はたさんの映画レビュー・感想・評価 - 18ページ目

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)

3.5

[不運なブラピが因果を果たす](ネタバレ注意)
一見トンデモ描写たっぷりのさっくりとしたアクション映画に見せかけ、伊坂幸太作品特有のしっとりした要素が物語に確かな深みを加えていました。その要素とは「因
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Zolaゾラ(2021年製作の映画)

4.0

【不条理というリアル】
ドラマ「アトランタ」で注目を集めたジャニクサ監督による一本。クールなポールダンサー、ゾラが頭のネジが2,3本外れた人々に振り回される物語で自分シラフ、周り泥酔という気まずい気分
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前科者(2022年製作の映画)

2.5

試写会で鑑賞。

原作が「羊の木」の香川まさひとさんだったことからかなり期待値を上げて鑑賞しましたが、正直かなり評価の難しい作品でした。

演技面に関してはキャスト全員クオリティの高く、特に森田剛さん
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決戦は日曜日(2022年製作の映画)

4.0

オンライン試写会で視聴させていただきました。
この映画はコメディ映画風の予告をしていますが、途中からホラー、サスペンス、スパイなどさまざまなジャンルに変化しながら物語が展開していきます。というは、この
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ハロウィン KILLS(2021年製作の映画)

2.7

このレビューはネタバレを含みます

試写会で鑑賞させていただきました。

このシリーズを観るのは初ですが、田舎町での惨劇、恐怖という「概念」との戦い、ヒーローサイドに漂う闇などただならぬスティーヴン・キングみを感じました。また、ブギーマ
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

4.0

「シャン・チー」の予習用にもう一度鑑賞。秋を思わせる黄色と緑を基調とした美しい映像をバックに傷ついた男達のセラピーと再生の物語が丹念に描かれています。

この映画はマット・デイモンとベン・アフレックの
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

4.8

ネタバレ注意
















この映画は実はインターネットと同様、家族のあり方についても論じています。この映画のOPでUについてのある程度の説明とベル(すず)が歌を終えた瞬間、場面は現
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悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

50~60年代のアメリカ南部を舞台に奇妙な宿命につなげられた登場人物が初期のガイリッチーレベルの殺し合いを繰り広げる激暗群像劇です。この映画は表面的には死と復讐の円環に閉じ込められた人々を描いているよ>>続きを読む

心のカルテ(2017年製作の映画)

2.8

「エミリー、パリへ行く」のリリー・コリンズの衝撃の減量演技を見せつけられるこの映画。見ている途中に思わず「『エミリー、骨になる』だ。」とつぶやいてしまいした。
冗談はさておき、タイトル、内容からどうし
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ザ・ホワイトタイガー(2021年製作の映画)

3.5

インド映画でありながら、踊る場面がほんの一瞬も映ることのない本作は、「スラムドッグミリオネア」の野心的な主人公、「パラサイト」の階級違い同士の友情、そして「太陽がいっぱい」を下地に現代インドの破滅的な>>続きを読む

ミナリ(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

この映画のタイトルであるミナリとは韓国で植物のセリを表します。公式サイトの説明によると、セリは たくましく地に根を張り、2度目の旬が最もおいしいことから、子供世代の幸せのために、親の世代が懸命に生きる>>続きを読む

乙女の祈り(1994年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

1954年、ニュージーランドのクライストチャーチで一人の女性がレンガで撲殺されました。殺人者はふたり、まだ高校生くらいの少女たちで、殺害された女性は二人のうちの一人の母親でした。この事件に興味を持った>>続きを読む

夏の夜は三たび微笑む(1955年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

1955年、当時27歳のベルイマンはキャリアを掛けた大きなピンチに直面していました。プロデューサーに「興行的な映画を作らなければ、二度と映画は撮らせない」と言われてしまったのです。芸術と商業の両立は、>>続きを読む

マグダレンの祈り(2002年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

マグダレン=マグダラのマリアは、イエスキリストに出会うまでの生涯を、娼婦という職で過ごした、(カトリック的には)罪深い女性でした。聖書で述べられているように後に彼女はキリストと出会い、許しを得ることで>>続きを読む