はにーさんの映画レビュー・感想・評価 - 22ページ目

クリムゾン・ピーク(2015年製作の映画)

4.0

恋に落ちた相手の住む古い屋敷には、仄暗く紅い秘密が渦巻き蠢く。

歪んだ愛に抑圧されながらも本当の愛を見つけた彼の目には、光が宿っていて😭

美しい衣装と建築にも惚れ惚れ。

そして何よりトムヒが凄過
>>続きを読む

フルートベール駅で(2013年製作の映画)

4.0

無抵抗の黒人男性が白人警官に射殺された実話。
冒頭に実際の映像がある。

差別偏見が未だに横行する現実は、ただただ理不尽で悔しさと怒りが募る。

今日も何処かで人生を送っている誰かの命が、
どれほど重
>>続きを読む

裏切りのサーカス(2011年製作の映画)

4.0

冷戦下における東西の情報戦及び英国諜報内部の対立を描くこの映画は、不倫、疑愛、同性愛、仕事愛等、様々な愛も自然に映し出していて。

曇り空な画に青い瞳の金髪ベネが美しく映える。トムハーディも凄い。(語
>>続きを読む

アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

4.0

ナタリーポートマンとオスカーアイザックが夫婦役というSW民にとって目の保養、加えてドクストのベネディクトウォンも出演!

謎の領域に住む生物や植物は、美しくも猟奇的で、反射し模倣し内包し尽くす。

N
>>続きを読む

しあわせな孤独(2002年製作の映画)

4.0

1つの交通事故で運命が交わった、とある恋人ととある家族。

事故も出逢いも、いつ誰にでも起こり得る。
その中で選択し生きていくということの痛々しさがリアルに身体に染み渡る。

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.0

ホラーとかミステリーとかを超越して、人の視線や言葉の端々も恐ろしくなり、何も信じられなくなる暗闇に慄いたその先に待つ信頼の塊の友人に感謝状と拍手を。

しばらくカップを混ぜ混ぜする音がトラウマになる🥄

カーゴ(2017年製作の映画)

4.0

元あった短編に肉付けされ、更に深みのあるストーリー展開。

自分に残された時間の中で、愛する者、愛すべき者をいかに守るか。

どんどん変化していく自身を受け入れ、自身で対策を取る父親の姿に胸が苦しくな
>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

4.0

ダンケルクは、所謂戦争映画というものの私の概念を変えた。

音楽や台詞に頼らない静寂に、
銃声や戦闘機や全てを飲み込む海の"音"、

映像を超越してくるそのリアルな世界の中で、
恐ろしく鮮明に胸に響き
>>続きを読む

声をかくす人(2011年製作の映画)

4.0

リンカーン大統領暗殺事件に関わった、とある女性の裁判のお話。

弁護士としての訴えと人としての正義感、
誰かを守りたい気持ちとひた隠しにしたい事実。それらを両断する当時の司法。

美しく静かな画とは裏
>>続きを読む

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.0

こんなクライムストーリーだなんて知らなかった。
華やかで可愛い画とロケーションとは裏腹に、
とあるホテルのコンシェルジュとロビーボーイが殺人事件の真実を辿る。

軽快に進み観ていて飽きないけれど、どこ
>>続きを読む

メン&チキン(2015年製作の映画)

4.0

試写会に当たって当時観てきました!

"デンマーク特有のダークコメディ"という予想を超えては打ち壊す、完璧なる「ダークファンタジーホラーサスペンスコメディ」で鳥肌止まらなかった。

この人生でこの映画
>>続きを読む

ボヴァリー夫人(2014年製作の映画)

4.0

君の声が耳に響いて、自分の声さえ聞こえない。こんな口説き文句を言われたい人生だったけれど、これを観ればエズラミラーが言ってくれます。

満たされない想いは見せかけの愛や無機質な物で埋められるはずもなく
>>続きを読む

リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.0

自分が自分として生きる事を追い求める葛藤と喜び。

愛する人の葛藤と喜びに戸惑い悩みながらも、心からの愛で寄り添い続けること。

コペンハーゲンやパリの街並み、
彼らが描き出す絵画、
内から輝く愛の光
>>続きを読む

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

4.0

"いかなる贋作の中にも必ず本物が潜む"
この思考が、主人公の生き方を包囲しては無数に駆け巡る。

贋作の中の本物を的確に洗い出す事を生業としていた主人公が、目に見えない愛の中に潜んでいるかもしれない本
>>続きを読む

バード・ボックス(2018年製作の映画)

4.0

マッツファンにはお馴染み『アフターウェディング』や『しあわせな孤独』の監督作品☺️

"恐怖"は目に見えずとも自分の心と思考と耳を侵食していくけど、
それを振り払うのはいつだって"希望"で。

「5羽
>>続きを読む

ポーラー 狙われた暗殺者(2019年製作の映画)

