さくらこさんの映画レビュー・感想・評価

さくらこ

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サーミの血(2016年製作の映画)

4.2


鑑賞後の後味がすごい。
想像力を掻き立ててやまない。

彼女が生涯感じていた感情を「恥ずかしさ」と括ってしまえるならば、その感情を生ませているのは周囲のまなざしなのだろう。

そのまなざしからは、お
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.7

ジャンルでくくってしまうと「重い」と言われるような内容が、親しみやすいタッチで淡々と描かれていく。しかし、その描写は観る者の心をえぐるほど、真に迫るものである。

不自然だと思っていても、いつの間にか
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カルテル・ランド(2015年製作の映画)

3.9

衝撃的で、示唆的で。
善を装いながら変容し、展開し続けていく悪をどう捉えていけばいいのだろう。
「正義は揺らいでも悪は揺らがない」の文句に魅かれた。

コタンの口笛(1959年製作の映画)

3.5

ラストはある意味感動的。
ただ、民族的なる自己はやめようと思ってもやめることはできない。だからこそ、そこに連なる差異が問題なのであって、人間一般の問題に還元することができるとは到底思えない。
その意味
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シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

セリフが全部歌なので、どう感情を表現していくかが見所。色彩が重要な役割を果たしている。
カサールの過去など、旧作ローラとの関連も。細い設定を知れば知るほど面白い。

ロシュフォールの恋人たち(1966年製作の映画)

3.9

好き。誰がなんと言おうとも。
晴れた日にのんびり見たい映画。

野火(2014年製作の映画)

4.8

映像の意義は、観る者に記憶を追体験させることにある。
そう自覚させられた映画。
レビューや評判とかを気にして頑なに敬遠するんじゃなく、まず観てほしい。

アマデウス(1984年製作の映画)

4.0

バイト先の知り合いに、「ここに出て来るサリエリに、僕似てるんです」と言われて観た映画。

圧倒的なまでの才能と対峙したとき、自身はどう変容するのか。嫉妬と羨望という言葉だけで表すのは、勿体無いような気
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