いてつさんの映画レビュー・感想・評価

いてつ

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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.8

2024年のカウリスマキは相変わらずカウリスマキしてた。
カウリスマキのすることはなんでも許しちゃう。

気怠い雰囲気の中で「ひどい戦争!!」の一言が空気を切るように妙にクッキリと聞こえハッとした。
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麦秋(1951年製作の映画)

4.4

日本の家族の、えもいわれぬ空気感。

「イエ」を出る娘の、期待の入り混じる寂寥感は万国共通なのだろうか。
「お嫁に行く」という日本語は、外国語の字幕ではどう表現されるのだろうか。

自分は結婚式で、「
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顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)

4.2

夫と子どもが一足先に帰省したので本当に久しぶりのおうちで1人クリスマス映画時間。そんな時間にこれ以上なく寄り添ってくれた映画でした…最高…

アニエスって本当にお茶目で柔らかいですよね。古い町並みに貼
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ギター弾きの恋(1999年製作の映画)

4.7

三谷幸喜臭がそこはかとなく漂う本作。笑
マジックアワーにて、三日月に乗った深津絵里さんの"i'm forever blowing bubbles"
素晴らしいなと思ってたけど 元ネタここだったのね。
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ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

3.6

歌って踊っては、それだけで良い映画になっちゃうから反則ですよねぇ〜!

コントラクト・キラー(1990年製作の映画)

4.5

今日も完璧なカウリスマキ。

それぞれが肖像画になりそうな人々の顔。
この人の映画ってカットが切り替わった後にしばらく人がただ一点を見つめて黙っているショットとか多いと思うんですけど、その楽しみ方って
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

2.8

端的に言ってこの映画は好きではありません。

勘違い系フェミ(失礼)にありがちな、"男性的なるもの"をこれでもかと画面から(=世界から)排除しようとする視点が嫌だった。女性3人だけでキャッキャしてる世
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フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

もしもの時には人の本性が出る…とはよく言いますが、人の本性などというものは果たして本当にそんなところで測れるのでしょうかね。

はじめは自分の咄嗟の行動が受け入れられなかったお父さん、「自分は緊急時に
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セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ(2000年製作の映画)

3.3

楽しい映画(╹◡╹)

結局(ハリウッド映画も含めた)映画という文化に対する深い愛が伝わってきますね。

アクション映画ファンとポルノ映画ファンは抵抗勢力の仲間と見なされてるの笑った笑

ディーパンの闘い(2015年製作の映画)

4.5

スリランカを逃れた似非家族の3人は、逃れ着いたフランスの地でぎこちなく家族になっていく。

クライマックスの戦闘シーン、彼らにとっての戦争がまだ続いているのだという、業の深さをまざまざと見せつけてくる
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グリーンブック(2018年製作の映画)

3.2

なんでしょう、表立って批判することが許されないこの感じ…悪い映画ではないっていうかむしろいい映画なんですけどね…自分的にはそこまでグッと心に残らないなという感じでした。

"マイノリティ"は、社会的に
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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

4.3

いやー、嫌ですね。北欧の映画って。
なんで彼らはこう人を嫌な気持ちにさせてくるんのがうまいんでしょうかね。

クリスチャンが、現金ないとか言って貧困者に施しを基本しないんだけど財布が見つかって気分良い
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ロード・オブ・ドッグタウン(2005年製作の映画)

3.2

グッドムービーです。

確かに格好良いのだけど、なんせスケボー文化に縁がなく、青春のエモさを肌で感じられないのが無念、、

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.4

今更鑑賞…前評判に違わず"面白い"映画って感じです。超一級の娯楽映画。

この映画の描こうとしているところはものすごく直接的なんですけれど、とにかくビジュアルが凄い。明日の食い扶持にも困る貧困層が地下
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記憶にございません!(2019年製作の映画)

3.3

三谷さんの映画は全てファンタジーだから、別にリアルである必要はないのです!

