ににさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ソング・オブ・ザ・シー 海のうた(2014年製作の映画)

4.0

妹をつい疎んでしまうベンと、声を持たないシアーシャ。魔法と妖精たちをめぐる物語。

抽象的な絵が美しく、ぼーっと観てるだけで癒される。好きな絵だな。
ふわふわの動物もぷくぷく動く子供たちも可愛らしくて
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マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

4.2

それでも生きていく、ということ。

すべて観たあとに、冒頭の船のシーンに巻き戻してみて咽び泣いた…
「30分も会話が持たない」と罵った叔父と自分に、こんな眩しい思い出があったことを彼はもう忘れているの
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ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像(2018年製作の映画)

3.7

店を畳む前にあと一度いい商売がしたいと願う美術商が、最後の勝負に出る。

じめっとした店内や、北欧の街並みが好きな雰囲気。なかなか楽しかったです。
好感は持てない主人公だけど、マメな仕事ぶりが素敵。

荒野にて(2017年製作の映画)

4.1

走れなくなった競走馬と、家をなくした少年の物語。

チャーリーにとって、ピートは初めての理解者だったのかな…
泣くこともせず全て背負い込み、愛のある居場所を求めて彷徨う姿はかなり残酷で、辛かった。
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フランシス・ハ(2012年製作の映画)

4.0

夢を諦めきれずニューヨークで暮らす27歳のフランシス。
彼女のことを応援したくなるのは、焦燥感や不器用な言動をいつかの自分と重ねたのかも。

友人想いで、のしのし歩きが垢抜けない彼女が何か愛しい。
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.6

“永遠”を感じるお話だった。

例えば自分が明日死んでも、愛した場所に永遠にしるしを残し続けることが出来る…みたいな。そうだといいね。

長回しや全体的な雰囲気が正直あまり好みではなかったのだけど、最
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屋根裏の殺人鬼フリッツ・ホンカ(2019年製作の映画)

3.6

胃がムカムカして、観終わったあとの弁当作りが苦痛だった。
ただならぬ悪臭。
アルコールが、脂ぎった皮膚が、狭い部屋に立ち込める寂しさが、胸一杯にくる。

徹底的に弱者を狙うホンカが恐ろしい…
美術の再
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.7

昔からリアルタイムでファンだった人、庵野さん自身に関心のある人には(中々完成しなかった過程も含め)、よりグッとくる結末だったのかな。

スタッフの方々、本当にお疲れさまでした。
大人シンジ(CV:神木
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人生、ここにあり!(2008年製作の映画)

4.1

精神病患者を社会進出へ導いた男性の実話。
最近観たなかでダントツで心に残ってるイタリアのコメディ。

すべての人間にとって、自尊心を守られることがどれだけ重要なことか。ネッロの行動で気付かされた。
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劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん(2019年製作の映画)

4.0

ほとんど会話のなかった父親と、オンラインゲームを通じて対話を試みる。

「ゲームってやっぱりいいなぁ」としみじみ思う胸熱なシーンが多くてグッときた。
なんと言っても、初心者のお父ちゃんがガチゲーマーに
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サマー・オブ・84(2017年製作の映画)

3.8

連続殺人事件の犯人を挙げて英雄になりたい少年たち。

王道ジュブナイルのホラー仕立てかな?と、夫とニヤニヤ&わくわく観たのですが、予想以上に肝を冷やす内容で大満足。

ラストはちょっとやり過ぎじゃ…と
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.2

この映画の“無音”の表現には背筋が冷やっとした。
音を失うことを疑似体験しているようで、自分だったら…と考えずにはいられない。

彼の生活の再構築に寄り添い、二度と戻らない日々に決別する。
凄く良かっ
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リトル・フォレスト 夏・秋(2014年製作の映画)

3.9

ああ、癒し…この季節に観るのにぴったり。
大自然で力一杯暮らす女性の美しさにしみじみ。
そして、胸ときめく料理の数々。

料理は心を映す鏡だと。丁寧に工程を重ねていくその手つきは、わたしが日頃行なって
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フェアウェル(2019年製作の映画)

3.8

死への向き合い方は、文化によってこんなにも違うのか。
祖母への愛情があるからこそ異なる価値観を呑み込むのが難しい…

印象的な画作りと、時々差し込まれる間の抜けたユーモアが心地よい良作でした。
何より
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おばあちゃんの家(2002年製作の映画)

3.9

人里離れた母親の実家に置き去りにされた幼いサンウ。
ジャンクフードで育った乱暴な都会っ子と、言葉を喋れないおばあちゃんのお話。

何も語らない愛情と、曲がった背骨に胸がきゅっとなる。
観終わってもおば
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

4.0

ああ、好き! 前半のA(主人公が創り出した相談役)との脳内会話、日常のBGMに流したいくらい。

ほんわかした雰囲気が楽しいのだけど、そこは綿矢りさ× 大九明子。こじらせ女のダークサイドもじめじめ出し
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ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.6

家族崩壊の水面下に感じる魔の気配。“継承”の意味が分かったとき、恐怖のなかで高揚感に包まれた。

グロ描写に虫が使われていなければ、もっと好きになれたと思う…
虫だけは無理。

終始緩みなく張り詰めた
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