がちゃんさんの映画レビュー・感想・評価

がちゃん

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36時間(1964年製作の映画)

4.0

第2次大戦で形勢を大きく変えたノルマンディー上陸作戦を描いた作品は多いですが、
この作品は、そのノルマンディ上陸作戦の情報に関するドイツ軍と連合国軍の情報戦を描いたサスペンス。

両軍の狐とタヌキのだ
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ヤング・ゼネレーション(1979年製作の映画)

4.0

いろんな事情があって大学に進学することをしなかった4人の若者たち。

そのうちの一人でイタリアかぶれの青年デイヴが夢見ていたのが自転車レースのチャンピオン。

悪どい妨害を受けながらの自転車レースシー
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ワイルド7(2011年製作の映画)

2.2

「原作のファンを馬鹿にしているのか!」

オープニングは、「おっ」と思わせた。
そこだけでした。

「悪を持って悪を制す」というコンセプトの元、
法で裁けない犯罪者を闇へ葬ることができる権限を持った元
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明治天皇と日露大戦争(1957年製作の映画)

3.7

それまでの日本映画では天皇陛下の姿を映すことがタブーだったが、
新東宝はそのタブーを破り、空前のヒットを記録した。

嵐寛寿郎が明治天皇を演じ、
堂々とした風格をみせ、丹波哲郎や宇津井健、高島忠夫らが
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溺れる魚(2000年製作の映画)

2.9

映画でしかできない荒唐無稽の物語と言うのは、「これは面白い!」となるか、「そんなアホな」となるかのどちらかである。

本作は、完全に後者。
観客を置いてきぼりにして、身内だけが盛り上がって楽しんでいる
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チップス先生さようなら(1939年製作の映画)

4.0

83歳のチッピングは元寄宿学校の教師だった。
引退した今日でも始業式に出席しようとするが、
風邪のために遅刻してしまう。

家で療養するように言われたチッピングは、
チェアに腰をおろし、
新任教師と
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空の大怪獣Q(1982年製作の映画)

2.8

これは、
日本の『空の大怪獣ラドン』(1956)や『モスラ』(1961)がいかに優れた特撮作品であるかということを再認識させてくれる作品です。

死の儀式によって現代ニューヨークのマンハッタンによみが
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黒い雪(1965年製作の映画)

3.5

やりきれなく鬱屈した感情が沈殿していくやるせない作品です。

横田基地で売春宿を経営している母。
母の妹である叔母は米兵の愛人という環境の中暮らしている次郎。

表情の乏しい次郎。
それでも何かに
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ねじ式(1998年製作の映画)

2.5

シュールな作風で根強いファンの多い漫画家つげ義春の代表作、
「ねじ式」を石井輝男監督で実写化。
「ねじ式」のほかに「もっきり屋の少女」や「やなぎ屋主人」などのエピソードが入った、オムニバス風の作品にな
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生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言(1985年製作の映画)

3.9

製作年度は1985年だが、
この作品の持つメッセージは、現代まで受け継がれていかなければならないものだ。

主人公のバーバラは、15年ほど前に荒れた沖縄を離れ、
全国を巡業しているストリッパーである。
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ザ・カー(1977年製作の映画)

3.6

スピルバーグの『ジョーズ』を皮切りに、
70年代はいろんなものが人間を襲い楽しませてくれました。

本編はタイトル通り『車』が襲ってきます。
サイクリングをしていたカップルを手始めに、ヒッチハイカー
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ベティ・ブルー 愛と激情の日々(1986年製作の映画)

4.0

永遠の愛を信じ続けるラブ・ストーリーです。
一途だがとても激情的な女。
それを丸ごと受け入れる男。
とても感動的なストーリー。

その激情的な女がベティ。
ゾルグという男をとても愛しているが、
自由奔
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狂った野獣(1976年製作の映画)

3.9

映画屋の根性丸出しで作り上げた、
B級サスペンスアクションの傑作です。

ある日京都で2人組の銀行強盗にバスが乗っ取られる。

乗客は、子供、オーディションに向かう女性、犬を動物病院に連れていきた
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グリーン・インフェルノ(2013年製作の映画)

2.9

1983年に日本で公開された残酷映画で、
『食人族』というのがあった。
ドキュメンタリータッチで、
ちょこっと面白い志向もみられた作品でした。

この作品もよく似ているなあと思って調べてみると、
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ブルジョワジーの秘かな愉しみ(1972年製作の映画)

4.0

面白い!
決してハリウッドでは作られない独創的な作品。

ミランダ共和国という国の大使をはじめとした6人の上流階級の男女に、
庭師をしている牧師を加えた7人の人間模様。

なにかというとホームパーティ
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マックィーンの絶対の危機(ピンチ)(1958年製作の映画)

3.5

作りはチープでも愛すべき作品は多いですが、
本作もその一本。

宇宙から飛来したスライムみたいなネバネバした物体が、
次々と人を飲み込んで巨大化していく。

老人がその物体にとりつかれるのをみたス
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下妻物語(2004年製作の映画)

3.9

面白かったです。
崇高な理想を持つロリータファッションの少女と、ヤンキーバリバリレディース少女の友情物語。

ロリータの桃子を深田恭子、レディースのイチゴを土屋アンナがそれぞれ演じています。

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メンフィス・ベル(1990年製作の映画)

3.8

1943年イギリスの空軍基地でナチス・ドイツを叩くため、日々、危険な白昼攻撃を繰り返す空の要塞B-17.。

その中で、唯一24回出撃して無傷の強運を持つメンフィス・ベルがあった。乗組員達はこの奇跡の
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ゾンゲリア(1981年製作の映画)

