ちよさんの映画レビュー・感想・評価

ちよ

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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

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過去に囚われた者の時間が動き出すことはない、だからこそ今まさに動く現在以外の時間を生き、死ぬことが出来る。
スチール写真のモンタージュとナレーションだけで進行するこの映画で唯一、女の瞬きだけが動く映像
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血ぃともだち(2022年製作の映画)

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『血ぃともだち』は間違いなく近年の押井の最重要作品である。オシイストである私もいつまでも『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』や『機動警察パトレイバー2』を語ってる訳にはいかないと本>>続きを読む

東京無国籍少女(2015年製作の映画)

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戦後日本とあり得たかもしれないもう一つの東京が対置的に描かれる。現実を支配する観念としての幻想と、可能性という幻想。処女を喪失した主人公が幻想から覚醒するのではなくもう一つの幻想のなかで目を覚まし、ど>>続きを読む

ザ・ギニーピッグ マンホールの中の人魚(1988年製作の映画)

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展開はある程度予想できるが、いい意味でのチープさと美術の完成度の相乗効果が丁度いい気持ち悪さを生み出しているため、飽きずに最後まで見られる。

ガメラ3 邪神<イリス>覚醒(1999年製作の映画)

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『大怪獣空中決戦』では怪獣という巨大な虚構の存在は存在しているだけで現実をファックし、破壊し、支配する様が描かれていたが、本作ではそれがマクロな複数の視点で描き直されている。「ガメラとは何か」という問>>続きを読む

ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)

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都市で展開される戦争と、都市を戦場にすることは違う。都市戦とは都市というリソースそのものが投入された戦いであって都市を焼き尽くす戦いではないのだ。これほどまでに現実的な都市戦を描いた作品を私は本作と >>続きを読む

GAMERA1999(1999年製作の映画)

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本作は『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア友の会』と並ぶ庵野秀明の最高傑作である。なぜ庵野秀明のファンが彼の作品について語るとき、本作を語らないのか非常に疑問である。彼のファンを名乗る上で本作を視聴してい>>続きを読む

ガメラ 大怪獣空中決戦(1995年製作の映画)

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怪獣が出現した後の世界のリアリティラインの設定は近年の怪獣映画と比べてもやはり群を抜いて巧い。ただ外連を効かせている訳でもなく、かつ怪獣というフィクションを現実の側に引き寄せている訳でもない絶妙なバラ>>続きを読む