いやー、嫌ですね。北欧の映画って。
なんで彼らはこう人を嫌な気持ちにさせてくるんのがうまいんでしょうかね。
クリスチャンが、現金ないとか言って貧困者に施しを基本しないんだけど財布が見つかって気分良い時だけ施しちゃう感じとかね。挙げれば枚挙にいとまがない、嫌な出来事の連続。
本当に嫌なんですけど、ポリコレ的な批判を受け付けないほど圧倒的な嫌さ。そして誰もがきっと思い当たる節のある。
いや非常にみていて何故か心地よかったです。
フレームの使い方も上手いですね。スクエアの螺旋階段もですけど、不自然に見切れてる映像も中々パンチがありました。(ジャンケンの手が映ってなかったり、フレームの外からクリスチャンが話しかけてきて、会議の参加者を連れて行ってしまったりとか)フレームの外を使う演出は、キアロスタミを思い出してニヤニヤしてしまった。
しかしこう…ちょうど先日見たパラサイトと比較すると、嫌なものをオブラートに包んでじわじわ描いてくる感じが際立っていてすごく好きでした。
トリアーとかもそうですけど、人間の"嫌さ"(≒愚かさ)って笑えるんですよね。コメディとメチャクチャ相性が良い。そこのブラックなセンスがいかにも北欧っぽい。良作です。