女の連帯、解放、男女の愛の片鱗、ポスト世界大戦世界への言及(内容は第二次大戦だったけども)。ゴダールは、理想的で強がりな夢を口にし、それは同時に弱さをひけらかす格好悪い側面も有するけどそれを恐れること>>続きを読む
旭の登場の仕方や、旭と宍戸錠の喧嘩とタッグ結成、ダンスホールでの乱闘など日活映画らしい見どころが用意されつつ、クライマックスの船上の乱闘で海に落とされる輩共はそれまでに犯してきた罪々を隠蔽するためにそ>>続きを読む
櫻井拓也と川上奈々美が再会して故郷を巡る足取りがキュートだった。たぶんフィクションでしかあれはできないしもっと言えば映画でしかできない
小林旭が、25歳にして最強。クライマックスで裏砂漠で乱闘するの、ベタだけどいいよね
フィクションを積み重ねた上で菊池敦子さんがとてつもなく美しいショットがあった。
中身があんまりないんだけど、「結婚のすべて」と謳ってちゃんと結婚の正解とは何かを提示してくれるの偉いと思う、最近の映画は全方向に意識して有耶無耶で終わらせがち。
コーヒーがぶ飲みしてせいでトイレ行きた>>続きを読む
雪村いづみがずっとキュート。例えば、帰省した寄宿生を待つ時間だったり、雪村いづみがテニス大会に向かう足取りだったりの、余白な部分がなく物語を進めていくから物語がどう帰結するか明白に分かりきるんだけど、>>続きを読む
信念や矜持がなく、現代社会でフニャフニャ滞留する若者を描くの自体に全く面白味がなく、散々に現代の作家によって語り尽くされなんの真新しさもない。更には海の表象が最悪だった。浜辺美波が髪を黒に染めても、浜>>続きを読む
ノーランアカデミー賞おめでとう御座います。亜流だったはずがいつしか映画の本流になってしまって、いつかは絶対アカデミー賞を獲らなくてはならなくなってしまったノーランが賞という賞を総ナメするのをリアルタイ>>続きを読む
結婚の問題と公園建設の問題の2本を同時に走らせてそれが終盤に混ざり合っていく手本のような脚本
昨年放送されたNHK「プロフェッショナル」宮﨑駿特集で見せた、宮﨑駿の映画製作に対するある種の献身的な姿勢またいい意味でのいい加減さにここのところ心酔しているのだが、今作でも宮﨑駿は魔法が使えなくなっ>>続きを読む
スタアがスタアで、それをフレームに抑え込める力量を持つ演出家が織り成すエクスタシィ。一見、この映画に出てくる女性は奥に押しやられて男に比べて一枚落ちるように見えるが、彼女たちは自分のいるべき場所やるべ>>続きを読む
ギトリの、喜劇を喜劇だと客に把握させずにショットを流していく、でいて客に得体の知れない豊かさを与えていく様というか、ギトリの身振り手振りは両腕と腰を惜しみなく使い、2人が屋内で相手亭主の悪口をまくし立>>続きを読む
宮崎吾朗のプレリュードのよう。黒猫養母養父と、アーヤが目線を合わせにいく過程、感動的になり得るラストでさえ彼女にとって乗り越える壁の一つであるかのように。
いかんせん皮肉に思える。2人がこの後幸せになる未来は全く見えない、亭主に家事能力が付いたのならば体の弱いカミさんなんかと同居せず1人で生活すればいいし、カミさんはカミさんで田舎での療養生活中にオヤジた>>続きを読む
美しい。集団→個に移るための保守的な一つ一つの動作はかけがえがなく、また全てを討つ
ヤバすぎ!説明的な台詞と簡単な導線と大スタア役者の顔で持たせていく前半から、絶対的なチャンバラ劇まで。やっぱりこの時代は役者も作り手も面持ちが違う
3回目、古今亭志ん生の落語流してたり何なりのギャグだったり、北野武の最高潮。俺が殺し屋として向かう道中で聴く落語は誰だろうな、志ん朝談志ではなく、文楽かな。でもここぞというときは立川談志の芝浜を召喚し>>続きを読む
