yさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

永い言い訳(2016年製作の映画)

4.1

妻や自分を蔑ろにし快楽に生きていた作家が、妻を失いある一つの家族と触れ合う中で変化を遂げていく物語。

「人生は他者だ」
そう気づき涙を流した幸夫(作家)をみて、つられて涙がこぼれた。
ここ最近観た映
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.6

主人公の女性記者吉岡がとても魅力的。
意志を強くもって、真実を報道したいという真っ直ぐな姿勢に胸打たれる。

彼女に暴かれようとする日本社会(政治)の黒い部分や、政府に疑問を持ちながら官僚として働く杉
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あの頃ペニー・レインと(2000年製作の映画)

3.6

ライターを志す15才のウィリアムが、ロックバンドのツアーに密着取材する旅の話。
10代の瑞々しい感覚に魅了される。
15才の少女ペニー・レインのあどけなさと色気がなんとも魅力的だった。

インセプション(2010年製作の映画)

3.9

夢の中で人の潜在意識からアイディアを盗むコブが、依頼を受けて潜在意識にアイディアを植え付ける完全犯罪を実行する話。
夢か現かはっきりしないラストが秀逸。
テネットと比べると構造はイメージしやすく、理解
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ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像(2018年製作の映画)

3.7

年老いた画商が晩年の大勝負に出る。
言葉少なに進んでいく物語だが、登場人物の感情ははっきり汲み取ることができ心地よく鑑賞できる。
フィンランドが舞台となっており、映像がとても綺麗。綺麗だけど、日常とし
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gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

3.8

数学の天才的な才能を持つ7歳のメアリーと彼女を取り巻く人々のお話。
メアリーがとても魅力的で目が離せない。少し大人びた言動や表情、大人顔負けの学力、こどもらしいキュートな姿。
ずっと彼女を見ていたい、
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

3.7

アメリカで起きた殺人事件に纏わる人物たちの話。殺された娘の母親と殺人犯を捕まえられない警察が、広告をきっかけに交差していく。
両者ともにぶっ飛んでるけど、母親の感情やアメリカの警察事情がリアルに感じら
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.5

生まれつき言葉を話せない女性イライザと、海に住む神とされる生きものとの愛を描いたファンタジー。
迫り来る悪に終始ハラハラしつつも、二人のゆるぎない愛を見守っている心地で鑑賞していた。

イライザが空想
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.4

映画を観ていると幼少期に家族と過ごした温かい記憶が蘇る。

大人になって、家族が離れ離れになったり、亡くなってしまったり...寂しい思いや悲しい経験をしても過去は輝かしいまま。読む人を温かい気持ちにし
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.0

17歳の知性溢れる美少年エリオと、夏に研究に来たオリヴァーの北イタリアのどこかであった話。

二人が出会えたことは奇跡。
二人の思いが通じあったことも奇跡。
そして家族の理解をえることができたのも。
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SOMEWHERE(2010年製作の映画)

3.4

映画の雰囲気や間合いがゆったりしていて、映像が美しかった。
名声を手に入れたのに、大切な人を失って空っぽになってしまった男が描かれていた。感情の見えない男の生活が淡々と進んでいったが、最後の最後に見せ
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TENET テネット(2020年製作の映画)

3.5

映画の展開が速く、食い入るように観ていたらあっという間に終わってしまった。クリストファー・ノーランというすごい監督の頭の中を少し探検した気分になった。
分からなかった点を観終わった後に答え合わせするの
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.8

物語が始まってすぐ引き込まれた。
登場人物のキャラクターが個性的でおもしろく、スピード感がある。
韓国の格差社会を背景に、貧しい者と富める者が交差し衝撃的なラストへとぐんぐん展開していく。
友人と騒ぎ
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

3.8

ナチスドイツの時代を10才のドイツ人の男の子の視点から描かれた映画。
明るい音楽やカラフルな映像が鮮やかですぐに引き込まれる。
美しいものは美しく、残酷なものは残酷にまっすぐ描かれていて、そのコントラ
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リトル・ダンサー(2000年製作の映画)

4.2

ビリーは希望の光。
観ていて涙が溢れた。
バレエを一途に好きなこと。好きの力は周りのひとの心を動かす。

ストの起こる灰色の町で、お父さんも兄のトニーも(観ている私も)ビリーに救われた。大好きな映画。

パッドマン 5億人の女性を救った男(2018年製作の映画)

3.7

冒頭で久々のインド音楽に心躍る。
インドでは生理を穢れとして、そのことを話題にすることすらタブーとされていた。
不衛生な布などを使い、炎症を起こして中にはなくなる女性も多数いることが当たり前だった20
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

3.4

過去へタイムスリップし、物語が広がっていく不思議な世界観の映画。
主人公のギルが好きなものに触れたときのいきいきした表情が素敵だった。
物語が進むにつれて好きなものへの純度が高まっていき、そこでの出会
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.8

大好きだった人とすれ違い、お互いを罵り合い傷つけ合ってもとには戻れなくなってしまった夫婦を観てとても悲しくなった。それでも「生きているということは人と関わり合うということ。孤独では生きていると言えない>>続きを読む

レディ・バード(2017年製作の映画)

3.5

主人公と映像が美しくてずっと眺めていたかった。サクラメントの街並みが素敵。

高校生の頃に感じた家族や小さい街に住む閉塞感がすごく嫌だったこと。
それらから離れたときに感じる自由への喜びと寂しさ、家族
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万引き家族(2018年製作の映画)

3.6

本当の家族とは?
表面的に繕われた血の繋がりがある家族と血の繋がりはないけど心が繋がった家族。
親を選べない子供から見た世界を目の当たりにし、家族の在り方について考えさせられた。
不条理な世界で生きる
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0

映像、音楽の美しさ、1960年代のアメリカの風景...どれも素敵でした。
魅力的な主人公2人とその2人の友情に胸を打たれた。