父・笠智衆と、娘・原節子の気持ちのやりとりが思いのほか激しく、晩年の小津安二郎作品の出発点にふさわしい色合いを手に入れていると思う。なんとなくだけれど、この作品に手応えを感じて、ここから小津は自分自身>>続きを読む
父・笠智衆と、娘・原節子の気持ちのやりとりが思いのほか激しく、晩年の小津安二郎作品の出発点にふさわしい色合いを手に入れていると思う。なんとなくだけれど、この作品に手応えを感じて、ここから小津は自分自身>>続きを読む
1980年代、アイルランドの田舎町。9歳のコットは父母と3人の姉と一緒にして暮らしている。稼業は酪農らしいがうまく行っているようには見えない。特に父親は子供たちに興味を示さず、ギャンブルと酒のために出>>続きを読む
それなりに楽しんで見た。主演の齋藤潤がいい。ヤクザがステレオタイプじゃなけりゃもっと良かった
30年前のラブコメを観ているようだった。ダイアン・キートン、リチャード・ギア、スーザン・サランドン、ウィリアム・メーシーが出演しているので、余計に露そんな気がするのかも。まあ、彼らを観に行ったんだけど>>続きを読む
『陰陽師0』があんまりだったので、山田太一の『異人たちとの夏』のリメイクだと言うイギリス映画『異人たち』を観にいく。
あー、勘弁してくれ。山田太一原作とか言わないでくれ。監督自身がゲイだとかどっちで>>続きを読む
いやあ、勘弁してくれよ〜。
世のCGファン(そんなのいるかどうか知らんけど)には悪いけど、こういう作品はどこまでCGを使わないで演出するかぎ鍵なんじゃないだろうか。そして、使わざるを得ないところには命>>続きを読む
いわゆるジェットコースタームービー。何も考えず、ただ身を委ねていれば、わかりにくい場面など微塵もなく物語は進んでいく。観客はその手際の良さを楽しんでいればいい。しかも、この作品の場合は、完璧そう見える>>続きを読む
つげ義春の『ねじ式』なのかもしれない。キツネの面もちゃんと出てきたし。そういう意味では、全体のストーリーがわかりにくくてもなんでもいい。そこかしこに、映画的な肉体というか、実感があればいいのであって、>>続きを読む
ウディ・アレンがドタバタコメディから、「映画」へとシフトした第1作だと思う。「ゴットファーザー」の撮影監督、ゴードン・ウィリスを迎えたことにも、その意気込みが現れているように思える。
この映画は、そ>>続きを読む
今はなき大阪梅田のOS劇場のシネラマの画面で見た覚えがある。僕のスピルバーグは『未知との遭遇』一択だ。
完全なる性善説とポジティブな思考に支えられた、いくぶん幼児性の強さは感じられるけれど、ここまで>>続きを読む
今はなき大阪梅田のOS劇場のシネラマの画面で見た覚えがある。僕のスピルバーグは『未知との遭遇』一択だ。
完全なる性善説とポジティブな思考に支えられた、いくぶん幼児性の強さは感じられるけれど、ここまで>>続きを読む
今はなき大阪梅田のOS劇場のシネラマの画面で見た覚えがある。僕のスピルバーグは『未知との遭遇』一択だ。
完全なる性善説とポジティブな思考に支えられた、いくぶん幼児性の強さは感じられるけれど、ここまで>>続きを読む
尼崎のご当地映画。江口のりこが出ていなかったら目も当てられないことなっていたと思う。とにかく脚本が雑で演出が稚拙。ここまで酷いのは学生映画祭でも見たことがない。
で、見れないかというと、江口のりこの>>続きを読む
軽妙洒脱なストーリーとカメラワークで見せているのに、終盤、唐突に男女が倒れ込んで口づけを交わしているシーンだけ、やたらと濃く重い空気のカットがある。ホン・サンスって、たまにこれやるよね。だいたいキスシ>>続きを読む
A24ならなんでも面白いわけじゃないってことで。個人的には登場人物全員が優等生の物語には心揺れる瞬間はなかった。
クリストファー・ノーランの監督作品を見ると、どうしても乗り切れない何かにぶつかる。今回、特にそう感じたのは、オッペンハイマーが尋問される場面で証人として登場した化学者と握手を交わすシーン。自分に不利な>>続きを読む
今どきのホラー映画になっちまったなあ、というのが最初の感想。『オーメン』は他のホラー映画とはちょっと違って面白いな、と思っていた感覚が全くないのはなぜなんだろう。
そう思いながら、1作目の『オーメン>>続きを読む
