萌える闘魂さんの映画レビュー・感想・評価

萌える闘魂

萌える闘魂

映画(46)
ドラマ(0)
アニメ(0)

戦艦くろがね号(1926年製作の映画)

-

サイレントの海洋活劇大作。これまで夥しい海洋劇が作られてきたがその中でも代表的な一遍。西部劇大作「幌馬車」で名高いクルーズ監督による作品だが海洋劇においてもその実力を十分に発揮した出来映えになっている>>続きを読む

マダム・サタン(1930年製作の映画)

-

デミル監督自身この作品を気に入ってはいないという逸話がある怪作。映画史上これだけ「狂った」作品は存在しない。それは物語においても映画の見せ方においてもだ。前半の凡庸なデミル監督の社会劇風ドラマを見せら>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(2008年製作の映画)

-

一言で表現すれば過去作品のオマージュで成り立たせた作品。前半に倉庫の活劇があるが一瞬「レイダース・・・」のアーク=聖櫃が登場しどう伏線化されるのかと思ったが本作品ではその後何も無かった。シリーズの原点>>続きを読む

紅燈祭/赤き灯(1919年製作の映画)

-

実はこの作品、後の大作「北京の55日」のオリジナルである。1919年の作と言うこともあり、期待はしてなかったが、特に後半部に展開される戦闘場面は1000人単位のエキストラを投入しており、スペクタクルと>>続きを読む

栄光(1926年製作の映画)

-

巨匠ウオルシュ監督のサイレント戦争活劇。活劇としたのは喜劇的側面もあるからだが、作中二度にわたる戦闘場面特に後半に展開される部分は数百人規模の兵士を使い森や戦場を右から左に前進させ、塹壕戦も含めた迫力>>続きを読む

スージーの真心(1919年製作の映画)

-

グリフィス監督「スージーの真心」は圧倒的に贅沢な作品である。同監督の200万ドル超大作「イントレランス」も確かに古代バビロニアを模した高さ50mの大城壁を作り1000人単位のエキストラを投入した贅沢な>>続きを読む

北京の55日(1963年製作の映画)

-

当時25億円以上の制作費が投入された歴史スペクタクル大作。導入部から大オープンセットで再現された北京城の城壁に度肝を抜かされる。レイ監督に取っては「キングオブキングス」に続く歴史物で決して好みの題材と>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年製作の映画)

-

流石に三作目となればネタも尽きてくるかと思いきやなんと、「ゼロ時代」の出だしで、派手な列車アクションを見せて楽しませてくれたり父親の登場なども有り外伝的要素も取り入れながら何とか話をまとめていて飽きさ>>続きを読む

キートンの大列車追跡/キートン将軍/キートンの大列車強盗(1926年製作の映画)

-

喜劇『風と共に去りぬ』という感じの南北戦争物。映画『風と共に去りぬ』よりも戦場のリアリティが表現されているという皮肉。キートンという稀代の「生命ある装置」が繰り広げる無作為な身振りが南北戦争という「記>>続きを読む

洞窟の女王(1935年製作の映画)

-

日本公開当時、壮大なセットといわれた神殿も実は合成画面を多用していた事が判明。実は色んな合成画面が出てくるがそれなりに楽しめます。特に断崖の場面が白眉。多数のエキストラを動員した場面もありそれなりの予>>続きを読む

シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

-

時間軸で云えば映画の歴史のほぼ中間地点に存在する作品。20世紀最強の女優と20世紀最強の映画音楽が奇跡的にそして運命的に出会い20世紀最強の映画形式が完成した。したがって映画史上のベストワン作品がこの>>続きを読む

ファウスト(1926年製作の映画)

-

原作が有ろうが無かろうがこれはムルナウ監督のファウストである。ジャンヌ・ダルクの様にうら若き女性が焚刑になったりもする理不尽な場面もあるが全編が喜劇だとすれば、これはこれで倒錯的なムルナウ監督の映画美>>続きを読む

