ほたてさんの映画レビュー・感想・評価

ほたて

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ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)

4.5

このタイミングにNetflixで公開された意図は明白。アメリカで黒人男性が白人警官に暴行され、死亡したことに端を発して大規模な暴動が起きている。本作と全く同じ内容。30年経っても、悲しいことに現実は変>>続きを読む

いま、会いにゆきます(2004年製作の映画)

4.5

ORANGE RANGEの「花」は小1の頃、初めてハマった邦楽。本作のテーマソングとは知らなかった。人の幸せを強く願うこと、愛が死ぬことはないと観客に訴えかける。無性に感動してしまった。永瀬に対して澪>>続きを読む

ブレア・ウィッチ・プロジェクト(1999年製作の映画)

3.0

モキュメンタリー映画の先駆けだったらしい。「超低予算で大ヒットを飛ばす」系の映画は本作に影響を受けて多く作られることになったそう。こうしたタイプの映画は最初に鑑賞した時の衝撃が大きいが、ストーリーは正>>続きを読む

ダークナイト(2008年製作の映画)

4.5

残念なことに役に飲み込まれてしまったヒース・レジャーに哀悼の意を込めて高評価をつけたい。ジョーカーの狂気を完全に演じ切っている。役づくりのため、ホテルに6週間閉じこもり、サイコパスの専門書を読み漁った>>続きを読む

E.T.(1982年製作の映画)

4.8

当時にしては、かなり斬新だったに違いない設定。綺麗な心を持っている少年エリオット君とETはシンパシーで繋がっている。病院の脳波計で二人は同じ脳波を示していて現実味があった。ETに「いこう」と言われても>>続きを読む

パッチギ!(2004年製作の映画)

4.2

郷愁に駆られる作品。恋仲であるキョンジャと康介は人種差別や将来という壁にぶち当たる。ヒッピーが流行しつつある昭和の日本に、まだ取り残されている空気感や閉塞感を楽曲をうまく利用しつつ描いている本作。「悲>>続きを読む

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.0

トラウマの「昇華」の話。描写がグロテスクすぎるからおすすめはしない。レクター博士の知能の高さを正当化する映画ではないと思っている。クラリス視点でレクター博士と対話する衝撃が凄まじい。猟奇的殺人犯と対話>>続きを読む

22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

映画館を出ても、しばらく印象に残る不気味なシーンがある本作。曾根崎に対して、観客が憎しみの気持ちを抱くように仕掛けられた物語が中盤まで進んでいくが、最たるものは90年代のビデオ風の粗さを活かした撮影。>>続きを読む

スノーデン(2016年製作の映画)

4.5

スノーデンは愛国者であったというのが本作のポイント。アメリカを思うが故の暴露と知った。ハワイでバカンスすることを放棄してNSAによる国民活動監視を暴いたのは信条を貫くことに本当の自由を感じたから。彼の>>続きを読む

マイケル・ジャクソン THIS IS IT(2009年製作の映画)

5.0

100本目に記録したいほど思い入れが強い映画。マイケルジャクソンにどハマりするきっかけとなった。「This Is It」はマイケルの若い頃の楽曲で「僕はここに立っている。世の中の光でとても素晴らしい気>>続きを読む

ゼロ・グラビティ(2013年製作の映画)

4.2

暗闇と宇宙の色合いがリンクするから映画館で観ると恐ろしさが増す。宇宙は不思議な場所で、恐怖と希望の二極化なイメージ。本作では、とことん恐怖の面をクローズアップしている。ライアンが湖に着水できた時の安心>>続きを読む

ナイト ミュージアム(2006年製作の映画)

4.2

博物館の日ということで再鑑賞。コロナウイルスが終息したら博物館に行きたくなる話。博物館の展示品が夜な夜な動き回ってるという多くの人が一度は考えたことがある空想にはワクワクする。展示品からのメッセージも>>続きを読む

ターミナル(2004年製作の映画)

4.8

非常に勉強になる作品。誠実に行動し続けると周囲は自然と応援してくれるんだね。人を大切に想うビクターは愛される人間で、悪意や意地悪な雰囲気が全くない。ロシア人の男を助ける姿にビクターの優しい魅力が溢れて>>続きを読む

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.2

ジュブナイル映画の元祖。「大きすぎる敵に立ち向かう子供たちの姿には感動できる」とこの作品きっかけで知られていき、類似作が誕生していくことになった。本作では、不良に立ち向かうからホラー要素は弱いものの、>>続きを読む

君の名は。(2016年製作の映画)

5.0

特定の信仰宗教がなくとも「神話」や「運命」を本能的に日本人は信じている。普遍的でないSF設定なのに大ヒットした理由が明白な大傑作。日本の神社の伝統文化が作中に散りばめられている本作。神話を絡めた話は「>>続きを読む

ウォルト・ディズニーの約束(2013年製作の映画)

4.9

二人のクリエイターの絆でトラウマをもとにした小説を華やかなエンターテインメントに昇華した物語。「チム・チム・チェリー」はどこか哀しげな曲調で「メリー・ポピンズ」はトラヴァース自身の壮絶な幼少時代が元ネ>>続きを読む

トイ・ストーリー3(2010年製作の映画)

4.9

4を観終わった後はウッディの成長譚として捉えることができた。自由に飛び出ていくことをよしとするアメリカらしさが溢れてた結末。既存のおもちゃとしてのストーリーを度外視してて、斬新だった。しかし、綺麗に幕>>続きを読む

トリック 劇場版(2002年製作の映画)

4.0

作品から「見世物小屋」のようなノスタルジックなものを感じた。胡散臭いが悪人でない二人が事件に挑む姿は本来のミステリー作品が持つ陰湿さを軽減していて、本作独自の魅力。見世物小屋も奇怪ではあるが危害を加え>>続きを読む

