軽率さんの映画レビュー・感想・評価

軽率

軽率

フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン(2024年製作の映画)

4.0

陰謀論というのか、『カプリコン1』みたいな話かと思っていたら、ちょっと違ってて、あくまでNASAをPRすることと、その延長線としての?バックアップ計画。想像より…なんというかずっとまともだった😅
虚飾
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WALK UP(2022年製作の映画)

3.2

登っていくごとに、極端ではない、緩い角度で落ちていくような感覚。変な映画だった。そういうところはなんとなく面白かったが、関係あるのかないのかわからないことをひたすら喋っているだけに感じてしまう部分も多>>続きを読む

ルックバック(2024年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

以前、読切を読んだ時は私にとってそれほど響く作品ではなかったのだけど、今回は声と動きがあるせいか、最初の方で泣いてしまった。卒業式の日、スキップ?して帰るところ。自分が一番すごくて怖いものなんか何もな>>続きを読む

蛇の道(2024年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

目的のために人をコントロールすること。それを完遂できる人の話。感情を表に出すことのないサヨコ。暗示?儀式のように繰り返す言葉。娘の映像を見せる=自分が娘の映像を見ることで、誘拐も監禁も殺人も前へ進んで>>続きを読む

クワイエット・プレイス:DAY 1(2024年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

一作目しか観ていないのだが独特な設定の中でどう生き残るかがメインの話だと思っていたので、主人公が末期癌ってのが結構意外だった。私は予告をあまりしっかり見ない人間です…。
あの状況下でも…あの状況だから
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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

クリスマスに家族がいない、ひとりぼっちの寂しさ、惨めさ。学校に残った三人が共有する孤独。よくある映画といえばよくある映画な気はしている。先生と生徒の擬似親子関係とか全寮制の男子校とか。ポールとアンガス>>続きを読む

ディアスキン 鹿革の殺人鬼(2019年製作の映画)

3.5

いろんな意味で切れ味がすごい…😳めちゃくちゃ面白かった。
最初のジャケットのどこがダメだったの…ちょっと落ち着こ?くらいの変さから始まるんだけど(処分方法がもうだいぶおかしい)、地味な絵面なのにどんど
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パイラン/ラブレター パイランより(2001年製作の映画)

3.5

あまりにもパイランがかわいそうで泣ける。イ・カンジェという人間は存在しても、世界で一番親切なカンジェさんなんて、存在しないのに。それだけが彼女が生きるよすがだった。歯ブラシを二つ買うところの健気さたる>>続きを読む

ザ・ウォッチャーズ(2024年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

意外といろいろと説明してくれる親切な映画だった。とはいっても、ミナが双子(それも、ルーシーは顔に傷がある)であるとか、鳥の名前がダーウィンとか、意味があるはずだと思うのだけれど、まだ確たる理解には至っ>>続きを読む

インランド・エンパイア(2006年製作の映画)

3.5

すごい!わからん!😂どこまでが作品でどこまでが現実なのかもだんだんわからなくなってくるし、昨日の私と今日の私と明日の私がいりくっている。時間も彼我も境界が曖昧になってゆく、それこそ内奥の帝国なのかも…>>続きを読む

クラッシュ(1996年製作の映画)

3.8

事故に性的興奮をおぼえるって、普通だったら理解できないし、実際私にはちょっと早い概念だったと思うけれども、もし理解者に出会ってしまったら…という点では面白かった。相手が誰とかでもなく、事故そのものに欲>>続きを読む

バティモン5 望まれざる者(2023年製作の映画)

3.5

怒りの物語。貧困層の移民がスラムからすら追い出される、その苛烈さももちろんだけれど、強く頭に残ったのは何でもない押し合いくらいのことがちょっとしたきっかけでピリつく表現。たとえば警官がヘルメットのガー>>続きを読む

チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

略奪愛とhome wreckerってちょっと意味が違う気がする…と、予告の印象と違ったなという意味で思った。アートとパトリックのカップル(ではないけど)を引き裂くタシという三角関係。でもある意味単純な>>続きを読む

ドライブアウェイ・ドールズ(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

たいそう重大で深刻な事件に巻き込まれていそうで、その実クソしょーもないブツを運んでいる、クソしょーもない話。なんだけど、そのしょーもなさは結構しっかり現実の重大さ?を表してもいるのだとも思う。現実に、>>続きを読む

ブルー きみは大丈夫(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

イマジナリーフレンドの話で、子ども向けかな…と思っていたのにわりとしっかり泣かされた。オープニングの仲の良い家族の映像とその陰り、そしてお父さんが望むより少々大人びてしまったビーというのが、スピーディ>>続きを読む

容疑者X(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

『容疑者Xの献身』の映画はずいぶん前だけど見たことあって、ほう…インドだとこういう感じかーと思った。インドだとというか、インドでも、か。どこの国でもその国ナイズして作れそうで面白い。
数学教師のなんと
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マッドマックス/サンダードーム(1985年製作の映画)

3.5

これまた世界観は共通しながら全然テイストが違って面白かった。全体的な完成度は圧倒的に2の方が高いと思うんだけど、マックスというキャラクターを知る?見る?には良かったかなー。いっつも動物連れてるなとか、>>続きを読む

ハロルド・フライのまさかの旅立ち(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

本当に許さなければならなかったのは…と考えると結構泣けてしまった。予告から勝手に、奇跡や希望を求めるコメディっぽい旅の映画だと思っていたところ、結構パーソナルでシリアスな物語だったので驚いた。漠然と信>>続きを読む

マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

アニャ・テイラー=ジョイ、とてもかわいいイメージがあるので、フュリオサ?大丈夫か?と少し心配だったけど、しっかり怒りと復讐の物語の主人公だった。大きいかわいい目が、顔隠してたりするだけで目つき悪く見え>>続きを読む

マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間(2023年製作の映画)

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これは今の私が観ておかなければダメなんじゃないかと思って別の映画と迷った末、こっちに決めた。
しんどかった…そんなのわかりきっていたけれども。どんどん人が運び込まれてどんどん死んでいく病院の映像もひた
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関心領域(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

見終わった直後は、???何だこれ???な感じだったので帰宅中にずーっと考えていた。何かが起きている気配、音や匂い、煙、水の流れ。過激な画はないけれども、苛烈であったことの結果だけはバーンとスクリーンに>>続きを読む

マッドマックス2(1981年製作の映画)

3.8

おー。怒りのデス・ロードの後に1作目を見て、この1作目から怒りの〜になるの⁈と思ったのだが、2作目も、あの1作目からこれになるの⁈と驚いた。良い意味(?)で。一応説明はあるけど、世界がもはや結構違う気>>続きを読む

マッドマックス(1979年製作の映画)

3.8

たしか一度見たことがあるはずなんだけど、15年は前なので、私の中ではマッドマックスといえば怒りのデス・ロードの印象が強い。そのため、逆にかなり新鮮だった。砂漠?荒野?じゃない、どころか緑は多いし森と海>>続きを読む

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.2

たぶん、初見の時は派手ー!かっこいー!たのしー!だけで観てた、気がする。はっきり覚えてないけど。行って戻る物語の良さもあるんだけど、彼女たちの戦いの物語ってことをひしひしと感じた。あたたかい故郷ではな>>続きを読む

牯嶺街少年殺人事件(1991年製作の映画)

3.0

だいぶ長いから正直なところ全然集中して見られていない…。ので、内容についての感想は書けない。ほの甘い青春…と思っていたらすげー苦かった。
が、1960年代?台湾の話とあって、「返校」を見ているので、少
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ミッシング(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ものすごくヒリヒリする。ずっと怯えてるし怒ってるサオリ。それに他人の身勝手さにもヒリヒリする。傷つくならSNSなんか見なければいい、それはそうなんだけど。自分にもともとある罪悪感と赤の他人からの心無い>>続きを読む

ガンパウダー・ミルクシェイク(2021年製作の映画)

3.8

図書館員最高じゃん…🙏😇病院・図書館・ボウリング場とか、色づかいや場所がかっちりキマって絵ができているのがめちゃくちゃ気持ち良いし、甘さとハードさとネオンに暴力の嵐!カレン・ギラン大好きで、カーラ・グ>>続きを読む

美しい星(2017年製作の映画)

3.8

一言で言うと、世にも奇妙な物語のような感触。変だった!変だけど、面白かった。
「究極の美しい自然に、人間は存在しない」それでも、人間だって、人間の営みだって美しいじゃないか。と、なぜだか太陽系連合目線
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 後章(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

女子高生→大学生の日常パートと、異星人パートが崩れないまま終わるとは思わなかった。おんたんが変えた世界。おんたんの絶対。
何を失おうとも世界が壊れようともあなただけが私の絶対だから、それだけがあればい
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碁盤斬り(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

清貧というのか、穏やかで清廉な、長屋暮らしの浪人柳田。もとは碁で繋がっただけの強欲な質屋の主人公源兵衛がそれに感化されていく。季節の流れで互いに良い友人関係になっていったとわかるのが好きだった。碁に対>>続きを読む

マイ・スイート・ハニー(2022年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

笑った笑った😂ちょっと変でいい人なチホさんと、結構ぐいぐい行くイルヨンさんの、もどかしくもおもしろおかしい大人のラブコメ。大人のって、別に変な意味じゃなくていい年したって意味なので、家族のしがらみみた>>続きを読む

恋するプリテンダー(2023年製作の映画)

3.8

グレン・パウエルとシドニー・スウィーニー!結婚式!オーストラリアの景色!これだけで十分!小学生みたいなしょーもないギャグも、もはやこれはこれでOK!みたいな感じ😂真っ当にロマンチックで、おおげさにコメ>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.8

「悪は存在しない」で不思議な質感だったからこちらも見てみた。やっぱり不思議だった。感情の発露?温度?が低い。でもなんとなくそれが心地よい。
感情の温度が低い=抑制が効いたとは、つまりコントロールすると
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

感想を書くのが難しいなぁ…。時々プツンと音楽が途切れたり、そもそもその音楽自体が美しくもなんとなく落ち着かない感じがして、ざくざくと聞こえる足音すらも、どこへむかって行くんだろう…という不安をおぼえた>>続きを読む

ブルックリンでオペラを(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

スティーブンの絶妙に不安そうというか不幸そうというか、あの憂鬱そうな顔つきが、巻き込まれ型コメディ好きにはたまらない。ある意味「やべー女に引っ掛かっちゃった」系でもあるんだけど、諸々の結末が爽やかなの>>続きを読む

ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!(2018年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

やってる音楽はゴリゴリのヘヴィメタなのに、なんとなーくゆるい主人公たち。小さな嘘からなし崩しに町のヒーローポジションに祭り上げられる前半、どん底を舐めるも面白さが加速する後半、全部笑いすぎてやばかった>>続きを読む