kanaさんの映画レビュー・感想・評価

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カプリコン・1(1977年製作の映画)

3.7

公開当時に鑑賞。

人類の夢である有人による火星探査機の打ち上げの失敗で、生存しているにもかかわらず、亡き者にされようとした乗組員たち。家族との会話からの何気ない言葉によって国家機密の嘘が暴かれるとい
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正欲(2023年製作の映画)

4.1

公開記念舞台挨拶付きライブビューイングで鑑賞。
登場人物たちの生きづらさが心に沁みて知らずに涙が流れた。
舞台挨拶で新垣さんがインタビュアに夏月と佐々木の偽装結婚をどう思うか?と聞かれて、とても良い答
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

3.9

ある高齢の女性と悩み多い女子高生の友情物語。人が日々暮らして行く中での細やかな感情がとても瑞々しく描かれていて、何とも清々しい思いでエンディングテーマを聞いていた。背中を押す存在に年齢も性別も関係ない>>続きを読む

ある男(2022年製作の映画)

3.8

最後世にも奇妙な物語のような。
なんて冗談はさておき。
自分の過去を消し去りたいという強い思い!とはどんなものだろうと、想像すらできない。むしろ、それによって巻き込まれて行く人間に感情移入してしまった
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.9

物言わぬケイコのその眼差しは多くを語り、低く発した「はい」に心がキュッとした。一瞬の煌めきと老練な三浦友和の温もり。良い映画でした。

テーラー 人生の仕立て屋(2020年製作の映画)

3.6

余計なセリフや説明がないけれど、彼のこれまでの人生とこれからが、大変抒情的に伝わってくる映画。
淡々とした丁寧な暮らし中にある温かさや生の歓びと彼の迸るような情熱。
心を交わし生まれた島を望む岸辺で語
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PLAN 75(2022年製作の映画)

3.6

古くから姨捨信仰、楢山節考といった信仰に基づく伝説のような話は知っていた。最近でも某経済学者の言説が炎上騒ぎを起こしたり、高齢化問題は時代とは関係なく切実だと思う。
と、こう述べている自身も実は至極身
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少年の君(2019年製作の映画)

4.1

いじめ、貧困、学歴社会と差別。社会の枠組みの中でもがき苦しむ若い魂の声が聞こえるような作品だった。
主人公2人の瑞々しくも美しい瞳に涙した。

非常宣言(2020年製作の映画)

3.9

非常宣言という航空用語を初めて知りました。
パニックムービーではあるけれど、起きる過程ではなく、起きてしまった事件の終着点をどこに落とし込むのか?そこに浮かぶ人間の思い、といろいろ思いを巡らせてしまっ
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マイ・ニューヨーク・ダイアリー(2020年製作の映画)

3.5

なかなか主人公に感情移入ができない物語でしたが、作者宛てのファンレターが本人に届かない現実ってあるんだなって思いました。ラストは手紙同様、彼女も本来の居るべき場所へと行けるようで何となくハッピー。

ファーザー(2020年製作の映画)

3.9


現実と幻想が交錯する頭の中を見るようで心が痛む。
私の母も、自分が何をしようとしているのかとても不安に駆られていた時期があり、それを過ぎると、思いの全てを手放した子どものようになりました。
老いてい
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ミセス・ハリス、パリへ行く(2022年製作の映画)

3.6

いくつからでも夢や希望は抱くことができるってこと。ちょっと強引じゃない⁈なんて思ってもその熱さは人々を動かすの。元気を与えるのは若者の専売特許ではないのね。

愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.7

まさに 愛がなんだ だな。
人が人を欲する気持ちはなかなか不可解。

岸井さん若葉くんの気持ちよりになるのは私がそちら側にいるからなのかな、

窓辺にて(2022年製作の映画)

3.9

薄皮一枚で覆われていた夫婦の関係にトドメの針を突いた夫の言葉は、意を決した訳でもなくごくごくナチュラルに発せられ、そのナチュラルさにドキッとした。


稲垣吾郎扮する市川茂巳のいくつかの場面で発する「
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犬に名前をつける日(2015年製作の映画)

3.8

ただただ動物愛護の現場に、驚愕の事実や事情、生命への惜しみなく注がれる愛情に打ちのめされる想いがした。

沈黙のパレード(2022年製作の映画)

3.8

人の想いの危うさ、に思考を巡らす。
名作 容疑者Xの献身 を観た後もそうでした。


幼馴染がそのまま成長した仲良し町内会で、同じ思いを傾けるべく存在があり…

と、その中で個々の感情が交わらなくなっ
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十三人の刺客(2010年製作の映画)

3.8

公開当時、TVでやってた映画の宣伝にイーグルスのデスペラードが使われていたので、それが本編でも流れるのかと期待して行った記憶があります。結果、デスペラードは流れなかったみたいでしたが、武士である自分の>>続きを読む

幼い依頼人(2019年製作の映画)

3.9

力を持たない者への理解が及ばない社会。
できることなら関わりたくないという、手前勝手さ。



実話に基づいているフィクションだということだが、数多に起こる児童虐待事件は、たった1人の気づきで防げるこ
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犬も食わねどチャーリーは笑う(2022年製作の映画)