サンライズ(1927年製作の映画)

-

番犬が吠えまくる作品である。柵を越え坂をダッシュで下り躊躇無く水に飛び込み舟に救われるが、この単純な挿話が超シンプルな物語にあって、最初に波風を立たせる契機となっている。物語はやがて尋常ならざるものに>>続きを読む

ファラオの恋(1922年製作の映画)

-

後期のルビッチ監督からは想像もつかないサイレント映画のスペクタクル史劇。完全なオリジナル・フィルムは紛失。欠落部分をスチールで補う形となっている。古代エジプトを再現した大オープンセットと屋内のセットの>>続きを読む

たくましき男たち(1955年製作の映画)

-

所謂、『赤い河』同様キャトルドライブ物のこれも代表作の一遍。名高い制作費250万ドルのサイレント映画超大作『バグダッドの盗賊』の老巨匠のウオルシュ監督最晩年に当たる西部劇大作。数千の牛や馬のスタンピー>>続きを読む

インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

-

子役が大活躍するお話である。時にはジャッキー・チェンの様に振る舞い主人公を救ったりもする。そういう意味ではインディ・ジョーンズもこの作品では前作に比較すると全体的に影が薄い。しかも一時的に洗脳され敵側>>続きを読む

草原の輝き(1961年製作の映画)

-

ナタリー・ウッドのナタリー・ウッドによるナタリー・ウッドのための作品である。ナタリー・ウッドだけを観ていればそれで良い。勿論『ウエストサイド物語』『理由なき反抗』もあるが、完全主人公としての役柄ではこ>>続きを読む

ナバロンの要塞(1961年製作の映画)

-

当時54億円と言われる巨費が投入された大作戦争映画。映画における戦争の描き方は色々あるが戦争をゲームのように描いた「はしり」的作品。後の映画『レイダース』等々に与えた影響は大きい。お話は『七人の侍』よ>>続きを読む

ライアンの娘(1970年製作の映画)

-

海辺の寒村における不倫劇だからまさかスペクタクルは無いだろうと思っていたのだが、黒澤も真っ青な自然の猛威が大スクリーンにこれでもかと展開される。オリジナル脚本で寒村も大セットを組んで超純粋な映画世界を>>続きを読む

史上最大の作戦(1962年製作の映画)

-

当時42億円ともいわれる巨費が投入された大作。いわゆるオールスターキャストで描く戦争物でお祭り騒ぎ満載の豪華映画。CG時代の『プライベート・ライアン』と対比されるが、比較することに意味は無い。1962>>続きを読む

レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

-

「アーク」がどういうものであるかは映画『ソロモンとシバの女王』を参照。「アーク」の成り立ちについては映画『十戒』を参照。公開当時よく言われたことだが、ラストは傑作『市民ケーン』に似ている。『レイダース>>続きを読む

ピラミッド(1955年製作の映画)

-

巨匠ハワード・ホークス監督の珍しいスペクタクル作品。記憶が曖昧だが冒頭のファラオ凱旋には9千人を超えるエキストラを動員。邦貨にして20数億円が投じられた大作。最大の見所は後半に展開されるが、これは同監>>続きを読む

心の旅路(1942年製作の映画)

-

タイトルもモノクロ画面も制作年代も、古色蒼然とした作品イメージを形作るが実際は、ハリウッドの名匠マーヴィン・ルロイ監督の名作であった。練られた脚本も素晴らしいが、やはりこれは、ルロイ監督独特の洗練と上>>続きを読む

七人の侍(1954年製作の映画)

-

黒沢天皇などと神格化されてきたが、所詮B級映画監督の域は出ない。これもそんな監督の水準作。だらだらと3時間マカロニ西部劇風物語をみせられる苦痛。ただ雨が降っているだけのアクション映画でもスペクタクル映>>続きを読む

