マーくんパパさんの映画レビュー・感想・評価 - 47ページ目

マーくんパパ

マーくんパパ

映画(2979)
ドラマ(0)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

自由を我等に(1931年製作の映画)

3.8

楽しい一編。スラップスティック調の人生どうとでもなるさを2人の受刑囚の出会いから脱獄、片や成り上りに成功、片や路上生活者が又再会…とテンポ良く進む。
蓄音機大会社の労働者たちの歯車流れ作業、ラストは新
>>続きを読む

アタラント号(1934年製作の映画)

1.9

新妻と若い船長と老副操縦士と少年雑役水夫、4人を乗せた艀がパリに向かう。浮かれる新妻と不機嫌な夫、ダンスホールでチヤホヤされる妻に嫉妬と怒りで妻を置いて船を出す。置いてきぼりの妻と後悔する夫。単純な新>>続きを読む

美しい夏キリシマ(2002年製作の映画)

3.8

黒木監督が故郷、宮崎県霧島で少年期に実体験した終戦間際の出来事をベースに映画化。
軍需工場空爆で倒れた友人を置き去りに逃げた負い目を抱え、肺浸潤の持病もあり祖父母の実家で暮らすも生きる気力に乏しい少年
>>続きを読む

シカゴ(2002年製作の映画)

3.9

綺麗なライティングと衣装、ドラマ進行とショーダンスをミックスしたミュージカルナンバーが全て心地いい。スターを目指して売り込むはずが紹介者に騙され刹那的に殺してしまい監獄行き、名うての弁護士が彼女を救う>>続きを読む

カポーティ(2005年製作の映画)

3.7

作家の内面の闇にスポットを当てた映画。
ふとした好奇心から一家殺人事件の取材に出かけ、有名作家の威信を傘に取材対象の刑事や殺人犯に会ってゆく。センセーショナルなノンフィクション作品を早期に上梓する目論
>>続きを読む

おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)

3.7

タエコは時代設定では私の1年先輩、ほぼ同世代として昭和レトロあるあるを堪能。
星のフラメンコ、マーブルチョコ、ドンガバチョ。田舎の夜空の月が実家から見る風景にそっくり。

J・エドガー(2011年製作の映画)

3.6

FBI初代長官で長きに亘り権力を維持したジョン・エドガー・フーバーの功罪。
赤狩り、ギャング、リンドバーグの子供誘拐犯、果ては戦後の黒人リーダーキング牧師まで彼の尺度で祖国の安全を脅かすものは片っ端か
>>続きを読む

いつか読書する日(2004年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

静かに染みていくいい映画。
老老介護、育児放棄、末期癌の終活等の周囲の問題を孕みながら高校同級生で50才になった男女1組のずっと心に秘めた恋愛感情を淡々とした日常生活と共に描いている。
〝自分の気持ち
>>続きを読む

笛吹川(1960年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

笛吹川の橋の袂の一軒家、武田家の領民貧農一家。武田信虎〜信玄〜勝頼〜天目山での滅亡までを農民一家5代が戦に巻き込まれ子が死んでいく過程の農民の視点で描いた戦国反戦映画。
短い描写ながら武田の挑んだ合戦
>>続きを読む

銀座の若大将(1962年製作の映画)

2.4

シリーズ全17作中の第2作。
当時まだ高度経済成長前、まだまだ日本全国貧しい時代に、都会の恵まれた環境の坊ちゃんで精悍でスポーツ万能、何をやってもモテちゃう人物設定は男女を問わず世の若者の憧れを仮託し
>>続きを読む

ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

4.3

今年DVD で観た映画で一番気に入った作品。
ヨーロッパから未開のニュージーランドに嫁ぐ女と幼い連れ子。口のきけない女の唯一の表現道具のピアノを巡る2人の男との恋物語。

火垂るの墓(1988年製作の映画)

4.0

駅の構内で餓死した少年の握っていたドロップ缶、清掃作業員に投げ捨てられた缶からこぼれ落ちる一欠片の幼い妹節子の骨片。
父母を亡くした14才の兄清太と4才の妹節子が健気に懸命に生きる姿をを見ているだけで
>>続きを読む

山の音(1954年製作の映画)

3.4

息子の浮気で夫婦仲がギクシャクしている事を承知の義父、嫁を哀れと思い慈しむ義父、義父の温かい思いに応えて懸命に家事を尽くす嫁。
このお互い慈しみあう関係が、嫁の本当の自由を束縛していたことに気付く物語
>>続きを読む

しゃべれども しゃべれども(2007年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

古典落語が大好きで落語の世界に飛び込んで二つ目になったが芸の伸びない落語家。ものの弾みで自宅で話し方教室をする羽目になり集まった異色の3人、解説ベタな元プロ野球選手、大阪から転校してきて東京のクラスに>>続きを読む

雨のニューオリンズ(1965年製作の映画)

2.9

恋愛映画としての魅力に乏しい。
鉄道町の下宿屋で町一番の美人で自身と自惚れが強いN・ウッドはこんな町で母の言いなりになって暮らしたくないと思っている。そこへ人員整理の調査官として短期滞在したR・レッド
>>続きを読む

となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.1

初めて真面に最初から最後まで観た。
子供は子供なりに大人は大人なりに楽しめる作りのうまさ。日本から失われていく田舎の景色、清いせせらぎ、蚊帳、初午を飾った神社etc 。
家族のような近所のお婆婆、気に
>>続きを読む

天空の城ラピュタ(1986年製作の映画)

3.9

久石譲の主題曲が抜群にいい。
空に浮かぶ城というだけで夢とロマンを感じる。

ライトスタッフ(1983年製作の映画)

