いしやまさんの映画レビュー・感想・評価

いしやま

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.2

三時間の映画史上トップレベルにあっという間に感じた。構成が絶妙。主に二段構えだがそんな風にあんまり感じさせない。予習とかなしで観てもしっかり味わえる分かりやすさもある。
不可逆なことが起きてしまう悲し
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水の中のつぼみ(2007年製作の映画)

4.3

時間的にも観やすいし、質が高い。
背伸びしないことの良さは、一旦背伸びしてみないとよくわからない。

クライング・フィスト(2005年製作の映画)

3.9

オモロイんだけど、ベタドラマみたいな感じで、整いすぎてる感じがする。でもベタっていいよねっていう。

ゼロの焦点(1961年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

どちらかといえば原作の問題なのかもしれないが、真犯人の殺害動機にイマイチピンと来ず(砂の器もそんな感じだったけど、あれは演出が抜群)。
久子が夫と過ごす最後の日々に音楽が重なる場面はジーンときた。

ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録(1991年製作の映画)

3.4

制作にまつわる個々のエピソードはおもろいが、それを結びつけて纏め上げる作り込みに欠けていた感。チャレンジ精神。

地獄の黙示録(1979年製作の映画)

4.7

記憶がちょいちょいアギーレと混濁してた。驚くほど完成度が高い。ドアーズ。

にっぽん泥棒物語(1965年製作の映画)

3.6

三國連太郎のカリスマ性。東北の方言の難しさと暗闇の見えづらさで前半はネムかった。話が展開していく中盤からはなかなかオモロ。

仇討(1964年製作の映画)

3.5

古い言葉遣いに加えて、バラバラに提示される時系列など、自分には理解し切るのが結構難しい作品だった。それでも、最後まで筋がまるで分からないというほどではなく、どういうこと?と思いつつ最後まで行けばなんと>>続きを読む

上意討ち 拝領妻始末(1967年製作の映画)

3.8

ミフネのエモ時代劇。「切腹」でも思ったけど様式的すぎるというか、かっちりしすぎてるとことか、セリフが多すぎて余計に感じるところがあるのはちと残念。アメリカンニューシネマ的ともいえるのかも。

東京暮色(1957年製作の映画)

3.5

ダークな小津。
パッケージにもあるようにモダンな有馬稲子の感じは画になる。

白と黒(1963年製作の映画)

4.0

脚本というか、話がオモロ。仲代の鬼気迫る演技も見応えあった。

秋刀魚の味(1962年製作の映画)

3.7

小津作品にしては少々わざとらしい感じもあるなと思ったが楽しめた。主たるテーマは晩春なんかでも取り上げていたものではあるが、今作はさらに社会格差なんかも絡むことで深みのある作品になっている。
岡田茉莉子
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BROTHER(2000年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

日本からアメリカにいきなりやってきて、いらんほどマフィアと対立し、結局弟と友達を破滅的な状況に追い込む兄貴ハチャメチャや。一つ一つ見ていくと、ちょっとずつ寺島進の北野映画での存在感が増していくのがよく>>続きを読む

ブロンクス物語/愛につつまれた街(1993年製作の映画)

4.5

よかったなあ。当時の音楽(クルーナージャズ、R&B、ロックなど)をふんだんに織り交ぜつつ、変容するニューヨークの社会、マフィアが身近にいる環境、父と子の関係、少年の成長などをうまく描いている。デニーロ>>続きを読む

ミッドサマー ディレクターズカット版(2019年製作の映画)

3.2

前半はリアルな痴話喧嘩の感じと村のキレイな感じとで楽しかったけど、あとはディレクターズカットとはいえ、ダラダラとした(狂気性も荒々しさも足らない)感じに思えた。ピュー以外は(狙いなんだろうが)ただの大>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

参ったねこりゃ。ジョーカーと同じような感覚。
タイ・ウェストはホラー作家だけど(?)心情の移り変わりとかドラマ性の部分を丁寧に描きたい人なのかな?と思った。
オーディション、斧を持ってミッツィを追うカ
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X エックス(2022年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

Pearlを観るために観たかんじ。
サイコ刺しで赤く染まったヘッドライトの明かりに照らされて婆さんが踊るシーンは絶品だったが、いかんせん新鮮味の薄い前半パートが長すぎる。それ以外の殺しのシーンもさほど
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アス(2019年製作の映画)

3.8

先端恐怖症の人にはたぶんキツイ。アメリカ人の話。ピール先生は音楽の使い方が面白いし、不気味な中にもエモを散りばめてくれるからありがたい。あらゆる面で突き抜けた感じはないけど楽しめる。

