イタリア系の高校生たちの青春物語。恋、スポーツ、ケンカ、なんでも全力でやる。
人種ごとのグループが出てくるが、イタリア系は白人の中では差別されており、さらに中国系や黒人はもっと差別されている。どのグル>>続きを読む
ゲームのシステムがどんなに最悪で酷いものでも、自分や家族が生き残るためにはそのシステム上でとりあえず勝つしかない。そのとき当然負ける人々がいて、でも彼らがいるから自分が勝つ。
ヒトのためにシステムがあ>>続きを読む
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この映画の凄いところは最後にふたりが「会った」ことだと思う。会ってしまったともいうべきか。なぜなら、ひたすら過剰に積み重ねてきた奇跡とその可能性を、ある意味陳腐化する出来事だからだ。クライマックスに向>>続きを読む
ハロウィンの直前に観た。楽しい。gleeのロッキーホラーショーの回を観直したくなった。
来年こそは川崎ハロウィンで高橋ヨシキさんのような人々にバージンサクリファイスを受けて観たい。
最後、まっすぐこちらを見つめるパトリシアの瞳に、不思議と涙が溢れた。ふたりのかけあいをずっと見てられる。
見られてた!って気づく瞬間のドキッが良い。
固定電話と携帯電話の微妙な距離感、折りたたみ携帯の活躍の仕方は、実はこの時期だけの特別なもの。不思議な感じがする。
高速道路を走るとき、アクセルを踏むのは自分だけれど、踏む以外に選択肢はない。高速道路は後戻りできない。
自分の人生さえも窓の外に流れていく景色のように見えるときがある。そんな感覚とともに、ある男の喪失>>続きを読む
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ゼロダークサーティの系譜。ボーダーラインを越えてしまった屈強なプロの男たちが主人公であるより、女性主人公の方がボーダーライン上で怯え苦しむ姿に共感を覚えやすい。
そして実はもうひとつ物語のラインがあっ>>続きを読む
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スタークが主人公かと思うほどスタークの内面を映す描写が多い。スティーブについては決断までのわずかな逡巡すらほとんど描かれず、次々行動していく。正しさを疑わず(これは疑わないバカということではない)パタ>>続きを読む
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ウォッチメンテイストは前作から依然続き、時間をまたぐことでますます俯瞰する視点が強くなる。神の視点から歴史を見ることに近づいていき、遂に三作目で神と対峙する、という感じだろうか。アポカリプスが楽しみ。>>続きを読む
登場人物たちそれぞれ、夢や期待が裏切られ壁にぶつかることで、自分の輪郭を意識し自覚していく。
はっと気付く瞬間が鮮やかに描かれる。あるとき気付くそれは自分の偏見だったり、幻想だったりする。
ポップでみんなかわいい。自己言及やメタ表現ってゾクッとくる美しさがある。喜劇的にせよ悲劇的にせよ、人間は劇的なもの。
サッカー好きとしては、全盛期のディ・ステファノがいるレアルマドリーの試合の実況がま>>続きを読む
子育ての話。
チェスである必然性はほとんど語られない。チェスに対する向き合い方を通して人生のあらゆることへの向き合い方を考えさせる。
「チェスは人生そのものだ」といった風に言ってみたり、「チェスなんて>>続きを読む
プロモーションビデオのようなポップで軽いオシャレな作りが良い。結構好きです。
喜劇の登場人物は死を恐れない人たちである。だが喜劇を観た客は死を忘れて楽しむのではなく、かえって死を意識させられる。本作では「死は永遠だ」なんて直接的なセリフも出てくる。死者は死者とともに、生者は生者>>続きを読む
格闘シーンのぐちゃぐちゃ映像、カーチェイス。短いカットをパッパッと繋いで見せるのは上手く出来ていて楽しい。
配役がよかった。服部さん、川口たろう、編集長、新妻エイジ。小松菜奈は亜豆美保には合わないんじゃないかと思っていたけれど、毒があってよかった。青春の味がした。
冒頭からエンディングまで特殊な演出、表現が>>続きを読む
第一に美しい。厳しい自然を美しく映すことで神の存在を感じさせようとしているのだろう。
セリフは少なく、息づかい、歩き方、眼などで伝える。ディカプリオはこれでアカデミー賞獲らなきゃいつ獲る。と言った感じ>>続きを読む