女2人がお堅い哲学の話でヒリついてるワキで親父が肉切るのヘタクソなの最高だった。掃除したり薪焚べたり労働に徹しつつ人物配置を暗に支配できる男がモテるんだろうしそんな奴が男を出してきたら女は受け入れちゃ>>続きを読む
センシティブなテーマに対して片手間ではない真摯さという領域に近づくための丁寧さに尊敬。上白石萌音の芝居とそれに対するカメラの向け方は非難のしようがない。
「ケイコ目を澄ませて」の手紙のやり取りが、松村>>続きを読む
100年の歴史がある映画という芸能の、技術的にではない精神的郷愁を感じる。とどのつまり映画は20世紀でもう完結してしまっているような気がする。テン年代や令和に突入した現在にこの映画で見られるようなヴィ>>続きを読む
すげー!こんなに女優に寄れる度胸半端ないし畳の部屋と共同台所ってロケーションと女優のアップだけで24分持たせてしまう素晴らしい!きゅうりゲロって外に吐くアイデアとか、おそらく撮影時は意図しておらず編集>>続きを読む
「街をぶっとばせ」と共に敬愛する低予算非長編映画。サンタのバイトを持ちかけられる→バイトをする→女をナンパ→フラれるの劇映画的物語を簡潔に提示しつつ、遊び心ある台詞芝居を続けてて最高。細長四角形の部屋>>続きを読む
2回目、今回は芝居に着目して映画を観ていたが、なかなか繊細な導線を組んでて見応えあった
「ママと娼婦」を経てユスターシュは本作に向かった訳で。少年少女の草原でのカットバックは確実にジャン=ピエール・レオとフランソワーズルブランのカットバックから引き継がれてる。草原ではかなり大きめな環境音>>続きを読む
インストラクターからの沖縄への同行の誘いや過去住んでいたアパートに忍び込んでいると家主が帰宅する緊急事態を目の前に人間は何もせずやり過ごしてしまう。カミさんと間男が不倫している現場に鉢合わせ漸く主人公>>続きを読む
冒頭の、旅に出るかすみ果穂が吸い寄せられるようにちょんの間に帰り、中継点だった道中はなんの意味もないものとして、そこで起こった暴行は回想によって語られもう既に解決されている一連がこの映画を簡潔にまとめ>>続きを読む
「労働者たち、農民たち」を超え、更に個人というものが浮き彫りになっているように思う。憲兵/労働者農民の構造で、辛うじて最初の1人の憲兵は労働者農民に向かい自分の言葉を届けようとしていたように感じたが、>>続きを読む
普通であれば、戦後資本主義の格差に曝されている12人は、お互いに声を掛け合い動作を以って怒り苦しみを表現するだろうが、本作はそれを一切禁じる。被写体の面々には冊子のページをめくるか手の置き場所を変える>>続きを読む
あまりに長くて12分で済みそうな話であるが、川上奈々美の芝居があまりに生々しく且つカメラの向こう側にいる客を意識していて浸ってしまった。彼女に見劣りしない森岡龍の面構えも素敵。最後の、脚本を受け取り考>>続きを読む
漫画と言いながら内容はかなり深刻なドラマ。
物語が動き始める女との同棲から解決に繋がる女へのビンタまで、斉藤由貴をずっと可愛く撮れてて凄い。というか登場人物みんな魅力的。女を排除したあと、愛川欽也に一>>続きを読む
両方大好きだけど大森一樹とは違うフィールドにいる。緩やかに果てなく広がっていく白昼夢
空間と空間をバンバン繋げて、他者と同じ目線で接そうと試みているつみきみほをみて、でもそれには限界があってその壁にどこかのタイミングで、または常にぶつかり苦悩していたのではないかと烏滸がましくも邪推して>>続きを読む