こうじさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

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戦争映画は、そのへんのホラー映画よりよほど恐ろしい。撮影技術が向上した現代は再現力が半端ないので、なおさらだ。
目を逸らしたくなるシーンもあるが、それでも目を逸らさず、しっかり見なければいけないのだと
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エルヴィス(2022年製作の映画)

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エキセントリックな撮り方、映像は良いのだが、本編通してずっとそれだと、逆に一本調子になり、飽きるし、内容が伝わりづらい。
ドラマの部分は落ち着いた映像でしっかり見せて、エキセントリックな描写とのメリハ
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

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キューバ危機の背景に、こんな事実があったなんて、、、、
しかも、普通のビジネスマンが核戦争を防ぐとか、それだけ聞くとほぼ漫画の世界だ。

「我々のような平凡な人間から世界は変わるのかも」

この言葉を
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PLAN 75(2022年製作の映画)

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選択という建前の強制。
近年、人の価値が生産性で測られるようになってしまったが、それだともう機械と同じ。AIに能力で及ばない人類には存続する価値がないと自分で言っているようなもの(『ターミネーター』の
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ちひろさん(2023年製作の映画)

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危うさの中の輝き。明と暗、生と死を丸ごと抱え、孤独を手放さずに生きる。
人の心を癒すことはできるが、自分の心は癒せない。
ちひろさんは天使であり、死神であり、猫であり、私の一部であり、色即是空であるの
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

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原作は未読。重いけど重くなり過ぎない、こういう雰囲気は過ぎた。
かつてのジム・ジャームッシュっぽいタッチのロードムービーになっていて、飄々とした主人公のキャラも良い。窪田正孝との最後のシーンなんて、良
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黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)

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法も権力も、白人が白人の都合の良いように、いかようにも行使できる。
いま現在も、アメリカは変わらずそうなのだ。そんな社会で黒人は理不尽や不当に耐え、歯噛みしながら暮らしている。
黒人であることの怖さ辛
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少年の君(2019年製作の映画)

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ヒリつく、
ヒリつく、
ヒリつく、、、、

苛烈にしてピュア。
言葉に頼らない感情表現がすごい。
なんと言ってもチョウ・ドンユイ、
彼女の不思議な魅力が輝いている。

ベルファスト(2021年製作の映画)

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温かさがあり、しみじみとして、おかしくて、可愛くて、痛くて、切なくて、ときにキラキラと輝いて、、、当時のベルファストへ心地よく誘われた。
全編を通してヴァン・モリソンの歌声が流れるのも良い。
(U2じ
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罪の声(2020年製作の映画)

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聡一郎を演じた宇野翔平さん、最近ではドラマ『前科者』で有村架純さん演じる主人公が働くコンビニの店長役で、飄々とした味を出していましたが、いやはや、こんなに凄い演技をする役者さんだとは、失礼ながら思いま>>続きを読む

ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

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まず、これだけは先に言っておく、
エンドロールのあとワンシーンあるので、見逃さないで!!

何気なく見ているアニメの裏に、これほど熾烈な競争があると知り、ある意味アニメを見る目が変わった。
リアルな現
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SKIN/スキン(2019年製作の映画)

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ダニエル・マクドナルドは共通して出演しているが、短編とはまったく別のストーリー。
こちらも良作なので、併せて観ることをお勧めします。

SKIN 短編(2018年製作の映画)

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緊張感が緩まずに進み、衝撃的なラストで幕を下ろす。とても良くできた短編作品である。
ブルーカラーの白人の生活や生きざま(親子間の負の連鎖とか)から、短絡的に黒人差別へ向かう背景が垣間見える気がした。
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

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映像が凄い、アクションが凄い、3時間があっという間に過ぎた。
これで興行ランキング1位を獲れないなんて驚きだ。
ちなみに、私は迷ったすえIMAXではなく、ハイフレームレートのドルビー3Dで鑑賞した。

望み(2020年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

最後はどストレートすぎて、逆に唖然とした。ちょっと今、どう考察していいかわからない。
この結末で良かったね、と思える自分も怖いし、逆なら逆で悲惨だし、、、

ゴーストバスターズ/アフターライフ(2021年製作の映画)

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マシュマロマン、ちっちゃ!!
前作観てる人はジンと来たりする。
最後のオマケもいい^_^
カウチポテトしながら観るにはちょうどいい、ほどよく真っ当なエンタメだ。

SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

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なにも考えずにとにかく楽しめる。年末に観るには持ってこいの作品だ。
曲が良い、歌が素晴らしい。
そして、なんとボノまで出てるなんて!!

ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

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ストップモーションの技術と映像美がとにかく凄い。
メイキングも見たが、一流のスタッフ陣が並々ならぬ気概で、年月をかけて制作した渾身の作品だと知り、納得。
ミュージカル仕立ての音楽は、どれも魅力的で素敵
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

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重層的な構成で重いテーマに挑んだ意欲作。
いろいろ批判はあるようだが、批判を覚悟でこれを映画として残しておかなければ、という新海誠監督の使命感と決意が感じられ、ぼくは良作と評価します。
「君の名は」か
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

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最後の主人公の言葉が胸に熱く響く。
「チェンジリング」に通ずるイーストウッド監督らしい良心に響く快作。
話の展開も無駄がなく小気味良い。

主役のポール・ウォルター・ハウザーは難しい役所を見事にこなし
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天気の子(2019年製作の映画)

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シンプルなボーイミーツガールの体裁をとって(それはそれで泣けるのだが)、とんでもなく深いところを突いてくる。
主人公の選択は善にも悪にもなるが、これが人間であり、人間の美しさでもあるのだ。
映像、スト
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

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心に深く刺さる作品。
真摯にテーマと向き合い、映像も美しい。特に、ピエタ像と並び称される「入浴する智子と母」の再現力が凄くて、圧倒される。

余談だが、パイカリの宿敵ビル・ナイが盟友として出ているのが
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

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クライマックスの主人公の神がかりようは、どこかミラ・ジョゴビッチが演じたジャンヌ・ダルクを彷彿とさせる。
こっちは戦わないけど。
最後は胸が熱くなり、涙が流れた。

戦闘の描写がもう凄まじくて、阿鼻叫
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アテナ(2022年製作の映画)

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「レミゼラブル」(2019)と同様、いまのフランスの実像をリアルに描いた気骨のある作品だ。フランスでさえここまで来ているのかと愕然とするが、欧州はどこも似たような状況なのかもしれない。
コロナとウクラ
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余命10年(2022年製作の映画)

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良い涙を流しました。いろんな意味でジンとくる。
小松菜奈のリアクションがいちいちリアルで、それだけでも胸を掴まれる。

恋人が死ぬ系の映画は基本的に観ないのだが、藤井直人監督がこういうテーマを選んだこ
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コンプリシティ/優しい共犯(2018年製作の映画)

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考えさせられる映画だった。
ラストは、あれがほんとに優しさと言えるのか? 個人的には違和感がある。

ハーモニー 心をつなぐ歌(2010年製作の映画)

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泣かせようという意図が強すぎて、ちょっと引く。まあ、けっきょくは泣かされてしまったんだけど。
そういう面では、『7番房の奇跡』はほんとに良く出来てきて、やられた感が吹き飛ぶほど号泣させられた。
その映
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ブルー・バイユー(2021年製作の映画)

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監督、脚本、主演をこなすジャスティン・チョン。彼の想いが丁寧に丁寧に詰まった、切なく、苦しく、美しく繊細で愛おしい物語。

在日外国人に関する問題は日本でもいろいろあるので、他人事とは言っていられない
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

劇中、恋愛はパーティーという言葉が出てくるが、この作品はとびきりステキなパーティーのはじまりと終わりの物語だ。
最後、二人で暮らした部屋を整理し、カーテンを一緒に畳んでいる姿は、まさに華やかなパーティ
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

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大きな起伏もなく、なかばドキュメンタリーのようなリアリティを持って、ひたすら淡々と物語が進んでいく。しかも3時間の長編。
なのだが、
冒頭からグイと独特(かつ文学的)な世界観に引き込まれ、得体の知れな
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