結構、青春あるある系だけど、つい昔の自分を振り返るようで泣かせる。ここまで華やかではないけど。
小津安二郎も晩年に入り、若干、嫁がせモノのセルフパロディ感がある気がする
娘の知らない水面下で男どもが全て決着づける因習がドン引きではある。岩下志麻とかもはや涙を流すロボット状態
表情のクローズアップや毛束のショットだけで物事の真実性が完全に炙り出さされる迫力。まさに「映像の力」が最大限に見せつけられる。アンドレ・バザンが言うところの「リアリズム」理論、ド直球。
やっぱ、今敏の「彼女の思い出」が圧倒的。ほとんど脚本のみの参加のはずなのに、作家性の全てが凝集されている
俺らフランス人カッケーとハリウッドマネしてーという二つの自意識が歪まずに、絶妙なバランスで融和した傑作
エリート主義で人を小馬鹿にする自称天才が、脳障害でボコボコに打ちのめされていくのが痛快だった
素朴に素敵な恋愛ドラマとして読み取れる一方、ロボットは買主の都合に合わせられたプログラムに過ぎないという皮肉がある。そして自然の成り行きでその都度相手に依存してしまうという人間の愚かさも描かれる。突き>>続きを読む
国際情勢に対する知的で反骨的なアイロニーで始まったかと思いきや、最後はオタクチックなロボット対戦に収斂するという愛嬌の塊
娘の発表会のシーンで、「歌が聞こえない」ということの視覚化を全く衒いがなく、鮮やかに表現していて素晴らしかった
なんだか評価が難しい映画だった。単体では明らかに出来が悪い気がするが、やたらと前向きなのはいい
本作をもって、アナログな身体アクションからCGアニメ大作へ完全にシフトしており、半年前に公開された前作と並べると、大作映画の主流が一変した時代の過渡期がよくわかる
最後の全く救われないのに救われたようなオチは、ある種ドラッグの多幸感まで含意しているようで、皮肉な結末に痺れる
今や古典の風格。映画の教本にピッタリの様式美とテーマの現在性のおかげで、今なお参照され続けているのがよくわかった。
いい話だけど、俺の思想が偏っているのか
やっぱり原爆が世界を救うという話は、ちょっとしこりがある
M=大英帝国の御本尊に見えてきて
敵も味方もエリザベス好き過ぎ問題
日本で例えると全ての原因を生み出してしまう天皇を必死で守る自衛隊の話に見えなくもない
俺みたいにシリーズを本作で初めて見ると、全く知らない人のお葬式に参加する貴重な体験ができるよ
0年代日本が祀られる仏壇にお供えしたい、時代のパッケージ力
俺たちの故郷
不器用な生き方の中でずっと神に信心して精神的支柱にしているのが、滑稽でもあり崇高でもある
最後の自然が人間の肉体という話
そのため、血の赤色と合成食品の緑色が補色関係で対比されているのが鮮烈だった
実はポランスキーの「反撥」に通ずる、フェミホラーとでも形容できそうな展開を見せる
是枝監督がやりたいことは、醜さも含めて人の本質を炙り出すというアプローチではなく、善良で素朴な人の心根を掬い出すことにあるだな
だから近年の作品の内、社会問題をさも扱っているかのようなものでどことなく>>続きを読む