3.8

 ふとしたきっかけが縁で、ってよくあって、自分の結婚を思い起こしても、なぜだったのか?とあまりにも遠い記憶を手繰り寄せてみる始末。なんだかんだあっても一緒に今も居るということはそれなりに縁があるという>>続きを読む

サバカン SABAKAN(2022年製作の映画)

4.0

遠いあの日に感じた日向の匂い。
訳なんてわからなくてただただ悲しかった友との別れ。
誰にもある子ども時代の歓びや痛みがそこにはあって、知らず知らずに涙が流れた。

小学5年生の少年2人の夏の友情物語。
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博士と彼女のセオリー(2014年製作の映画)

3.8

ファンタスティックビーストの前にこんな凄まじい役に挑んでいたエディ・レッドメイン。実在する高名な科学者であっても、ひとりの人間の孤独も焦燥感も幸福も全て地に足がついた人物として描いていて、彼も彼女も自>>続きを読む

殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.0

何とも隠微な難事件。暴力的であったり滑稽とも思える警察当局の捜査から次第に、一筋縄では行かない事件の迷宮に入り込んでしまう。実際の未解決事件がテーマとなっているとのことなので、ステレオタイプに犯人を追>>続きを読む

生きちゃった(2020年製作の映画)

3.5

思いは言葉にしないと伝わりません。こうしているから相手には届いているはず、なんてことはないのです。沈黙は金は尊いし、口先ばかりじゃ軽いし、有言実行は荷が重い、のかな⁈難しいけど、好きな人を思って一緒に>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.8

人の気持ちってやっぱりそんなに短絡的なものではないな、というのが映画の感想。

誰も知らないの時も感じたけど、登場人物を客観的、俯瞰的に捉えていて、観る側は感情移入をすることはない。でも、それは決して
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星の子(2020年製作の映画)

3.5

観ている間中幼なじみのことを思い出していた。小学6年で転校して、ある日大人になって急に電話してきたなぁ…

乳幼児の疾患は親にとってはとっても深刻で、藁にも縋る思いの先に、夢のような現実を手にしてしま
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

4.0

最近、嫌なニュースとか暗い映画や演劇ばかりを見ていたからね、久しぶりに晴れ晴れとした気持ちになった映画でした。
心からスカッとしたかっていうとそういう類いのものではなく、「刺さる映画」でした。で、感涙
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浅草キッド(2021年製作の映画)

4.0

ホロッとしちゃった。

本編に本物の武さん一回も出てないんだけど、作り込みが素晴らしくて、本物?って見紛うことしばしば。松村邦洋さんの貢献度たるや👏👏👏
愛あるバカヤロウしか言えない師匠への、最大の賛
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

4.1

つくづく戦争は惨たらしい。
敵を倒すことのみで自己の目的が達成される世界。
命の重さを1グラムも感じない場所で、生命の輝きのようなダンスに没頭し、それに狂喜する者たちを確かに見た。
刹那の夢か。煌めく
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ベテラン(2015年製作の映画)

4.0

絶対に捕まるはずがないと思っている人間が、最後はボコボコにされっちゃうって、爽快だけど、ある意味ファンタジー。現実世界では悪い奴ほど生き延びてるし、いつまでもモヤモヤが残っちゃって。力に屈せないこんな>>続きを読む

流浪の月(2022年製作の映画)

3.9

人は見たいようにしか人を見ない

これは胸に突き刺さる言葉です。
誰にも理解されないならいっそほっといて!て思うんだけど。
何気ない日常の中でも、人と人の思いの軸が少し違うだけで、とてつもない距離が生
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ツユクサ(2022年製作の映画)

3.9

時間も経験も哀しみも喜びもいっぱい重ねた女には、お守りなんて必要ないんだよね。躊躇なくその手でしっかりと掴み取る勇気さえあれば。海辺の町で見つけた彼女の頑張り過ぎない正しい生き方。

素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.1

今から68年前の王道の娯楽映画。色褪せないとはこういうことなのでしょう。68年後にこの映画に出会えてよかったです。素晴らしき哉、ハリウッド!

ジョー・ブラックをよろしく(1998年製作の映画)

3.6

若くて綺麗なブラピ。映画「死神の精度」の金城武もそうだけど、死神にめっぽう弱いんです。浮世離れしていて少し高飛車でピュア。娘思いのアンソニーホプキンスも功を成した偉大さ、尊大さと人間的な弱さを見せて流>>続きを読む

ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.6

本当に ちょっと思い出しただけ のふたりの数々のある日の物語り。先へ先へ…ってひとりで突っ走る彼女。わかるわー!そういうのは嫌なんだろうな⁈ってことも、身を持って感じたことあります。池松君も沙莉ちゃん>>続きを読む

殺人の告白(2012年製作の映画)

3.8

韓国映画ならではのエグさ満載。犯人は単なる殺人鬼なのかその動機がいまいち伝わらなかったけど、被害者が複雑に絡まっていたり、ゾンビみたいな犯人と刑事の攻防の全てが面白かった。検索に「永野」って出てきてい>>続きを読む

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