TJさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

すべてうまくいきますように(2021年製作の映画)

3.8

リアルでありながらユーモアもあるし、ウェットでもあるし、言語化が難しい複雑な感情にさせられる映画。
映画館という集中出来る環境で見れて良かったです。

恥ずかしながらオゾン作品はこれを含めて、3作品し
>>続きを読む

少女は卒業しない(2023年製作の映画)

4.3

原作からの脚色もキャストも撮影もパンフも全て高水準でした。
しっかり原作から登場人物を絞りつつそれぞれの物語が集約する作りや、ラストの映画的な現実からの浮遊感とエンドロールへの間が何よりも最高。

>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

4.0

好きを貫くということの魅力とある種の恐怖。尊敬と憧れそひて畏怖を感じました。

ただひたすらに優しい姿勢が作られていることが何よりも本作を好きになってしまう理由で、役者を含めても見る前の期待値を大きく
>>続きを読む

Mr.Children 「GIFT for you」(2022年製作の映画)

3.5

ミスチルは大好きだし見ている間はライブ映像に感動して満足度もありましたが、終わってみて考えると作品としては疑問符が浮かびました。
2015年公開のREFLECTION も見に行きましたが、個人的にはそ
>>続きを読む

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.0

これぞ映画でしか描けないといったような、作品の構成と映像美、マーティマクドナーは只者ではないと証明した作品だと思います。

あらすじ、ストーリーを伝えてもこの作品がもつ魅力は一切伝わらないということが
>>続きを読む

ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.8

事実を調べてみても、とっても映画的な内容が多く、むしろ今まで認知度が低く、作品が作られているのが不思議なくらいでした。
戦争を描いた映画としては、観客層が普段と違ったように感じて、改めてジャニーズの集
>>続きを読む

ベルファスト(2021年製作の映画)

3.9

モノクロ映画だからこそのリアリティや美しさに溢れた作品で、アイルランドについて調べる良いきっかけになりました。
時代背景を知る上でパンフレットの解説もとても良かったです。
ROMAしかり、監督自らの幼
>>続きを読む

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.5

映画館でバイトをしていたので2年以上もの間数えきれないくらい予告を見させられ続け、1作目も特に熱狂的なファンではなかったので見る前はあまり期待していなかったのですが、良い意味で裏切られました。

私を
>>続きを読む

エルヴィス(2022年製作の映画)

3.7

冒頭のギラギラとしたタイトルが出てきたシーンから、バズラーマンとエルヴィスの相性の良さを誰しも感じたはず。

世代的なこともあり、素直にエルヴィスをかっこいいと思ったことがなかった自分がエルヴィスを魅
>>続きを読む

夏へのトンネル、さよならの出口(2022年製作の映画)

3.7

評判が良かったので見に行きましたが素直に劇場で見て良かったと思える作品でした。

中高年に見て欲しいと思える話しで、SFに興味を持つきっかけや映画が好きになるきっかけになればいいなと勝手ながら思いまし
>>続きを読む

非常宣言(2020年製作の映画)

4.0

2023年1本目がこれでよかった!

航空パニックものの最新アップデートとして、コロナ後の現代の映画として素晴らしい作品でした。
難しくないように見えますが、映像やストーリーなど全て高水準で韓国映画の
>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.9

1作目は公開以来見返してないのでうろ覚えでしたが、問題なく話についていけました。
ストーリー云々よりも映像を楽しむ作品なので、映画館、IMAX Dolbyなどで見れば見る価値が多いにある作品だと思いま
>>続きを読む

マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.7

原作と比べると悲壮感や、やさぐれ感、85分という短さだけど疾走感は足りていない印象。それでも普段イメージと違う役でも違和感なく体現して見せた永野芽郁は素晴らしいと思います。

特にラストシーンは好きで
>>続きを読む

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.8

本作は追悼色が強い特殊な事象で作られたこともあり、映画作品としては歪な出来だったと思います。

ティチャラからシュリへ改変や、ノルマとして出さないといけないであろうアイアンハートなど、そもそもの制作体
>>続きを読む

ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.8

個人的には1.2よりも好きでしたが、どうしてもハリーポッターシリーズは越えてこないまま、3作品となってしまった印象です。
シリーズ通して、主人公ニュートよりも他キャラクターのほうが魅力的で、ダンブルド
>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

4.2

小学生時代で原作を読んで、10年近く読み返していないライトファンな自分でもOPから一気に引き込まれました。
ボールがバウンドする音の細かな違いからも音のこだわりが感じられたし、予告では少し違和感があっ
>>続きを読む

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.2

池袋のグランドシネマなどのフルIMAXで見るかどうかで大きく評価が変わると思います。縦長な画面サイズを活かした見上げて見る映画体験は唯一無二でした。

映画という歴史を踏まえて、映画的に決着をつけるス
>>続きを読む

彼女が好きなものは(2021年製作の映画)

4.4

鑑賞後も折に触れ思い出してしまい、日に日に評価が上がってしまった作品です。

テーマに対してこれ以上ないくらい誠実な姿勢や、立体的なキャラクター、印象深いセリフなど優れた要素は多く、終わり方まで綺麗で
>>続きを読む

四畳半タイムマシンブルース(2022年製作の映画)

