あまりにも完成度が高い。
撮影、脚本、演技、演出、音楽。
全てが最高の仕事を完璧に仕上げて結晶した、宝石のような作品。
ズートピアが今の時代性をしっかり掬いとって作った傑作だとしたら、こちらはディズニーの王道をいく傑作。髪の質感などの、細やかな表現が目を引く一方で、空一面を鮮やかに彩る大胆な表現も。2010年代のディズ>>続きを読む
いわゆる「戦争映画」におけるドラマ性を徹底的に排除した、エポックメイキング的な作品。モガディシュの街に降下した後にはじまる、ただひたすらの戦闘の繰り返し。観てる自分も戦場の中に投げ出されたみたいだった>>続きを読む
ちょーーーーかっこいい!
ガルシア、コスナー、コネリー、みんな最高!ラストシーンのひと言、極上!
押しつけがましくない、非常に抑制された演技と演出だから、そこに不足を感じてしまう人がいるかも。
しかし、だからこそ自分たちが生きていくために自然に努力したことが、結果として社会そのものを大きく変えてい>>続きを読む
2016年マイベスト。もっと評価されていいはずなのに…。と何度思ったか。主人公のひとりを演じた早見沙織の演技がただただ凄い。
国内の戦争熱に煽られて戦場に往くと、そこには…。
前線に行く前の明るい場面と、行ってからの暗さと陰惨さのコントラストが強烈。映画が進むにつれて際立つ、主人公の圧倒的な孤独が痛いまでに身につまされた。
イングロリアス・バスターズ上映時にやっていたように、「つまらなかったら返金します!」キャンペーンをやってくれてたらなあ…。
古典落語ネタてんこもり。全く関係ないそれぞれの話を巧みにブレンドして仕上げた、脚本の妙。そして居残りさんを演じたフランキー堺がすごくいい。現代の東京の様子をチラッと映した導入もよかった。
それにして>>続きを読む
続編がオリジナルを超えることはまずないけど、これは例外。マルセイユの魚市場の匂い立つような空気、浜辺のシーンのシャルニエの不敵な笑み、ポパイの執念、どれもさすがフランケンハイマー師匠。そしてなにより、>>続きを読む
話は凄惨なのに、不思議なまでに美しい。たぶん城の炎上シーン(本当にセットを燃やしてます)や、色とりどりの軍旗が翻るシーンなどが印象深いからかも。男が女性に翻弄されるのはいつの時代も変わらないなあと、ど>>続きを読む
「生きて」いなかった男が「生きる」までの物語。なにもなくても、本気で生きていこうと思わされる。短い人生でも、なにかひとつでもしっかり頑張りたいな…。記憶に残る名場面はいくつもあるけど、誕生会のシーンが>>続きを読む
そもそもの発想が凄い。役者も脚本も凄かったけど。DJの刹那的な生き方が心に残った。
頭を空っぽにして笑いまくっていたら、いつの間にか終わっていた。つまりいい映画。
思ったよりずっとよい。ポスターで小日向文世が豚を抱えていたのが謎だったけど、観て納得。長女役の葵わかなが素晴らしかった。
素晴らしきヒコーキ野郎と間違えそうなタイトルだけど、こっちに裕次郎は出てこない。スティングと同じく、ロイ・ヒルの作劇術が冴え渡る。
スタントを使ったにしても、空中での曲芸飛行のシーンは何度も観てもハ>>続きを読む
いい意味で正統派ラブロマンス。砂漠のシーンの美しさは、イングリッシュペイシェントみたい。ブラピもマリオンも、大変美しゅうございました。
素晴らしかった。三人の風俗嬢の、各々が置かれた厳しい環境の中で、それでも精一杯生きていこうとする姿に心打たれた。とくに雅子役を演じた井端珠里の演技が最高で、この作品で一発でファンになった。冒頭に掲げら>>続きを読む
タイの繁華街で交錯する、タイ人、日本人の生き様。ラオス国境のタイの村のほのぼの感がよかった。
全編にわたってまとわりつく、独特の嫌悪感。照明は暗いし、独房のシーンで出現する悪夢的なイメージがそれを支えているような。ちなみに、満島ひかりが「あること」を独白するシーンの演出にしびれた。
「この世に正義なんてない。それを観客に分かってもらいたかった」とポランスキーが語っている通り、後味の悪さは意識的なものです。ヒューストン演じるモーレイは、これまで観た映画の中でも際立って印象に残る悪役>>続きを読む
これは凄い。グスマンの意志と執念が結晶した、すさまじい記録だ。アジェンデ政権発足~ピノチェトによるクーデターによる政権崩壊までが三部作になっており、上映時間も三時間を超える。しかし映像の力が素晴らしい>>続きを読む
なぜか円盤の飛びかたがかわいい。特撮の技術が発達した今では、もう再び作れないような愛らしさがある。宇宙人の姿がよく見えないのはご愛嬌。役者陣はみんなシリアスな演技合戦をしているから、円盤や宇宙人とのギ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
映画史上マイベストワン。後にも先にも、観ながら三回も泣いたのはこれだけ。とにかくジュリエッタ・マシーナが素晴らしい。あの純粋さは、演技以上にマシーナ自身のものだったのでは。「道端の石ころにだって、きっ>>続きを読む
なかなかよい。とくにラスト20分の演出は評価されるべき。ただミュージカルは、冒頭の高速道路のシーン以上にはじける場面がなかったなあ。