はたさんの映画レビュー・感想・評価

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異人たち(2023年製作の映画)

4.3

果てしない孤独の静けさに打ちのめされ、うなずかされた。

日本のノスタルジックな幽霊譚「異人たちとの夏」をリメイクした本作は、主人公をゲイの男性にするなどの様々な変更点を加えることで、過去の思い出に出
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.3

新海誠の「秒速5センチメートル」やリチャードリンクレイターの「ビフォアシリーズ」を想起させる切なさマシマシの恋愛映画。NYの美しい風景を映しつつも、アジア系の我々ならわかるあの奥ゆかしい雰囲気で過去の>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.2

父親の無言の圧力に押しつぶされるような気分にさせられた。
映画を観ていて、最も雰囲気が似てるなと感じたのは、アーサーミラーの戯曲「セールスマンの死」だった。この劇の主人公ウィリーローマンは、セールスマ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.8

ノーラン映画史上もっとも人間臭い人の多い映画。

繰り返し見れば見るほどわかる主人公オッペンハイマーのダメっぷり。彼はあらゆるところで人を無視したり冷徹に接して敵を作っている。それ以上に興味のある事柄
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タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

3.5

ちょうどいいアクション映画だった。
ストーリーはありきたりで、むしろテコ入れが雑ですらあるが、アクションシーンがすごいのて中和。中盤の長回しがすごかった分、終盤の肉弾戦で予算が尽きちゃったのかなと思っ
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俺らのマブダチ リッキー・スタニッキー(2024年製作の映画)

3.5

ジョンシナがとにかく輝いてる一本。ユダヤ人の割礼の儀式や主人公の過去に、「グリーンブック」を撮ったピーターファレリーの真面目さが見えるが、それを上回るジョンシナのアホっぷりに全てがかき消される。アクシ>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.1

「スターウォーズ」かと思ったら「ゴッドファーザー」だった。

「DUNE」シリーズを批判する人の声で見受けられる意見の一つに「シンプルすぎる」という声があった。確かに、この映画シリーズはスペース・オペ
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カラーパープル(2023年製作の映画)

4.0

スピルバーグが80年代に撮った映画のミュージカルアレンジ。パワフルな歌唱シーンに対して、ストーリーは80年代版と変わらず非常にシリアスなので、高低差に驚くこと間違いなし。具体的に言えば、皆で楽しく歌っ>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.3

前半寝てしまった、、、。
この映画で大事なのは、母が殺したか殺してないかではなく、観客が何を信じるかということだと思う。息子は父親の視点で屋根裏から見下ろした時に、何かに気づいたのかもしれない。

荒野はつらいよ アリゾナより愛をこめて(2014年製作の映画)

3.1

「テッド」~「テッド2」の合間にセス・マクファーレンが顔出しで作ったこの一本。
西部劇がメインジャンルなのに時代考証なんてそっちのけの世界観がステキ。ストーリーの深みなんてこの手のコメディではあるよう
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オリオンと暗闇(2024年製作の映画)

4.0

「もう終わりにしよう。」「脳内ニューヨーク」のチャーリーカウフマンがこんなに優しい映画を作るとは。

この映画は怖がりな少年オリオンが、恐怖を克服する旅に出るところから始まるが、話は二転三転し、オリオ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.8

ランティモス版「フォレスト・ガンプ」?
エマストーン演じる脳みそが赤ん坊のベラが、さまざまな出来事(ほとんどsex関連の)を通じて成長していく。

テーマは「バービー」で描かれていたような現代社会にお
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最‘狂’絶叫計画(2003年製作の映画)

3.3

絶叫計画シリーズの中では一番好きな作品。
「ホットショット」で散々笑かしてくれたチャーリーシーンの登場シーンはハズレがない。

ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.0

鑑賞後に原作購読。

脚色がとにかく丁寧。1〜3巻ぐらいの内容をうまく整理して程よく緊張と緩和が保たれるようにしている。今後重要な鍵を握ってくるあのキャラクターやこのキャラクターも、露骨に出番がない分
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マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

4.4

バーンスタインの功績をたたえる映画と言うよりは、夫婦の絆を表現した物語のように感じた。アンドリュー・ヘイの「さざ波」のように、妻の悲しい片思いが描かれている。冒頭のバーンスタインがホールに駆け込むシー>>続きを読む

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.5

すごい!これは本当にすごい映画!
この映画は和山やまの同名コミックを原作に、原作の魅力はそのまま、原作ファンならさらに楽しめる作りになっている!

シンプルなBGMに、抑えた演出、ヤクザたちの絶"妙"
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

2.3

フィンチャーは、合う作品と合わない作品があるが、今作は合わない方の作品だった。

いつも通りのスタイリッシュなOPから、ファスベンダー扮する主人公の無機質なモノローグ。この時点ではなかなかワクワクして
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

4.0

古き良きミュージカルの形式を踏まえつつ、後半ではポールキングらしい怒涛の伏線回収が楽しめる。ティモシーシャラメの見事な演技に関してはいうまでもなし。企業のカルテル化や弱者の搾取などに、ロアルドダールと>>続きを読む

ボイリング・ポイント/沸騰(2021年製作の映画)

4.0

凄まじく面白い。ワンカットによりレストランの緊張感が見事に表現されていて、主人公の追い詰められていく様が生々しく映る。 「the bear」や「ディナーラッシュ」など、三つ星レストランを題材とした映画>>続きを読む

ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

3.5

「ジョーカー」や「グラディエーター」のイメージが濃いホアキンフェニックスだが、こうした繊細でやさしい演技が彼の本質だと信じてる。
シャッフルされた時間軸や、時折挿入されるアニメーションでジョンキャラハ
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ロケットマン(2019年製作の映画)

3.8

タロンエガートンは、今後本作を超える当たり役に会えるのか?
それくらいのレベルの一本で、タロンの見事な歌唱力やエルトンジョンの世界観に圧倒される。

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.3

今年ベストかも。
手を握ると降霊できるという設定でもう100点。それにノリで生きてるタイプの高校生が悪ノリすることでかつてないほどのスリルと緊張感が味わえる。

手が意味するものは明らかにドラッグやお
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終わらない週末(2023年製作の映画)

2.3

鹿とか自動運転車とか、フレンズの最終回とか、思わせぶりな要素だけやたら多い。

考察するのも馬鹿馬鹿しくなってくるくらいに投げやりのおわり方をする。この手のホラー映画の先駆者はジョーダンピールだと思う
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REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

3.7

あからさまに、七人の侍へのリスペクトを感じさせられる一作。

海外ではスターウォーズのパクリという意見もあるようだが、スターウォーズ自体隠し砦の三悪人が元ネタのため、オマージュはスペースオペラものじゃ
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翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~(2023年製作の映画)

3.3

前作に増して、すさまじい悪意を感じる一作だった。
この映画はふざけているようで、実はかなり笑いに貪欲でそこら中に細かいカメオ出演やCGによる馬鹿馬鹿しい光景がちりばめられている。
特に工場のオマージュ
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ボルト(2008年製作の映画)

3.5

「スラムドッグス」を観て懐かしくなって再鑑賞。
脚本がとにかくシンプルで無駄がない。ボルトや動物たちの可愛さでオリジナリティも獲得されている。
後に「ペット」や先ほど挙げた「スラムドッグス」など、ペッ
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