アラビアのロレンス(1962年製作の映画)

-

当時1200万ドル前後の制作費が投入された大作。ドラマの背後にある砂漠の捉え方はリーン監督の独自の美意識が遺憾なく発揮されていて妖艶ですらある。その妖艶さはオトゥールの表情とシンクロしリアリズムにある>>続きを読む

戦争と平和(1965年製作の映画)

-

一応制作費130億円と言われているが、動員された万単位のソ連陸軍兵士の費用は含まれておらず、実費は闇の中という文字通りの超大作の決定版。同監督には後年『ワーテルロー』がありこれも戦闘場面のもの凄さで映>>続きを読む

バラバ(1962年製作の映画)

-

クイン主演でフライシャー監督とくれば、何やらB級映画というかマカロニ史劇のような想像をするが、実際は堂々たるローマ史劇である。制作者がラウレンティスなので、随所にスペクタクルな見せ場を配置し観客を飽き>>続きを読む

ソロモンとシバの女王(1959年製作の映画)

-

サイレント時代からの巨匠キング・ヴィダー監督の重厚なスペクタクル史劇。この時代大味な史劇も少なくないがこれは堂々たる大作である。何よりもまず古代戦車の数が凄い。これはデミル監督の『十誡』を凌ぐ。100>>続きを読む

大地(1937年製作の映画)

-

戦前の作品だが当時ハリウッド最先端の特撮技術で表現されたイナゴの大群が農地に襲いかかるクライマックス場面は迫力満点。もう一つのスペクタクルは農園が炎上する場面でカラーでは無いがモノクロでもその激しさは>>続きを読む

ドクトル・ジバゴ(1965年製作の映画)

-

この映画、平和ボケの「今の」日本人には不倫劇にしか見えないだろう。そしてただの不倫劇と公言する事で自分が如何に健全な感覚の持ち主であるかを証明出来たと盲信し心の平安を辛うじて保てることで貧しい自己満足>>続きを読む

白昼の決闘(1946年製作の映画)

-

言わずと知れた西部劇版「風と共に去りぬ」。当時700万ドルの巨費が鉄道、騎兵隊、カウボーイの大群等にもふんだんに投入されている。ヴィダー監督といえば、「北西への道」「ソロモンとシバの女王」「ビッグ・パ>>続きを読む

國民の創生(1915年製作の映画)

-

長編ではあるが超大作では無い、しかし一応は大作風の体。一千人規模のエキストラを動員して描くところのアメリカ南北戦争譚。後の大作「風と共に去りぬ」を彷彿とさせる雰囲気はあるが西部劇風といえなくも無い。ロ>>続きを読む

クレオパトラ(1963年製作の映画)

-

様々なトラブルで結果的に制作費が4千万ドルに膨れ上がったバブリーな超大作風史劇。実際は半分だと思います。ただし戦闘シーンを追加したりセットを追加したりで、豪華史劇風にはまとめられています。加えてクレオ>>続きを読む

エル・シド(1961年製作の映画)

-

当時1100万ドル程度の制作費が投入された大作史劇だがセットは現存する物を借用するなどして、その分人海戦術にお金をシフトしている。よってラストの比較的狭い海岸線に夥しいエキストラを動員した合戦シーンは>>続きを読む

クォ・ヴァディス(1951年製作の映画)

-

古代ローマ炎上、闘技場全景、神殿前の大群衆は見事な「合成」。それでも700万ドルの制作費が投入された当時としては堂々たる大作。マービン・ルロイ監督の上品な感性が人間模様に投影されロマン溢れる仕上がりと>>続きを読む

ローマ帝国の滅亡(1964年製作の映画)

-

山師である制作者サミュエルL・ブロンストンが「北京の55日」のオープンセットを解体せず土台にして築き上げた古代ローマフォーラムのセットはおそらく百年後も語り草になるほど壮大。長尺であるがマン監督の繊細>>続きを読む

>|