4.0

ヨーロッパ企画も森見登美彦も好きな自分にとってはご褒美的な融合作品。
四畳半神話体系、湯浅正明監督作と比べるとアニメ的な独自固有な演出が少なかったので、もっとふさげて欲しかったものの、万人が見やすいバ
>>続きを読む

今夜、世界からこの恋が消えても(2022年製作の映画)

4.0

作品のターゲットとは全く異なるとは思いますが、ヨルシカが大好きなので見に行きました。
個人的に地元が舞台なので街を歩いてるシーンだけ楽しいということもあるのですが、テーマが自分好みで後半に大きな展開も
>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0

開始数分でこれは良い作品だと確信させるような音の演出で、とっても映画らしい映画でした。
コロナ禍によるマスクで口ものが見えないことがろう者に与える影響など、2021年の東京を上手く切り取っていたし、生
>>続きを読む

余命10年(2022年製作の映画)

3.6

藤井道人監督ということで期待しすぎてしまったこともあり、個人的には乗り切れませんでしたが、劇場全体は感動の空気に包まれていました。
演出、演技は一級で飽きず見れたので、よくあるジャンルの映画であるもの
>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.9

とっても暗く、黒い作品なのでドルビーで見れて良かった。視聴環境によって評価は大きく異なりそう。
コミックで読んだカッコいいバッドマンらしい印象的な画がいくつもあったし、ここまで探偵らしいバッドマンは映
>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

3.9

終始とっても痛くて見るのが辛く、なかなか見返したいとも思わないけど、間違いなく見て良かった作品です。
それに本作を見て反省すべき人はたくさんいると思う。

近作だと同じくフランス映画のチタンを想起した
>>続きを読む

かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.8

とても優しい作品で、多くの学生に届いて欲しい映画でした。
誰かにとっては人生の一本となる強度を持った作品だと思うし、原作を読みたくなりました。

映像化によるものなのか、終盤の展開が見え見えで少し物足
>>続きを読む

そばかす(2022年製作の映画)

4.2

LGBTQという言葉は認知度は増しているものの、細かな性的指向についてなかなか理解が及んでいない日本の現状をよく反映した佳作だと思いました。

“アロマンティック・アセクシャル”という言葉そのものが作
>>続きを読む

キャメラを止めるな!(2022年製作の映画)

3.5

良くも悪くもオリジナルに中実なリメイクなので、予算が段違いな割に日本版を上回れなかった印象

笑いに関しては少し上品な演出になっていたのがフランスらしく、国による違いが楽しめたし、作品内でも日本のリメ
>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

君の名は。天気の子と3作品続く震災・災害をテーマするとしてのひとつの締めくくりとなった作品かと思います。

新海誠の過去作品と比較すると1番連想したのは「星を追う子ども」ですが、比較するとかなり良くな
>>続きを読む

RRR(2022年製作の映画)

4.7

IMAXで見て本当に良かったです、素晴らしい映画体験でした。
荒唐無稽なとんでもシーンが盛りだくさんでありながらも、しっかり考えられている構造の脚本やメタファーもありSSラージャマウリ監督の手腕を感じ
>>続きを読む

窓辺にて(2022年製作の映画)

4.2

今泉力哉作品はいつも全体像が見えないままま進行することが多く、本作も明確なゴールが想像出来ないままなのに退屈しませんでした。

わずかな会話劇の端々から魅力的なキャラクターが垣間見えて、なにより、稲垣
>>続きを読む

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

4.0

繰り返しながらもお仕事をする姿が、良くも悪くも“日本“らしく、ループによる繰り返し、永劫回帰的な人生を、ブラックな社会人の1週間と重ねて表現するアイデアが素晴らしい!

タイムループものはアニメでは豊
>>続きを読む

ターミナル(2004年製作の映画)

3.8

終わり方のみ梯子を外された気がしますが、まず設定が非常に魅力的で退屈せず楽しめました。
人に勧めやすく、どなたでも楽しめる作品だと思います。

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.5

一応原作は95巻ぐらいまで読んでいるものの、あまり熱心のファンとは言えない私ですが、興行収入がとんでもないのと、谷口悟朗監督とのことで半分義務的に鑑賞しました。

前評判の通りAdoの歌は素晴らしいが
>>続きを読む

線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.9

原作は未読ですが、ちはやふるの小泉監督とのことなので鑑賞しました。
106分という上映時間とは思えない満足感がありました。
なにより水墨画について全く知識ない私が見ても水墨画がカッコいいと思えたし、上
>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

4.0

73分という短さながらとても奥深く、折に触れ思い出してしまう作品となりそうです
大きな起伏はないので退屈してしまう人もいそうな気はしますが、細かいシーンの繋ぎや、些細なセリフか読み取れることが多く、色
>>続きを読む

ジュラシック・ワールド/新たなる支配者(2021年製作の映画)

3.4

個人的には残念な3作目でした。
前作、前々作ともに満足のいく内容で前作で提示した難題にどう回答するかと楽しみにしていたのですが、同窓会と恐竜バトルだけして問題は丸投げの印象です。
スターウォーズのシー
>>続きを読む