最強のふたり(2011年製作の映画)

4.2

「対感動ポルノ」を品良く描いているノンフィクション。対照的に24時間テレビが好みでないのは取り繕ったもの、それこそ偽善を感じるから。本作の塩梅の良さが際立つ。優しさや思いやりは表面上の言葉でなく、接し>>続きを読む

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.5

深夜に独りで歩きたくなる映画。ガートルード・スタインの「芸術家の仕事は絶望に屈せず、存在に意義を見出すこと」感慨深い言葉。芸術もとい映画の素晴らしさってそこにある。だから、本作のような夢物語は否定した>>続きを読む

サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.5

「電脳世界」と「田舎の夏」という対極的存在を舞台にしたアニメ。正直、あまり印象には残らなかった。「つながりこそが、ボクらの武器。」と言っても、作中ほどVR世界は発展してないから、そこへの感情移入は難し>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

5.0

本当のジャーナリズム。凄まじいヒーロー映画。都市伝説のような信じられないタブーを暴いた「ボストン・グローブ」の記者と映画製作者に拍手を送りたい。教会という絶対的権力を持つ相手に物怖じせず挑む姿勢に胸が>>続きを読む

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.8

普段映画を観て感動することを揶揄してるユーモア溢れる傑作。「本作に出てくる観客はあなた自身だよ。」と言われてる気持ちになった。近年流行りの「メタ認知」を取り入れた映画の先駆けであろう本作。この映画が後>>続きを読む

キャビン(2011年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

鑑賞後には、これから観る作品に対しても本作を思い出すかもしれないほど斬新。悪すぎる「モンスターズ・インク」だったし、今までにない試みを行ってる。ホラー映画やSF映画への監督からの愛を感じる本作。日本の>>続きを読む

ALWAYS 三丁目の夕日’64(2012年製作の映画)

4.2

昔を良かったというのはあまり好きでないけど、昭和の人の魅力が詰まってる映画。本作では特に人間同士の繋がりが多く描かれてて皆、人間味がある。人間味って、完璧じゃないけど、心を温かくさせてくれる人たちのこ>>続きを読む

スクール・オブ・ロック(2003年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

熱量抜群。教育界への熱いメッセージに満ちてる。現実と夢物語のバランスもちょうど良い。スクール・オブ・ロックが優勝しないオチは想像しなかった。挫折を乗り越えてその先にどう行動するかが大切で、安っぽく優勝>>続きを読む

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

4.2

マーク・ザッカーバーグの成功譚。「マネーボール」のビリー・ビーン、「きっと、うまくいく」のランチョーなど新規分野を開拓する人たちに共通してるのは人間味があって、飄々としてる中に自分を持っていること。本>>続きを読む

となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.8

初夏といえばトトロ。心に残る作品といえばトトロで、世界共通認識。驚いたのは「トイ・ストーリー3」に隠れキャラでなくて、結構出てること。個人的には「トイ・ストーリー3」に出てるトトロが一番好きだな。ちゃ>>続きを読む

深呼吸の必要(2004年製作の映画)

3.5

「農業は人を変える」がテーマ。農業を通して得られるなんとも言えない喜び。狭いコミュニティの中で威張り散らす人間性の悪い田所が周囲に助けられ、優しさを学ぶのが中心。打ち明けてないが、深い悩みを抱えてる人>>続きを読む

ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(2017年製作の映画)

3.5

オベロン教授が良い味出してた。SFに強烈なコメディ要因がいるだけで作品全体が引き締まる。女子高生の仕草の役づくりは大変だろうけど、表情も同化してて役者がすごい!作品全体としては、至って普通。最初に出て>>続きを読む

スパイダーマン3(2007年製作の映画)

3.0

びっくり箱。全てが唐突すぎた。敵が現れ戦闘シーンになり、はたまた女性同士の感情的な闘いになって、肝心のピーター・パーカーもキャラ変が激しいし、そんなことが延々と続いてく印象。淡々と進んだり激情したりで>>続きを読む

悪の教典(2012年製作の映画)

3.0

文化祭を犯行の日に設定してるから不気味。文化祭特有の「非日常感」とサイコパスの「非道徳性」が相まって、殺戮シーンが文化祭の出し物の名の通り、地獄と化していた。三文オペラの「マック・ザ・ナイフ」のBGM>>続きを読む

42〜世界を変えた男〜(2013年製作の映画)

4.5

「マネーボール」を鑑賞した直後だから、GMのリッキーがビリー・ビーンと重なった。腐敗した球界に立ち向かっていく勇敢な人はいつの時代もいて、彼らが強くなれるのは深いところまで野球を愛してるから。ブランチ>>続きを読む

スパイダーマン2(2004年製作の映画)

3.5

メイおばさんが良い味出してた。「誰の心の中にもヒーローがいるから正直に生きられる。強くなれるし、気高くもなれる。」ヒーローって、尊敬する人や憧れてる人、大好きな人にも置き換えられるから心に残った。影の>>続きを読む

天国は、ほんとうにある(2014年製作の映画)

4.5

興味深いタイトルに惹かれて鑑賞。簡単に語ることはできない臨死体験。本作では息子が臨死体験をしたが、敬虔なクリスチャンですらその存在を疑い、苦悩する父の姿が描かれていた。「神を信じること」と「死後の世界>>続きを読む

マネーボール(2011年製作の映画)

4.8

痛快ノンフィクション。ビリーGMが常識を覆し、弱小アスレチックスを上昇球団に導いていく。ルックスや素行で獲得する選手を選んでいた古参のスカウト、プライドの高い監督に立ち向かっていく姿勢が勇ましい。ハッ>>続きを読む

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