クリさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

クリ

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アメリカの影(1959年製作の映画)

3.0

人種差別、青春などのテーマを即興の演出で仕上げた作品
全体的にカメラが登場人物に近い印象があり、少し身を引いてしまう画が多かった 

海月姫(2014年製作の映画)

3.4

母との関係性を引っ張りすぎないなど、テンポ良く進んでいたのが吉
オタクたちのそれぞれの領域をもう少し見てみたかったのが本音

2015.1/7 MOVIX京都

るろうに剣心(2012年製作の映画)

3.6

派手にかますが、安定したカメラワークで見やすいアクション面は文句無し
しかし、それ以外の強みが特に無く、いまいち味っ気の無さを感じた

続・座頭市物語(1962年製作の映画)

3.5

一作目に続き鑑賞したが、やはり作品としての完成度は引けを取る
しかし、まぁ人気にあやかって即座に制作したにしてはやっぱり面白い
市の無双っぷりがしっかり演出されて、アクション面はかなりの見応え
作品の
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ザ・シャウト/さまよえる幻響(1978年製作の映画)

4.0

世界観と圧倒的な音響効果に魅了された
不条理なシナリオも好みだし、なにより監督のパワーが感じられる作品

2015.1/4 京都みなみ会館

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)

3.3

物語から逸脱した印象的なショットの数々をどう汲み取るか
やはり自分には合ってないな…

斬る(1962年製作の映画)

3.7

なんと言っても時間の流れが凄まじく早い
しかし、殺陣はこれでもかとじっくり見せてくれる構成が素晴らしい

突撃(1957年製作の映画)

3.9

人間の醜さ、愚かさを隠すことなく、そしてありありと人間的に描いている点で、キューブリックらしさがあまり感じられない作品
それが悪いとか良いとか言うわけではなく、ここまでストレートに人間らしさに暴力性を
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ロリータ(1962年製作の映画)

4.0

キューブリック作品にしてはキャラクターの個性が少し薄味
当時の規制というのもあるが、やはりロリータの小悪魔感が抑え気味だった
しかし、白黒でもハッキリと感じ取れる画面の美しさや、細かいところまで行き届
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哀しみの街かど(1971年製作の映画)

4.0

幾度もギリギリまで追い込まれながらも、切っても切り離せない二人の関係にとてつもない皮肉を感じた

ジャンプカットを上手く使い、作品自体がテンポ早く展開していったのが吉
剽軽者と渋い男、両極端な役柄を演
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砂丘(1970年製作の映画)

3.5

ピンボケや明らかに見辛い構図、徹底的な静寂と、それを切り裂く音楽や爆発音、小道具一つとっても潜在的な何かを感じとにかく格好いい
ただ、やはりこういう反物語にカテゴライズされたもののように、観客に一定以
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座頭市物語(1962年製作の映画)

4.0

座頭市自体、観るのが初めてになるのだが、一作目にしてこの完成度は尋常じゃない
後々の作品を観ていないので分からないが、物語の構成、画づくり、音楽、どれを取ってもこの時点でたどり着くところまで来てしまっ
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ベイマックス(2014年製作の映画)

4.0

細部まで作り込まれた画は相変わらず圧巻
科学オタクの見せ所はもう少し欲しかったところ

2014.12/27 MOVIX京都

グランドピアノ 狙われた黒鍵(2013年製作の映画)

2.5

設定に穴がありすぎて悪い意味で笑えた
脚本はやはりしっかり作り込まないとえらいことになると、反面教師として活用させてもらおう
ただ、天才的なピアノプレイとバラエティー豊かな構図は観ていて壮快だった

遺体 明日への十日間(2012年製作の映画)

4.0

遺体安置所の絶望の空気感を容赦なく映し出し、何度も目を覆いたくなった
しかし、目を背けてはいけない、この目に焼き付けておかなければいけないのだ
今まで自分は遺体を綺麗にしてあげたり、棺に収めたり、そん
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毛皮のヴィーナス(2013年製作の映画)

3.5

強気なのか弱気なのか、台本なのかただの会話なのか、SなのかMなのか
作品全体を通して「曖昧さ」を感じた
余計な小細工無しの演技対決はかなり見物

2014.12/24 京都シネマ

セブンス・コンチネント(1989年製作の映画)

4.5

我が師(勝手に)ハネケ監督の長編デビュー作
繰り返される日常を、彼としては珍しくカットを細かく割り徹底的に冷たく描き出す
食事も仕事も授業も行うだけのこと
家族に生は感じられず、ただそこにいるだけ
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スキャナーズ(1981年製作の映画)

3.8

目には見えない超能力なので、非常に動きが少ないのだが、それが及ぼす外的な破壊描写が凄まじく、メリハリが素晴らしい

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.0

世間に対するステータス、自らの存在を確かめたい
愛なんて所詮はこの程度のもので、相手のことなんて考えもしない
愛するものがあるという幻想に溺れ、周りを見失っている人に対し警告しているように感じられた