3.7

アポロ計画の前、マーキュリー宇宙計画の選抜飛行士7人の物語。砂漠の中のエドワード空軍基地でマッハの壁を乗り越える決死のヒコーキ野郎たちから始まり、ソ連に先を越された宇宙開発競争に政治的な威信も加わり命>>続きを読む

あゝ野麦峠(1979年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

雪深い野麦峠を長い一列縦隊で越えて行く新子の娘たち、飛騨の寒村から生糸工場の信州岡谷に向かう一団、過酷な労働が待ち受けることを暗示する冒頭シーン。明治時代「富国強兵」の名の下に外貨獲得を底辺で支えてい>>続きを読む

イル・ポスティーノ(1994年製作の映画)

3.8

フィリップ・ノワレの優しい佇まい、ナポリの小島、町の娘に恋する青年、ラストの回顧シーン、『ニューシネマパラダイス』再来の匂い。
青年がテープレコーダーに生前吹き込んだ「この町の美しいもの」をもう一度ラ
>>続きを読む

ダンス・ウィズ・ウルブズ(1990年製作の映画)

3.9

白人と先住インディアンとの辺境の砦に一人志願してやってきた男。従来の西部劇はここで白人側のフロンティアスピリットを讃歌したヒーロー劇となるが、本作は侵入する白人を異民族として捉え如何にスー族らのの生活>>続きを読む

バベットの晩餐会(1987年製作の映画)

4.0

海辺の寒村で牧師の父を支える美しい姉妹、軍人と声楽家との儚い恋も消え去り、父の死後信仰を守りバベットという1人の女中とひっそり暮らす老いた2人。バベットが偶然当たった宝くじの賞金で近所の信者たち12人>>続きを読む

秋日和(1960年製作の映画)

3.1

未亡人の原節子と適齢期の一人娘の司葉子を心配し夫の同僚たちが、寄ってたかって物事を複雑にしているホームドラマ。
お互いの幸せを案じる母娘のウェットな情愛があるが、興味本位の下世話な心配をする同僚オヤジ
>>続きを読む

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.1

ジブリアニメに遅ればせながら参戦!?。
子供が小さい時に見るともなく断片的に眺めていた作品群を改めて真面目に見直しに挑戦。
宮崎駿アニメの特徴である自然破壊者への警告、生物、自然との共生がテーマ。超未
>>続きを読む

ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦(1972年製作の映画)

4.0

公開当時ロードショーを見逃し、観てみたいと思った頃にはレンタル店には見当たらず、やっとお取寄せサービスで念願叶った。
ペキンパーらしからぬ叙情たっぷりに、時代に取り残されたロデオ乗り親子を優しい眼差し
>>続きを読む

サンダカン八番娼館 望郷(1974年製作の映画)

3.7

貧しい九州の家の出で身を売られ、東南アジアで売春婦をしていたカラユキさんの半生。
今まで田中絹代の若い頃の映画は何本か観たが、大スターだった魅力が今ひとつ感じられなかったが、老境のカラユキさん役の本作
>>続きを読む

ウイークエンド(1967年製作の映画)

3.5

一つ一つの意味を考えて筋を追いかけては、より難解になるだけだから止めて映像だけを素直に観るだけ。
ミレーユの逆光での性体験告白の出だしから、週末実家へのドライブで事故渋滞に巻き込まれクラクションの嵐、
>>続きを読む

小早川家の秋(1961年製作の映画)

3.8

「こはやがわけ」と読むそうな。同じ心筋梗塞で突然亡くなった叔父の葬儀帰りの夜に本作を観る偶然さ。京の老舗造り酒屋の女系一家、大旦那中村鴈治郎は入婿で家督は長女夫妻に譲り焼け木杭に火がつき家族の目を盗み>>続きを読む

ロミオ&ジュリエット(1996年製作の映画)

1.9

遠く遠くゼフィレッリ『ロミオとジュリエット』に及ばず。現代のピストルも電話もヘリコプターも法もある時代でありながら、手紙の配達齟齬で悲劇に導くには無理がありすぎて不快。
ディカプリオの新生ロミオには魅
>>続きを読む

海と毒薬(1986年製作の映画)

4.0

終戦末期に九州帝大医学部で米軍捕虜を生体解剖した事件をベースに人間の根源的倫理感を問う。
人が無為に殺し殺され死んでいく日常の中で、命の重さに皆が麻痺していた時代とはいえ医師としてのモラルを誰一人問題
>>続きを読む

マンハッタン(1979年製作の映画)

3.7

モテない冴えない男の恋愛遍歴。時に臆病で時に自信過剰なマンハッタンに暮らすバツ2独身放送作家。前妻はレズ友と再婚し自分との結婚生活の暴露本を出版されるは、友人の彼女を押しつけられると我が物顔の振舞いで>>続きを読む

ラヂオの時間(1997年製作の映画)

3.4

設定は十分面白いんだけど、脱線し過ぎたラヂオ生放送ドラマを軌道修正するどんでん返しが今ひとつ感動を呼ばない。
唯一感動したのは最初のワンショット長回しでの登場人物紹介と藤村俊二の人間花火効果音。
出演
>>続きを読む

喜びも悲しみも幾歳月(1957年製作の映画)

3.7

灯台守夫婦の昭和7年から戦渦、終戦、戦後の四半世紀を北は北海道石狩から南は長崎の孤島の転勤地灯台を舞台に苦楽人生を描く。船の安全を守る地味な裏方仕事を一徹にこなすじがい

夜の女たち(1948年製作の映画)

2.7

戦後の大阪西成あたり、夫を戦争で亡くし幼児も結核で失い生活の露頭に迷った女が、会社の給仕にあり着くも妹にまで手を出す社長に我慢出来ず夜の女パンパンに身を落とす。
女1人生きる為の道はこれしなかった戦後
>>続きを読む