怖いくらいに細部までよく出来ている。ディズニー、本当に凄まじい。作品世界の中で画面に映らない部分をいくらでも想像することができる。
何を語ってもディズニーの狙いの内って感じがして悔しい。しかし我々に何>>続きを読む
記念すべき第一作。
ボンドかっこよくて堪らない。
ダニエルクレイグから入っている新参者なので、これから徐々に過去作を観ていたい。
ロッキーの力強さとともに繊細さが目立つ。カメを飼っていて、内気なエイドリアンが恋人。
他人にどう勝敗を判断されるかは関係ない。自分が自分にとってのチャンピオンになれるかだ。
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「成長」の話。成長とは何かを捨てること。良し悪しは別にして、何かを手放すときがくる。それは個人にとってはひとつの終わりでも、手放した「おもちゃ」は世代を越えて常に存在する一貫した掛け替えないものであり>>続きを読む
スリリング。抑制されたアクションが心地よい。通常不自然になってしまうような説明セリフも記憶喪失の主人公だと必然になるからスムーズ。最後までモヤモヤが残ったとしても、それはボーンの気持ちと同じなので観客>>続きを読む
「忘却」についての映画。僕たちはいつも忘却の恐怖と闘っている。それはほとんど死の恐怖に近い。
また映画についての映画である。メタな構造は美しく、映画の儚さを感じる。映画が終わったら、またいつもの日常が>>続きを読む
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緩急が効いててテンポが良い。
「猿の惑星」。「地獄の黙示録」。アニメ制作者たちの奴隷労働の描写。作品内作品の「アクション仮面」の展開を作品内で反復する描き方。などなど徹底してパロディや皮肉に徹してるか>>続きを読む
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残念ながら人生は80年程度と決まっている。だから、次世代の人間にとって自分が生まれる以前の数十年に渡って磨かれてきた「グラントリノ」を譲り受けることは非常に価値がある。
また、ウォルトは一番重い記憶を>>続きを読む
ペンギンのキュートさと悲しさ、キャットウーマンの退廃的な美しさ、どちらもバートン色全開で完璧に映し出されている。
鳥なのに飛べないペンギンは欠損のあるオズワルド、あるいはヒトなのに愛されたことのないオ>>続きを読む
法を守るのか。信ずる正義を守るのか。一見そういう対立に見える。ハリーは法を逸脱して正義をなしていると。だが本当にそうだろうか。ハリーは捜査がうまくいっているときも、自らの手で結果を得たときも、まったく>>続きを読む
歴史の裏で動くウォッチメン的テイスト、ティーンたちの成長青春物語、マイノリティの葛藤、どれも効果的に描かれている。
ひいては誰だって自身の中に一般と違うものを持っている。それが強く表現されたのがミュー>>続きを読む
素晴らしい。必ずしも映画として完成度が高いわけではないが、芸術性は高く世界観の表現に魅了される。
美術館で絵に上塗りする。金をばらまく。などなど、最後のシーンも含め、ジョーカーは本当にジョークそのもの>>続きを読む
乾いていて素直に楽しめる。
他者のわからなさ、奇妙さが人間に擬態したエイリアンたちによって表される。他者への不安や恐怖をエイリアンに仮託するのは「遊星からの物体X」「ゼイリブ」などでも見られる。
人々>>続きを読む
会話劇であるが、一言一言に愛と知がこもっている。どちらも欠けてはならない。
パリの美しさに象徴されているが、本当に美しいのは人間だった。守られたのはパリだけでなく、人間の美しさ、人間の尊厳であったのだ>>続きを読む
「人生が描かれている」そう思った。
カウボーイからシールズまでが地続きに繋がっている、ローカルなアメリカのリアルを描いてもいるが、同時に固有名を越えて普遍性を獲得している。それは俳優、監督、脚本の凄ま>>続きを読む
「夢みる人」が世界を救う。「夢みる人」は素敵だ。まさにディズニー的な開拓者の精神である。
ただ、見ているのは未来そのものではなく、過去に夢みた未来にも見える。こうであって欲しかった未来。それは未来像の>>続きを読む
壁はきっと越えられる。それもいつだって、親世代には理解しがたい次世代の子たちが簡単に越えてしまう。欠けてるものを互いに埋めあい、信じられない力を発揮することがきっと出来る。
美しさに涙が溢れた。