ちんたさんの映画レビュー・感想・評価

ちんた

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夜叉ヶ池 4Kデジタルリマスター版(1979年製作の映画)

3.7

噂に聞いていた洪水のシークエンス。素晴らしい。日本特撮の底力を見せつけ、合掌造りの民家が次々と水に飲み込まれていく様をネットリと描いている。
ストーリーはよくある山間の村の土着信仰を下敷きにした悲劇な
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マン・オブ・スティール(2013年製作の映画)

3.4

なぜ?なぜ?とにかく悩む。ただ戦いに身を置くとそんな悩みからは解放されているように見える。強大な力を行使している全能感からなのだろうか。ドラマに全振りしたかのような展開だが結局残るのは破壊、破壊。あの>>続きを読む

スーパーマン(1978年製作の映画)

3.6

BS、4K版録画。
コミックで原型は出来上がっているのだが、やはりクリストファー・リーヴが僕らのスーパーマンのイメージ。スーパーマン紹介編なので、前半はクリプトン星の崩壊などが目玉。後半では畳みかける
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モリコーネ 映画が恋した音楽家(2021年製作の映画)

-

モリコーネでお腹いっぱい、おかわりちょうだい。僕はやはりレオーネの作品群が大大大好きです。2時間半にのぼる長篇ドキュメンタリー。だが彼の功績を考えればこれでも時間は足りないだろう。何かレオーネ本人の証>>続きを読む

極道戦国志 不動(1996年製作の映画)

4.1

とかく生首サッカーや小学生ヒットマンが話題になりがちだが、三池崇史の名を世間に知らしめた悪趣味全開の大傑作。ここは本当に日本か?と思わせるような登場人物みんな狂っている見本市。ただその破綻寸前の作品を>>続きを読む

暴走パニック 大激突(1976年製作の映画)

4.0

カオスッ!冒頭から若き小林稔侍はトラックの下敷きに。川谷拓三、室田日出夫、三谷昇などとにかく濃ゆい面々がひっちゃかめっちゃかにかき回し、ラストの大追跡劇になだれ込む。
特筆すべきは杉本美樹演じるミチ。
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資金源強奪(1975年製作の映画)

4.0

だまし騙され。梅宮辰夫演じる刑事もなかなか。あのカーテンを開いて通天閣からの狙撃。素晴らしい。テンポもとても良く、深作欣二らしい演出も冴え渡る。

切腹(1962年製作の映画)

4.3

決して高潔な主人公ではなく私憤に駆られて行動した顚末。ラストの立ち回りは見応え十分だし、物語も良い感じに転がっていく。
そして仲代達矢!あのすっとぼけた表情からの迫真の表情。そして腕をクロスさせ光線で
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霧と影(1961年製作の映画)

2.5

なんだかいつの間にか犯人が死んでいました。あれ?どこか見逃していたか?タンバリン格好いい、くらいしか感想が出ません。

FULL METAL 極道(1997年製作の映画)

3.7

サイボーグ化、最初のヤマまでは破壊力抜群。充電期になってあららら?それでもラストはきっちり大爆発!さすがは脂が乗り切った頃の三池崇。きっちりと名作を撮っている。

Seventh Code(2013年製作の映画)

3.1

序盤は黒沢らしくない感じだが、どんどん不穏な画作りになっていき、揺れる赤いカーテンで極まっていく。ラストはいつものになっていくのでご安心を。
前田敦子のPVムービーとして製作され、唐突な歌唱も挟み込ま
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直撃地獄拳 大逆転(1974年製作の映画)

3.9

前作から特にギャグがパワーアップ。桜の有能な馬鹿ぶりがジワジワくる。それとお前とりあえず合気道の達人設定だったはずだったよね。セスナでトンネル抜けるあたりなんかもとにかくバカバカしくて好き!
洒脱なオ
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直撃!地獄拳(1974年製作の映画)

3.8

本当に千葉ちゃんはいい顔で動く。そしてやはり佐藤允の顔面も国宝ばり。エロ、グロ、ナンセンスの塊。倉田保昭の凱旋的扱い。と思いきやあっけない最後に。あの車はどうなったんだろう。

ザ・キラー/ジョン・ウー 暗殺者の挽歌(2024年製作の映画)

3.2

最低ライン。セルフリメイクだがオリジナルからケレンを抜き去ってしまった感触。洗練さを出したアクションはジョン・ウーには求めていない。

F1®/エフワン(2025年製作の映画)

4.1

地上版『トップガン マーベリック』にふさわしい。低音で劇場が揺れる揺れる。この没入感、スケールは映画館での体感あってのこと。
ブラピとハビエルのイチャイチャが楽しい。惜しむらくはちょっと長すぎじゃない
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小林さんちのメイドラゴン さみしがりやの竜(2025年製作の映画)

3.7

さすがの京アニ。ただ作画やストーリーも想定を超えたものにはならず。ハードルあげすぎたかな。
カンナちゃんの太ももに挟まれたいだけの人生だった。

(1965年製作の映画)

4.1

雪の降りしきる中、桜田門外の変。とんでもない迫力。あの多人数の殺陣が成立するのかと驚きを隠せないでいる。

斬る(1968年製作の映画)

4.4

『椿三十郎』と思うような展開だが、仲代達矢の飄々とした佇まいの裏にある悲しみに心打たれた。茶室の中で片腕がきかない状態での立ち回りが凄い。孤立無援の7人の悲壮感たるや。