人生、ここにあり!(2008年製作の映画)

4.0

街中を歩いていると、道の端の方に立ってブツブツと話をしている人。精神病患者と対峙する時、ちょっと恐怖を感じてしまうことは自分にも思い当たる。

臨床心理学的な見地からいうと、統合失調症は、通常人間が生
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

3.3

ドランはもうちょっと新たなテーマを開拓してほしい。

セクシュアリティの葛藤、母との葛藤…同じテーマの焼き直しに見えてしまう。

折角美しい映像を撮るのだから、そこにもう少し哲学的なテーマを載せてほし
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ホドロフスキーのサイコマジック(2019年製作の映画)

3.5

ホド爺はほんと幾つになっても根明ですよね。この人の底抜けな明るさはなんなんでしょうね笑

現代アートの展覧会をみているような気分で、映画としてどうかと言われるとコメントに窮するけどまあそんなことはどう
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レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

4.3

張り詰めた"美"や、抜け目のない構成の映画がだんだんしんどくなってきている。

ウディ・アレンは愚かな人々を愚かなままに、もしくは愚かであるが故に愛するところが良い。

なんとなくスターに言い寄られて
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アンタッチャブル(1987年製作の映画)

3.7

ザ・王道ギャング映画!
階段のシーンの格好良さは言わずもがな。

ちょっと赤茶けた映像がノスタルジック。

パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

3.6

可愛らしい映画☺️それでいてPTAらしいおかしさもある。

ラブロマンスとバイオレンスって、西瓜に塩みたいな相性の良さありますよね。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.5

人間の最も根源的なテーマを直球で優しく描く。

表面的には、同じ悲しみを共有しつつ分かちがたく結ばれている夫婦。しかしながら、本当のところでは繋がれていない。そのさまの描き方がめちゃくちゃ繊細ですごい
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ベルイマン島にて(2021年製作の映画)

3.2

うーん、かなり久しぶりに映画館まで赴いて観に行ったが、心にいまいち残らず…(みてて心地よいというのは本当です!)

途中まではロメールっぽい人間の心の機微の描き方が良いなぁ、スウェの離島も綺麗〜という
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恋の秋(1998年製作の映画)

4.5

流石フランス人!年中恋のお国柄🇫🇷

恋愛映画って本当に数あるジャンルの中でもっとも苦手な類なんですけれども、これほどに解像度の高い普遍的な「愛」であればむしろ見れる!!!

恋愛の、理屈じゃなさと繊
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トラベラー(1974年製作の映画)

3.6

キアロスタミのすることならなんでも好きです。

友だちのうちはどこ と似てるな〜
子どもの頃の何事にも全力で一生懸命な気持ちを、こうもまっすぐに切り取ることのできる大人。。さすがです〜

ハンナとその姉妹(1986年製作の映画)

3.9

30代になって、ウディ・アレンの深さが味わえるようになってきた。。

深遠なものよりも世俗的なものにこそ深さが宿ると、最近はそういう風に思います

まさに「あの時のあれは何だったんだろう」というような
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スケアクロウ(1973年製作の映画)

4.2

夢をなくしたその後も、人は生きていける!

過去鑑賞作 再見
アメリカンニューシネマと聞くだけで涎が出てしまうわたくしですが、本作も例に漏れず素敵でした。ジーン・ハックマンとアル・パチーノと聞くだけで
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ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像(2018年製作の映画)

3.2

仕事一筋のお父さんたち、必見!

無名の名画の魅力に囚われ全てを失ってしまう男の物語。男は皆、仕事で全てを賭した勝負に出たくなってしまうことがあるんだよね…

ハマスホイの絵画のような静かで硬質な映像
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ダンガル きっと、つよくなる(2016年製作の映画)

3.9

※後で思い出して違う感想が出てきたので書き直し

アーミル・カーン繋がりで鑑賞!やっぱり達者すぎるんよなぁこの人…この映画を見て気に入った人は是非シークレット・スーパースターも見てほしい。このシブイお
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シークレット・スーパースター(2017年製作の映画)

4.5

素晴らしい!!!映画とはかくあるべし。かつてのハリウッドにあったような、圧倒的な人間礼賛…

この映画をインドで撮ることの意味…
西側諸国に暮らす私たちには計り知れないほどの抑圧のもとで生きる、多くの
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パーフェクト・リベンジ(2015年製作の映画)

2.0

低評価は低評価なりなのねーという感じでした。
悪くはないけど、コンパクトで映画というよりはネットのショートムービーみたいなかんじ?

乳児を見ながら見られる映画ってなかなかないですよね、、

ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)

4.0

ああ、アメリカ…
ああ、デニーロ…

こういうただひたすらに痛快な映画が、それはそれとして味わい深く完成されてるのって、アメリカだからですよね。

これは他のどの国にも似合わない、人類の自由の希求の帰
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