魔女を発見したというよりキム・ダミを発見した映画だったということがよくわかった。「ダニー・ボーイ」が聴きたくなる。
NYの伝説的ライブハウス、マクシズ・カンザスシティのドキュメンタリー映画「ナイトクラビング」。映像版「プリーズ・キル・ミー」とは言い得て妙。つまり60年代からのNYアンダーグラウンドにある程度の予備知>>続きを読む
一応ミュージカルなんだけど、歌やダンスの扱いはそんなに計算されてない気がする。慣れてないひとが撮ったミュージカルみたいな。ストーリーも、とてもとてもカラッとしていてエモーションは薄い。序盤は人間模様が>>続きを読む
最低野郎の明るい地獄、というパラドックスだけでは説明できないよさ。これは「やさしさ」なのか「おかしさ」なのか「希望」なのか。「息もつけない展開」ではなく誰もが息をしようとするさまを描く。 16ミリフィ>>続きを読む
ヴェンダースとは基本的に気が合わない。が、笠さん、厚田さんへの貴重なインタビューは胸にくる。そして、いくつかの詩的な独白はすばらしい。むかーし見たときは、なぜこんなドイツインダストリアルなBGM?と感>>続きを読む
セリフはベタだけどキャラはカラッとしてる。古いけど古臭くはない。簡単なストーリーがテンポのよさでもある。井上梅次マジックなのかな。朝丘雪路が最高の最高。大阪が舞台で、60年前のユニバースが映る。キラキ>>続きを読む
ベン・アフレックの作劇やマット・デイモンの演技には奇をてらわない素直さがあるので好みの部類。映画としては、大スクリーンで見る「プロフェッショナル 仕事の流儀」だった。ストーリーとしてのカタルシスはある>>続きを読む
何度目かですが。こんな映画を頼まれもしないのに21世紀に作ってくれて本当にありがとう。
ストーリーの大筋も、50sポップスへのオマージュとしても詰めが甘すぎ、と思うんだけど、細かいところがいちいちどうしようもなくすばらしい、ってのがまさにジョン・ウォーターズ。
スクリーンで見たのが初(ほとんどの観客がそうだよね)なうえに、4Kリマスターの発色、驚異的よ! 空や砂ぼこり、コワルスキーの目つき、いろんな色に酔った。消失するのは道の行方だけでなく物語の5W1Hもだ>>続きを読む
もしいまが昭和なら、来年の「オールスターかくし芸」でマチャアキや井上順たちがこぞってパロディドラマが作られるだろう……と思ってはみたが、日本のいちテレビ局の予算や技術ではまるで太刀打ちできないし、そも>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
1970年代以降の香港カンフー/アクション映画を影で支えた、見えない英雄たちの証言と現状を丁寧にたどったドキュメンタリー。常軌を軽く逸したすさまじいスタントの連続に驚嘆。傷だらけの栄光の日々を嬉々とし>>続きを読む
パッとしないハコバンミュージシャンの世界を容赦なく描ききってる。このメインビジュアルは詐欺といえば詐欺なんだけど、彼らがいつか夢見た世界として、最高のエントランスになってる。
これが98分しかないって、何度見ても不思議。あらためて「顔芸」の映画でもある。ウィリアム・H・メイシーの最後の絶叫は、この世でもっとも浅はかでおろかで見苦しい部類。ブシェミの最期よりも、今回はあの咆哮>>続きを読む
映画史に残る名作、ではないとしても、一度見たら一生忘れられなくなる。ピエール・エテックス「ヨーヨー」は、まさにそれ。これから残りの人生で何度も見るだろう。近くの映画館でやるってよ、と聞いただけで胸がき>>続きを読む
エスプリのかたまりみたいで、それでいて乾きすぎずキュンとしたりホッとしたりするヒューマニティがあって、軽やかで短い。
恋の行方より、主人公(エテックス自演)の妄想の具現化(映像化)のセンスがすばらし>>続きを読む
スクリーンでは初。ジョン・C・ライリーのファンにはたまらない作品なのは言うまでもない。グウィネス・パルトローも彼女史上いちばんすばらしい。主要4人のキャラクターのおろかさをあまりに愛おしく描きすぎてい>>続きを読む
映画のなかでどんどん映画が育っていくのを見る。そだつて、はぐれて、はずれて、映画であることをやめそうになる。そんなことって、って思うけどそうとしか言いようがない。
ここから先はすこしネタばれ。
ご>>続きを読む
甘くて薄くて思慮浅く支離滅裂。でも、それがひと。クーパー・ホフマンの本物のニキビ見ているだけて泣けてくる。よすぎて点数つけられないな。
映画になるはずのない時間の積み重ねと積み崩れによって成立している、完璧な映画。3時間20分は無駄の集積みたいなのに、見終わったらまるで無駄がなかったとしか思わない。
この映画を教えてくれた友人は「牯>>続きを読む