灼熱の魂(2010年製作の映画)

4.0

憎しみと愛の数奇な運命を辿ったナウルの過去を、「市民ケーン」タッチの当事者の語りを通して描いた作品
徐々に明らかにある事実と共に、ナウルの悲しき魂の叫びが聞こえてきた

フラガール(2006年製作の映画)

3.8

家族愛、友情、葛藤含め非常にシンプルなストーリーだが、良い意味で真っ向から勝負できる力強さを持っている作品

エッセンシャル・キリング(2010年製作の映画)

4.0

舞台ら広大な森林
しかし、主人公が一言も喋らないが故に、常に圧迫されるような閉塞感が漂っていて、緊張を張り詰めさせていたのが素晴らしかった

チャイナタウン(1974年製作の映画)

4.0

シナリオの勉強のために鑑賞したが、構成も演出も秀逸過ぎる
ラストにしっかり伏線回収してくる辺りはただ鳥肌もの

嗤う分身(2013年製作の映画)

3.8

ドッペルゲンガーと協力というありそうで無かった話にまず感心
その二人を演じ分けたジェシーにも脱帽
笑いに媚びず、クスッと笑わせてくれるセンスもなかなかで、個人的にとてつもなく悲しい物語なのだが比較的取
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ポリス・ストーリー レジェンド(2013年製作の映画)

3.1

ジャッキー映画を今までとことん避けてきた自分が、アクション云々言うつもりはない
ただ、ジャッキー入門として観るつもりだったが、掴みとしてはイマイチ
作品間違えたかな

アンダルシアの犬(1928年製作の映画)

3.6

愛と死の緊密生も表現しているというが、結局のところ非合理性を追求した感覚的な作品として観るのが正解なのだろう

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.6

桐島が何故、部活を辞め、学校に来なくなったのか?
この映画はそんな作品ではない
学校の中心的存在を失った、スクールカーストの渦中にいる学生たち
今まですがってきた秩序が崩壊し、それによって不安定になっ
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ウィズネイルと僕(1988年製作の映画)

4.3

ここまで登場人物が好きになったのは初めてかもしれない
とにかくキャラクターの造形が素晴らしい
行き当たりばったりの適当でゆるゆるな二人に見えても、この二人が作品内の世界を掻き乱している
この二人がいて
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ファニーゲーム U.S.A.(2007年製作の映画)

4.0

この作品、ただただ家族がやられるだけではない
何度も希望を与え、それを徹底的に潰すのだ
性根が腐ってると思うかもしれないが、そんな人にはこう言いたい
「これが現実だ」

また、残酷描写を直接見せないと
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自由の幻想(1974年製作の映画)

4.5

素晴らしいの一言
タイトル通り、自由奔放に脈絡の無いエピソードを羅列しており、シュールなコントの連続
ただ、そのエピソード一つ一つは笑えるだけでなく、ブニュエルの叫びが聞こえてくるかのように強い観念的
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ソドムの市(1975年製作の映画)

3.1

この作品で描かれる残虐性は、個人に宿っているものとして沸き起こっているのではなく、まるで空気の如くそこら中に漂っているように感じられた
残虐描写が押し付けがましく感じられないのもそれ故ではないだろうか
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太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

3.7

完全犯罪を目論むタイプの作品の大抵は、中盤辺りから小さな詰めの甘さが積み重なっていき、犯人自身もドンドン堕ちていく
しかし、この作品は最後の最後まで主人公は己の計画に酔い、終始自分を疑わない
計画もな
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レインマン(1988年製作の映画)

4.0

自由奔放で感情表現豊かなチャーリーはレイモンドといる内に劇的に変化していく
対してレイモンドは感情表現がほとんど無いが、その細やかな一挙動一挙動によって確実な内的変化を表現している
それぞれのキャラク
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羅生門(1950年製作の映画)

3.6

損得で動く人間は平気で嘘をつき、自分の都合や立場で事実をねじ曲げる
しかも悪いことと分かっているというのがまた恐ろしい
疑わずに信じればさそがし楽だろう
しかし、後になって思い返してみれば関わった全て
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遠い空の向こうに(1999年製作の映画)

4.2

炭坑の中心的存在であり厳格な父親の存在を誇りにしているが、炭坑は自分の人生ではないと、葛藤の描き方が巧みで、主人公の揺れ動く心が活き活きと感じ取れた
脇役たちもそれぞれが、それぞれの形で主人公と関わり
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3-4x10月(1990年製作の映画)

3.0

主人公の柳優怜のあの感じが何ともいえない
脇役はそれぞれ個性が強烈に目に焼き付くが、主人公だけは何を考えているか分からず、抜けているのか強気なのか、存在感がないようであるという不思議な感じがした
北野
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