4.0

・色調と音楽が性癖
・マッツ演じるダンカンが死なない
・マッツが劇中ほぼずっと裸
・マッツのロングコート、煙草、アクション、血濡れ、単眼、先生姿、完璧なるラブシーン、哀しい顔、絶対殺す眼、これらを全て
>>続きを読む

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

試写会で観ました👸🏼

個人的には原題の 『the favorite』がしっくり来る。

実在する英国王宮の人物取り巻くブラックコメディ。
様々に盛り込まれたメタファーを感じながら観ると、
美しく汚く
>>続きを読む

スキン~あなたに触らせて~(2017年製作の映画)

4.0

欠損、醜さ、ふしあわせ。満足、美しさ、幸福。
それらは固定観念に過ぎない。
全ては"愛"と"思いやり"という心の触れ合いの中にあるべきだということを、
ピンクとパープルの、レトロでファンシーな世界のフ
>>続きを読む

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

4.0

シェフとして、父親として、葛藤にも確実に向き合い進んでいく主人公に胸震えた😢

SNSは敵にも味方にもなる🕊

RDJとスカヨハが楽しそうだったのも印象的☺️

ファヴロの人柄が溢れる、
ラテンミュー
>>続きを読む

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.0

色の無い夢を見ているかのようであり、
若しくは目の当たりにしている現実のようでもある不思議な感覚に陥る。

寄せては返す波のように、生と死、産と殺が、
あまりに生々しく痛々しくて目まぐるしい。

不器
>>続きを読む

ユニコーン・ストア(2017年製作の映画)

4.0

夢を見ること。
叶えること。
大切な人を信じること。
愛すること。
何が大切かを知ること。

独りじゃない。自分が信じることを捨てなくて良い。
それに気づいた時、ユニコーンではなく貴方の手の温もりがた
>>続きを読む

思いやりのススメ(2016年製作の映画)

4.0

心に深い傷を持つ介護士と
筋ジストロフィーを患う男の子のお話🚙

人生は旅であり、旅は人生の凝縮。
大切な人と分かち合う事で傷も痛みも補いあえるし、
優しさと信頼の先に見える夢や希望は、
意外とすぐ側
>>続きを読む

白鯨との闘い(2015年製作の映画)

4.0

小説『白鯨』には描かれなかった1819年の壮絶な実話🐋
大海原と巨大鯨という自然を前に、出自や対立等はとてもちっぽけで。

自分が。貴方が。どう生きるか。どう向き合うか。
極限を乗り越え、闘い、受け入
>>続きを読む

ホテル・エルロワイヤル(2018年製作の映画)

4.0

音楽と色と空間と小説的展開に乗った、
60年代のアメリカ・宗教・"映画"のメタファー盛り沢山🏨なので、前知識があるとより楽しめます。

罰と赦し、炎と雨。

人生は選択の連続であり、どれも表裏一体。
>>続きを読む

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.0

近未来の荒廃した世界で、フュリオサと名もなき英雄が爆誕するという、What a lovely day!と叫びたくなるようなロックでバイオレンスでアクションに滾る、完璧なる未来神話。

茶と青の景色は幻
>>続きを読む

アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

4.0

心の傷も、確かな愛も、何気無く見上げた空の星屑も。
その全てが、黄金に煌めき涙で滲む。

そんな、只管に哀しくて透明な物語だった。

ミュージカル具合が絶妙で、台詞でもある曲の歌詞がどれも忘れられない
>>続きを読む

ロブスター(2015年製作の映画)

4.0

パートナーが出来なければ人間以外の動物に変えられてしまうという近未来の収容施設と、
その周辺で身を潜める反逆者(独身者)の物語。

一見ファンタジーに見える世界だけど、
まるで社会の固定観念に対する生
>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

4.0

変わらない風景やルーティーンの中で生きているように見えて、
実は沢山の何気ない出逢いや思いがけない出来事に包まれ心動かされている。

永瀬正敏さんが凄く素敵なスパイスで、
彼や少女との出逢いのシーンが
>>続きを読む

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.0

GAGA本社の試写室にて開催された独占試写会で観賞。

いつもの風景に突如耳を劈く銃声と轟音と叫び声。
事実に基づく内容だからこそ、一人一人の行動や決断が実にリアルで、
まるでその渦中に自分も居るのよ
>>続きを読む

ロケットマン(2019年製作の映画)

4.0

あの人の愛が欲しいと願う時、自分は自分自身を愛せているだろうか?

これはよく自問自答してるから、
時に自分を重ねては号泣した。

タロンくんの顔と声が焼き付いて、私の心臓を揺さぶる。

残された者-北の極地-(2018年製作の映画)

4.0

極限状態で、自分を救うものとは。
"生きる"ことの意味とは。

希望と絶望の狭間に咲く花を頼りに
光を見出そうとする様が、
あまりに辛く儚くて。

マッツファンとしては、マッツの咀嚼音と吐息と叫びと(
>>続きを読む