たせる事ができるのかという実験のよう。
真面目にスピリチュアルを語る後半、エモーショナル
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FUGAKU1/犬小屋のゾンビ(2014年製作の映画)

2.6

映画について語る前に映画の活劇という面白さを忘れてしまっている。
青山真治の演技の上手さのみが浮いてる。

赤ずきん(2008年製作の映画)

2.5

赤ずきんってそういうことか、という面白さのみ。

サターン・ボウリング(2022年製作の映画)

3.3

殺人シーンの殺害テンションのグラデーション、股間ランプとかいいところもあるし、上手まとめているもののサスペンスはあんまり上手くはないし監督が乗って作ってる感じがしない。
そして、ラストのあの死体生成滑
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雪夫人絵図(1950年製作の映画)

4.0

夫婦を極力映さないこと省略により一定の距離を設けることでこの物語を描かけている。家の中を走る久我美子と追従するカメラもいい。ワンカット内の画面の変化にハッとさせられる。

女と男のいる舗道 4Kデジタル・リマスター版(1962年製作の映画)

3.8

ゴダールの中でもカメラが一番好きかもしれない。フレームにアップで映されるナナの美しさと窮屈さ、それを解放する動的なビリヤード場の動きの緩急。素直な横移動に嬉しくなる。

祇園の姉妹(1936年製作の映画)

4.1

男を嫌い男を上手く扱いなんとかこの祇園の世界をひっくり返して生きて行く覚悟のかっこよさと結局社会の構造として女は突き抜けることが出来ない悲哀に満ちていた。
ファーストカットのカメラからラスト付近の横移
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