28年後...(2025年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

『28日後…』のスタッフ大集結。もはや別物と思っていいくらい前2作とはテイストが違い、逃走からサバイバルへ。そして噂に聞いていたが3部作なのか。
赤いレイフ・ファインズのきれいに狂っている様が忘れがた
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実相寺昭雄監督作品 ウルトラマン(1979年製作の映画)

3.7

ガヴァドン、テレスドン、ジャミラ、スカイドン、シーボーズの実相寺監督が演出したエピソードで構成された劇場版。かなり変化球なエピソード群だが実相寺らしいカメラワーク、照明などさすが。各エピソードも違和感>>続きを読む

虚空門 GATE(2019年製作の映画)

-

UFOドキュメンタリーとして出発したはずが、庄司哲郎という何とも言えない人物に出会い路線がどんどんおかしくなる作品。結局5年もかけ撮影されることに(庄司が塀の中にいたことが主な原因だが)。
リアルとは
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ざ・鬼太鼓座(1981年製作の映画)

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ストーリーもとりあえずあるようだが一切の説明もなし。鬼太鼓座の面々が演奏を観客にたたきつける圧巻のドキュメンタリー。美術デザインには横尾忠則。電子音は一柳彗。そして監督は加藤泰。こういった面々の才能が>>続きを読む

Garden of Remembrance(2024年製作の映画)

-

山田尚子監督の17分ほどのショートムービー。ギターにのせた女の子の追憶。小針裕子による色彩設計が素晴らしい。『きみの色』でも組んでいましたな。
『きみの色』と同日配信。また違った趣き。

フロントライン(2025年製作の映画)

3.6

主演4人組は熱演してるし、テーマ的にはいくらでも盛れたであろうが、やはり実話。かつ5年ほどしかたっていないという部分が劇映画としてはどうにも足を引っ張ってしまっている感は否めない。警鐘的な部分もあるだ>>続きを読む

28週後...(2007年製作の映画)

2.5

ダメだっつってんだろうが!
ホークアイが守るには流石に馬鹿すぎませんかね。なんだかんだで超重要人物になってしまった姉弟。結果…このたびめでたく続編ができました。
ロンドン空爆とかローター草刈り機とか場
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28日後...(2002年製作の映画)

3.7

とことんゾンビ映画の文法をなぞった変化球。本作で開花したダッシュゾンビは奇しくも本家リメイクの『ドーン・オブ・ザ・デッド』で大成する(本作ではゾンビではなくあくまでウイルス感染者だが)。
若かりしキリ
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薄桜記 4K デジタル修復版(1959年製作の映画)

3.5

市川雷蔵の静。勝新太郎の動。二人が共闘する立ち回りも観てみたかった。かたわになりながら多人数との立ち回り、直上からのカメラワークが映える。
ラスト討ち入りの開始で終わるのもワクワク。

ザ・コンサルタント2(2025年製作の映画)

4.0

大幅にパワーアップした第二弾。
今作はバディ要素強めでメディナ含め4人チーム。相変わらずの万能オペレーターが凄すぎ。できないことないんじゃないかと思えるくらいのバックアップぶり。弟も良いキャラだが。8
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アトミック・ウォー 大腸篇(2022年製作の映画)

-

クソ映画。
長篇でやったらテーマ的にとても観ていられないが短篇ならばアイディアで!
もう少しミニチュアの精度をあげてほしかった。

ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)

3.8

吹き替えにて。
ド派手なアクション映画かと思いきや思いのほか硬派なサスペンスアクション。相棒が有能すぎてなんでもできるんかーいとツッコミながら観ることがおすすめ。相棒の正体もラストで明かされるがこれは
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炎上(1958年製作の映画)

4.1

4Kデジタル修復版。
セット、ミニチュアだと思うが寺院の炎上シーンは素晴らしい迫力。
唯一のよりどころに幻滅した青年がもがき苦しむ姿を市川雷蔵が好演。仲代達矢もさすが。
スタッフ、キャストともに高水準
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剣 4K版(1964年製作の映画)

3.8

ストイック。彼の死に様は美しかった。なるほどな三島由紀夫原作。

サブスタンス(2024年製作の映画)

4.1

一見ルッキズムやエイジズムへの警鐘的な映画と思いきや、ラスト30分をやりたいためにとってつけたかのようなテーマだったなあ。あんなガハハハ親父のデニス・クエイド出して、分かりやすさの極地を目指していても>>続きを読む

スパイダー/増殖(2023年製作の映画)

3.5

おフランス製クモクモパニック。巨大化が止まらないとかならず思ったよりは地味な作品。ただしっかりとツボは押さえており、退屈はせず。あのぶわーっと広がるのは絶対受け付けない人も多いだろう。

国宝(2025年製作の映画)

4.4

3時間ほどの長尺、歌舞伎が題材ということで寝落ちを覚悟して臨んだが圧倒された。
映画的醍醐味を十二分に盛り込みつつ、歌舞伎の演目も一切手を抜かない迫力。役者陣も鬼気迫るものがあり、吉沢亮は本作が代表作
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ダイナマイトどんどん(1978年製作の映画)

3.5

思ったより長尺でびっくり。
前半はサクサク進むが、決勝戦がちょっと長すぎか。仕込みバットの件は何回もやるものではない。
出てくるキャラがとにかく濃い。北大路欣也の銀次もすかした役回りかと思いきや、なか
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