『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』の監督は女優のマンウェイ。今回は主演も兼ねている。
キャスティングかなあ。なんかしっくりこないのは。ジョニー・デップがフランス国王っていうのもなあ。
わかりやすい!(笑)
ちゃんとタイトルに「よく知りもしないくせに」って書いてあるじゃない。
いつもよりクズ気味な主人公の映画監督。出てくる登場人物は男も女もみんなバカなんだけど、人間なんてみんな馬鹿>>続きを読む
1965年制作。セルジオ・レオーネ監督の『夕陽のガンマン』を見ていると、ああ、そうだった、映画ってこんな感じだった、と思う。
何もかも破綻なく見せてくれる今どきの映画とは違い、各シーンごとにいろいろ>>続きを読む
PFFで観客賞を受賞し、NDJCで『なっちゃんの家族』を撮った道本咲希監督の初めての長編『ほなまた明日』のイベント上映に。
初長編ということでご祝儀も込みで☆は4つちょい。もっとできたはずというタラ>>続きを読む
若い日に見た時の状況もあり、点数が甘いかもしれない。でも、ボブ・ラフェルソンにとっても、アメリカンニューシネマにとっても、この作品が最高傑作なんじゃないのかなあ。
ここではないどこか、を常に求め続け>>続きを読む
もう、こういうのはいいんじゃないかなあ、と。面白いんじゃなくて、おかしいんじゃないのかなあ。ま、どっちでもいいけど。
見るものにとって、創造性のかけらもない映画なんて、個人的にはなくていい。そして、>>続きを読む
自分が稲垣吾郎なら、この奥さんに耐えられないかもなあ。
この映画、それぞれにマイノリティな人たちの群像劇、という感じ。作りとしては、同じ朝井リョウ原作の『桐島!部活やめるってよ』に近い感じがする。で>>続きを読む
バフティヤル・フドイナザーロフ監督の映画を初めてみた。1965年にタジキスタン共和国に生まれ、ロシアの国立映画学校で学び、6本の長編映画を残して2015年に49歳で亡くなる。遺した作品はヴェネツィア映>>続きを読む
レア・セドゥをただただ見つめ続けるための映画。に、なっちゃった感じ。だから、レア・セドゥが出てこない場面は退屈で仕方がない。あと、人物の設定がわかりやすく「わかりにくい人物」という設定がされているので>>続きを読む
ロメールらしいなあ。3つの短編からなるパリの恋愛小景って感じ。おしゃれで切なくて可愛らしい。ま、今みるとさすがに古いけど、でも、ちゃんと映画だなあって、思う。
このままじゃ持たない気がするな。2時間持たせる工夫を考えることが、ショートムービーではなく、映画を作ることなんだと思う。
ウディ・アレンなら、これをブラックコメディとして描くんだろうな、と思う。『ウディ・アレンの夢と犯罪』みたいになると、両手をあげて喜んじゃうだろうな。
でも、この映画はブラックコメディではないのだろう>>続きを読む
さよなら、ゴダール。
ありがとう。
映画の自由さと不自由さ。
広がりと閉塞。
やっぱり、ゴダールからは
いろんなものを受け取った気がする。
遺作はこれから撮ろうとした、
作品の企画書の断片みたい>>続きを読む
『ジョーカー』かと思ったら、『羊たちの沈黙』みたいになって、あれ?『101匹わんちゃん』なの?って思ったら、『ベン・ハー』でもあって。というわけで、久しぶりのリュク・ベッソンは、映画なんてどうせ作り事>>続きを読む
病気が絡んできたら、そのディテールは丁寧に描かなければいけないと思う。本当に苦しんでいる人がいるから。
杉咲花の関西弁はいいなあ、と思う。おちょやんの時もそうだったけど、うまい役者さんだと思う。>>続きを読む
公開時に見た気がするんだけど、内容をもいだせないので、配信で見てみた。
あー、これか!ナスターシャ・キンスキー目当てで見たなあ。そして、あの頃、主演のテリー・ガーも、好きだったんだ。『ヤング・フラン>>続きを読む
ポーランドで暮らす17歳の少女が、出稼ぎ先のアイルランドで事故死した父の遺体を引き取りに行く、という物語。
障害を持つ兄と、兄を介護する母との貧しい暮らし。父からのわずかな仕送りだけが頼りの中で、主>>続きを読む
高峰秀子と笠置シヅ子のダブル主演。浅草オペラをそのまま映画に移し替えたような作りで、なかなか淡々としていて面白い。
古今亭志ん生の落語が聞けるのも、オツなサプライズ。