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

予告編でいい感じに使っといて「Goodbye Stranger」流れないんかい。
ヘレディタリーもミッドサマーも気が重くて観ていない不届者です。
好きな場面(森の孤児たちの世界とか)はあったが、(それ
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猿の惑星(1968年製作の映画)

3.4

特殊メイクすごい。猿が出てくるまでチョイ眠い。ラストが有名。せっかくの知能をアピールせずに肝心なところでは暴れ回って解決しようとするヘストン。SFとアクションと風刺(メッセージ?)のバランスはうまく図>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

愛とは何か。2時間そこそこで進むこれだけの人間的変化(成長)を違和感なく表現するエマ・ストーンの演技と脚本は見事。英語ネイティヴだったら、言葉遣いの変化とかもっと肌感覚で楽しめるんだろうけど。あっとい>>続きを読む

ポップスが最高に輝いた夜(2024年製作の映画)

4.4

オモロかった。無駄なく、話は面白いし、作品としてのメッセージもある。インタビューも豪華。
トラブルを乗り越えながら作品を作っていく様子は「アメリカの夜」とか「ブロードウェイと銃弾」とかそのへんを観てい
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菊次郎の夏(1999年製作の映画)

3.9

良かったけど、中盤からは思ってた感じと結構違って、全体に久石譲の功績がだいぶデカいような気が。この2作あとから譲を使わないで勝負するようになったのも納得できるような。
ばあちゃんはお母さんの状況知らん
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皆殺しの天使(1962年製作の映画)

3.6

ブルジョワが野蛮にならざるを得ない状況に追いやられる不条理劇。誰が誰だかもうちょい判断がつけばもうちょい楽しめたかな。

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

3.5

これだけの時間があっても、彼らが(ある程度でも)救済されたのかよく分からなかったし、されていたとしてもその理由が自分にはよく分からない。こちらの力不足。
(ボリューム上げればいい話だけど)方言も相まっ
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サン・セバスチャンへ、ようこそ(2020年製作の映画)

3.2

このおっちゃんが主演になる日が来るとは(ほかにもあったらゴメン)。アレンの大好きな名画の数々をオマージュしたシーンが随所に挿入され、次は何が来るかなと興味深く観られる。
他方でメインの物語は大したこと
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Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

3.7

無駄を排した脚本・演出とか、ちょうどよく加えられた笑いとか心地よい。ただ、冒頭で結果を見せられてる分、後半の展開が予定調和に思えちゃうのは少々残念。あと、フロントガラスの弾痕?に見えるものは何だったん>>続きを読む

仁義の墓場(1975年製作の映画)

3.6

なんだかなあ。やることが無茶苦茶すぎて、行動原理も何もないからあんまりノリ切れない。荒々しい乱闘シーンとかはさすがという感じだったし、格好良い画面もいっぱいあったけど。終盤はグッタリ。

みんな〜やってるか!(1994年製作の映画)

3.4

たけしがケラケラ笑いながら撮っていたであろうことが目に浮かぶ。座頭市とかヤクザのくだりはそこそこ面白かった。

ディザスター・アーティスト(2017年製作の映画)

3.5

夢を諦めないことを説く映画でもあるんだけど、夢が砕け散る映画でもあるし、結局資金力というデカい武器があったのは確かなので多少フクザツ。とにかく情熱は大事。アリソン・ブリーが魅力的。

ザ・ルーム(2003年製作の映画)

3.0

友達と観ればキャッキャ笑いながら楽しめるはず。シンプルにオモロないのはそうなんだけど、色々欠陥があるのが面白い。8割方は脚本が悪いからだと思う。おんなじ話ばっかりするし、諸々唐突だし、みんな情緒不安定>>続きを読む

a-ha THE MOVIE(2021年製作の映画)

3.9

「Take On Me」だけのグループだと思ってました、すみません。。ちゃんと聴きます。
彼らのキャリアを直線的に追うだけでなく、現在の彼らを織り交ぜて最後にうまく収斂させることで、グループの本質が描
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カンフーハッスル(2004年製作の映画)

3.7

大したドラマ性をもたせず、色んな理由をつけてアクションし続けてくれるから飽きずにみられる。CG偏重なのはちょい残念だけど、アクション自体も格好良いし。

ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)

3.1

日本のジョン・リスゴーこと(誰も言ってねえか)藤田敏八がちょっとずつ不思議に巻き込まれていく。文学的で雰囲気は満点だが、途中からずっと変な夢見させられてる感じで、自分はそれにノレなかった。

インテリア(1978年製作の映画)

4.0

ウディ・アレン史上もっとも重厚なドラマ(たぶん)。ベルイマンの影響色濃く、音楽もない。
彼に求めてる路線でないことは間違いないし、脚本もクサくてちょっととは思うが、テンポ感も良いし肝心のドラマも見応え
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