藤見実さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

黒の超特急(1964年製作の映画)

4.4

増村28本目くらい。役者も脚本も増村らしい。報告書が静止画で強い映画ならこっちはカットの持続で強い映画か。黒のシリーズなら一番好きかも。

三人の名付親(1948年製作の映画)

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ジョンウェインがふらふらになって歩くことの説得力の無さ(脚本ではなく)。

黒の報告書(1963年製作の映画)

3.9

冒頭20分くらいのショットが全部キメキメなので嬉しい。やはりこのころの増村はカテドラルでも作る建築士のよう。家政婦の話から扉につないで暗い庭から出現する妻の異様なショットは忘れがたい。

ただ宇津井の
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アラモ(1960年製作の映画)

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間違えて見始めてしまってなかなか終わらないのでおかしいなと思ったらあと1時間半あるとわかり苦痛のあまり顔が歪んでしまった。撮影がとことん良いが、編集がとことん悪い。フォードと比べるのは可哀想だが、ジョ>>続きを読む

赤い河(1948年製作の映画)

5.0

ジョンウェインがズンズン近づいてくるラストが最高。牛の暴走も最高。カウボーイたちが雄叫びを上げるバストショットの連続が怖い。そしてウォルターブレナン×ジョンウェインが良すぎる。モンゴメリークリフトの立>>続きを読む

雨の訪問者(1970年製作の映画)

3.9

実はルネクレマンはじめてみた。と思ってたけど禁じられた遊びは見たことあった

二つの死体といくつかの関係性が織り合わさってサスペンスになっているのだが、全然そこが気にならず、ラブストーリーと役者の演技
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遊び(1971年製作の映画)

3.4

U-NEXTに入ったので鑑賞。「抱きしめると小鳥のようで壊れてしまいそう」と言われた女の、全然壊れなさそうなところが増村らしい(キャラクター的にあり得ない日焼けはなんとかならなかったのか…)。大門正明>>続きを読む

冬の旅(1985年製作の映画)

5.0

傑作


映画の感想ではないが、前田敦子が被写体の場合、黒沢清の横移動はゴダールというよりヴァルダに近いのではないかと思った。

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.2

撮影が吐きそうになるくらい最悪だったので点数を下げるしかないのだが、それさえ乗り越えれば傑作になっていた可能性も… 動物含め役者が目覚ましくよかった

世にも不思議なアメージング・ストーリー(1986年製作の映画)

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テレビシリーズのなかから三つ選んで詰め合わせらしい。スピルバーグだけ見た。オタクの想像力が危機を救うというプロットでスピルバーグらしい。着陸までのスリルを引っ張りすぎてて、短編としてそんなに上手いとは>>続きを読む

車夫遊侠伝 喧嘩辰(1964年製作の映画)

4.3

桜町弘子のまんざらでもない顔が最高。特に始まって30分までくらいは加藤泰の鈍重さと鈴木則文脚本の速さがいい感じに調和していて好ましい、と思ったらヒボタンバクトとか結構組んでるのねこの二人。

ザ・ミソジニー(2022年製作の映画)

3.6

高橋監督作品は多分初めて。そろそろ上質な画面とか映画は飽きてきたなと思った頃(笑)に突然の魔法陣シーンが出てきてその一捻りに喜ばされる。予告編を観ていた時はもっとベルイマンみたいな話かと思っていたのだ>>続きを読む

月の寵児たち(1985年製作の映画)

4.6

なんとなくタヴィアーニのグッドモーニングバビロンのラストシーンを思い出す。それを軽やかにやるイオセリアーニ

アラバマ物語(1962年製作の映画)

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おおむね美しい白黒撮影とガミガミうるせえバーンスタインの音楽、人道主義的なストーリーで騙されそうになるものの、何だかミソジニーを感じさせるような女性の「ヒステリー」のアップショットとか、アラバマなのに>>続きを読む

幽霊西へ行く(1935年製作の映画)

5.0

問答無用で奇妙な傑作、生涯ベストに入るかもしれない。あの照明の当て方!

赤い影(1973年製作の映画)

3.8

感心するもののあまり好きではなかった(冒頭がよかったのでずっとイギリスで撮って欲しかった)。セックスシーンの編集は叙情性世界一

ギレルモ・デル・トロのピノッキオ: 手彫りの映画、その舞台裏(2022年製作の映画)

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もっとディズニーへの対抗意識を口にして欲しかったがそれはまあいいとして面白い。

ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

5.0

デルトロのフェチと異形のものへの愛が最良の形で表現されている。ピノキオに瞼も顎もないのが本当に最高(ちなみに最後まで瞼も顎もないまま本当の男の子になれる)。

嘘をついたら鼻が伸びるという説教くさい設
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草の上の昼食(1959年製作の映画)

4.5

ハリウッドには真似できないバカらしさと爽快感!