3.7

妙な日本題名に惑わされずに、
一見することをおススメしたい。

脚本がダン・オバノンとロナルドシャセットの「エイリアン」コンビ。
スケールは「エイリアン」ほど大きくないが、
作劇の巧妙さでなかなか面白
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スパルタカス(1960年製作の映画)

3.7

うそなのか本当なのか、
確実なことは知る由もないのですが、本作品はキューブリック監督が、
『雇われて撮っただけの作品』だとか、『自分のフィルモグラフィーには加えたくない』とか言ったとか言わなかったとか
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カリフォルニア・ドリーミング(1978年製作の映画)

3.4

サーフィンを主軸に置いた作品は結構たくさんあり、その代表格はやっぱりジョン・ミリアス監督の「ビッグ・ウェンズデー」でしょう。
私は、「ビッグ・ウェンズデー」の後にこの作品を観てしまったもんですから、ち
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その夜の侍(2012年製作の映画)

3.5

解釈が分かれる作品だと思った。

堺雅人は5年前にひき逃げ事件で妻を亡くした。
犯人は山田孝之。
5年間刑に服して出所、現在タクシーの運転手見習い中。

堺は、
出所してきた山田に、
『お前を殺し
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マドモアゼル(1966年製作の映画)

4.0

この作品の後味の悪さは超ド級です。
少々覚悟をして鑑賞した方がいいと思う。

フランスの片田舎。
用水路の水門を壊して村に洪水を起こそうとする女がいる。
村人からマドモアゼルと呼ばれる中年の女教師だ
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熱いトタン屋根の猫(1958年製作の映画)

3.5

エリザベス・テーラーとポール・ニューマン。
二人は、不倫疑惑が原因で冷え切った夫婦関係。

バール・アイヴス演じる父親。
一代で財をなした実力者。
それに、兄夫婦。

この3組が見せる、
愛憎入り混じ
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サイレントフルート(1977年製作の映画)

3.1

ジャンル分けすると、カンフー・アクション物に分類される作品でしょう。
どうやら、故ブルース・リーとジェームス・コバーンが土台となるストーリーを作ったらしいのですが、全体的に幻想的なムードに包まれた不思
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

3.9

シリーズ誕生から50年。
中には駄作もあったけど、いつもワクワクさせてくれる。
主役のジェームス・ボンドを演じる役者は変わっていき、
その度に作品のテイストは変わったりしましたが、観る者を楽しませよう
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激突!殺人拳(1974年製作の映画)

3.0

ブルース・リーのカンフー映画のヒットに刺激された東映が、
千葉真一を主演にカラテ映画を作った。

日本、海外ともにそこそこのヒットを記録し、
クエンティン・タランティーノなど、
この作品で千葉真一信
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非行少女ヨーコ(1966年製作の映画)

3.6

『駅』や『居酒屋兆次』などで、
すっかり巨匠然としてしまった降旗康男監督のデビュー作です。

田舎から東京に家出してきたヨーコ。
東京の街をさまよっていると、
自然と仲間ができた。

彼等はジャズバー
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フレンズ/ポールとミシェル(1970年製作の映画)

3.4

或る世代の方たちにはとても懐かしい作品ではないだろうか。
15歳のポール、14歳半のミシェル。
家庭環境になじめぬ二人が家出して、
アルル地方の小さなコテージで同棲する。

若すぎる二人。
当然生活は
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ミスター・ミセス・ミス・ロンリー(1980年製作の映画)

3.8

当時、
原田美枝子22歳。
製作、原案、脚本、主演までこなしたところに、
この作品に対する並々ならぬものを感じます。

15億円という大金をめぐって、
一緒に暮らすようになった、
女(原田美枝子)、男
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悲しき口笛(1949年製作の映画)

3.7

弱冠12歳での美空ひばりの銀幕初主演作。
まさに天才子役という達者な演技で観る者を泣かせます。

戦後間もない港町横浜。
出征した兄と別れてからみち子(美空ひばり)は戦災孤児としてたくましく生きてい
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素晴らしき戦争(1969年製作の映画)

4.1

1914年。
セルビアを訪れたオーストリアの大公夫妻の暗殺事件をきっかけに、ドイツ・オーストリア・イギリス・フランスを中心とした、第一時世界大戦が始まる。

平凡な中流家庭だったスミス一家は家族揃って
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バード・オン・ワイヤー(1990年製作の映画)

3.6

ありふれた展開だが、
あれやこれやと手を抜かず、
見せ場を詰め込んであるので楽しめる一篇。

麻薬商人の裁判で、重要な証言をしたメル・ギブソンは、15年間政府機関の保護のもとに置かれ、偽名を使い住所も
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あしたのジョー(1970年製作の映画)

3.5

このレビューは、
原作コミック「あしたのジョー」を知っていることを前提に書いてきたい。
1968年に「週刊少年マガジン」で連載開始されて以来、
その完成度は、日本コミック界最高のものだと思っている。
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リトルトウキョー殺人課/リトルトーキョー殺人課(1991年製作の映画)

2.5

いやあ、ここまで脱力できる作品は滅多にない。もし日本で劇場公開されていたら、一部愛国者が国辱だと怒り狂うかもしれないほどのめちゃくちゃな作品です。

ロサンジェルスの日本人街“リトルトウキョウ”で麻
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サテリコン(1969年製作の映画)

3.9

最初に一言。
誰にもまねのできない作品を創りあげたフェリーニ監督に敬意を。

キリスト教的道徳世界が誕生する前の、
紀元前ローマ。

酒池肉林の退廃的世界をさまよう二人の若者。
一人の奴隷美少年を奪い
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