木さんの映画レビュー・感想・評価

木

映画(2615)
ドラマ(3)

タイトル、拒絶(2019年製作の映画)

3.5

脚本、とりわけ台詞がとても活き活きしていて、さすが山田佳奈の脚本だと唸るのだが、セリフの強度に画面が追いついていないというか。でも、画的にはそれほど魅力がないわけではないので、だったらセリフをもっと弱>>続きを読む

異端の鳥(2019年製作の映画)

4.0

戦時中ヨーロッパの、少年の地獄のロードムービー。むきだしの人間描写は今村昌平的というか。
かなり性にクローズアップし過ぎてるキライがあるかなあ。傑作一歩手前。

ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

4.0

とても丁寧に真摯に作られた良心作。LGBTへの偏見・差別、DVなど、バランスも良く、素直に感情移入できる。安定して過ぎているのが、逆に欠点かも。
田口トモロヲが、やっぱいいね。

ある画家の数奇な運命(2018年製作の映画)

4.4

ドイツの戦前戦後史を、エンタメ風にもアート的にもとれる変幻自在な手慣れた演出でみせる、あっという間の3時間。
トラウマを芸術表現で乗り越えていく主人公が感動的。

本気のしるし 劇場版(2020年製作の映画)

4.8

比類するものが思い至らない、圧倒的で濃密な恋愛ドラマであり、人間ドラマである。
鋭く深い人間洞察、絶え間なく山場が訪れる見事なプロット(元がドラマだから当然かもしれないが)、余韻があとを引く数多の映画
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ソワレ(2020年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

男女逃避行もの。
このジャンルの邦画は湿っぽくなりがちだが、どこかアメリカ映画のようなドライさと、ヨーロッパ映画の繊細さを併せ持ち、少しばかりATGっぽくもあり、結局は今までにありそうでなさそうな不思
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事故物件 恐い間取り(2020年製作の映画)

3.2

ホラーエンタメとして、退屈しないレベルで面白かった。4Dで見ると、ほとんどテーマパークのアトラクション。
奈緒、今後が気になる女優。

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.5

何回か観なければ分からないんだろうけど、何回か観たくなるほどドラマの部分が魅力的だと思えない。画を見てるだけでワクワクし高揚する場面はあるにはあるけれど。

さらば箱舟(1982年製作の映画)

4.0

原田芳雄って、亡くなってしみじみ貴重な役者だったと思う。ワンアンドオンリーの希有な存在。

寺山の遺作にして、集大成的な傑作。
切なくて叙情的な一大ファンタジー。

野ゆき山ゆき海べゆき(1986年製作の映画)

3.8

晩年の戦争三部作に連なる原石。
小津的大林映画。鷲尾いさ子の神秘性。

海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

4.0

大林宣彦は最後の最後まで進化し続けていた。この作品が集大成ではなく、まだ発展途上だったという。何という創作意欲!
動けない身体で演出もままならなかった現場の監督をテレビドキュメンタリーで見たが、完成さ
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風の歌を聴け(1981年製作の映画)

4.2

ハルキストではないので、原作にこだわりもなく。

初期の大森一樹はホントにイイ。演出がイヤミにならないギリギリのラインで小洒落てて、テンポも良くてセリフもいい。村上春樹と大森のマッチングも抜群である。
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夕暮まで(1980年製作の映画)

3.8

不倫ものだが、この当時の日本映画によくある文学作品タッチで、情交も小難しい。さすが名匠・黒木和雄による演出、男女の不条理感もよく描いてある。捉え所のない桃井かおり、必要以上に哲学的な伊丹十三、小悪魔加>>続きを読む

アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.5

高校演劇屈指の傑作の映画化。もとの戯曲の完成度の高さを損なわず、映画の脚本はさらに厚みを増して、映画も上質な出来。映像化してもあくまでグラウンドを映さないのは良かった。
高校演劇舞台作品は高校生の「い
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沖縄スパイ戦史(2018年製作の映画)

4.5

「軍隊は国民を守らない」という自明な事実の、詳細で緻密な検証。大変貴重で重要なドキュメンタリー。

はちどり(2018年製作の映画)

4.0

これまで見てきた韓国映画の中でいちばん繊細。ダイナミズムが持ち味の韓国映画が、こういうセンシティブな「武器」を手に入れ始めると、世界の映画界で独走状態に。ライバルはインド映画か?

レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

4.2

ウディアレン映画的アイコンが沢山出てきて、長年のファンとしては感涙の一作。シニカルな会話、ラウンジピアノ、そして、雨のニューヨーク。
一連の騒ぎで、たぶんこれが最終作になるだろうから、そのことも感慨深
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タッチ・ミー・ノット~ローラと秘密のカウンセリング~(2018年製作の映画)

3.8

身体とココロの緊張関係を、虚構と現実の狭間で揺れ動く様をスタイリッシュなドキュメンタリー的手法で。
‥というのはそれほど珍しい描き方ではないけれど、観客と映画の緊張関係はかなり持続していて、たぶんそれ
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一度も撃ってません(2020年製作の映画)

4.0

これは「我に撃つ用意あり」の後日譚でしょ、丸山昇一のホンだし。ジイさんバアさんの懐古趣味作品に堕ちなかったのは、職人・阪本順治の手腕。
70年代後半から80年代前半の東映セントラルフィルムの味わい。い
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悪の偶像(2017年製作の映画)

3.5

この1本に3本分のプロットを盛り込んでいるぐらいのボリューム感。その分いろいろと消化不良だったり、意味不明だっりの欠陥も出てくるわけだが、それらを補うばかりの熱量とスケール感が半端ない。このパワーが韓>>続きを読む

凱里ブルース(2015年製作の映画)

4.5

21世紀も20年が過ぎ、まさかここに来てホウ・シャオシェンの進化系に出会えるとは思わなかった。
リアリズムとファンタジーの見事な融合。
途中の長回しは圧倒的な感動!永遠に見ていられる。

その手に触れるまで(2019年製作の映画)

4.5

ナイーブが故に過激思想にかぶれてしまう若者の、内的葛藤と外的邂逅とがぶつかり合う、とてもスリリングな作品なのだが、作品の肌触りはいつものダルデンヌ節。これは傑作!

ペイン・アンド・グローリー(2019年製作の映画)

3.7

すっかり老練なアルモドバル、丸くなった印象だがこれはこれでイイ。ワビサビの世界。
ラストショットに鳥肌。
ペネロペ老けない!

デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

4.5

映画館再開明け一作目がジャームッシュ新作なんて感無量。しかも、真性のゾンビ映画。

「ジャームッシュのゾンビ映画だから、こうくるかなあ」と予想通りだったり、斜め上を行っていたり、その振り幅自体が楽しい
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半世界(2018年製作の映画)

3.8

最近、こういうドッシリとした人間ドラマを見せてくれる邦画が本当に少なくなったと感じる。職人・阪本順治の匠の演出・脚本が光る好編で、軽いタッチながら重たいテーマをそつなく見せる。
ただ、長谷川博己、池脇
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股旅(1973年製作の映画)

4.2

アンチ股旅映画であり、学生運動熱狂の後の青春映画であり、どこか乾いた感じのする異色時代劇。実験精神に満ち溢れた市川崑演出が楽しい。
この頃、うだつの上がらない若者を演じさせると右に出るものがいなかった
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ビッグ・ショット(1987年製作の映画)

2.8

@京成ウエスト

同時上映「ランボー 怒りのアフガン」

ルディ・レイ・ムーア(2019年製作の映画)

4.3

エディ・マーフィーのベストアクトだろう。人生を遮二無二生きていく男の哀感を見事に演じる。必死に人生と格闘する主人公についエールを贈りたくなった。

ワイルダー作「フロントページ」を、「これのどこが面白
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