くまさんの映画レビュー・感想・評価

くま

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SUPER HAPPY FOREVER(2024年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

確かに存在した幸せな瞬間をいつまでも大切に持っておくこと。スーパーハッピーフォーエバー。姿が見えなくなっても無くなったとは限らない。
パリ、テキサスに並ぶ赤い帽子映画。
山本奈衣瑠の時代がきそう。

世界でいちばんのイチゴミルクのつくり方(2014年製作の映画)

4.1

子どもはいつだって発明家で革命家。退屈と平凡と戦うハナグマ・ギャング団とクアッチがかわいすぎる。こんないい笑顔する?ってくらいみんないい顔してる。
ファイトヘルマーは滑車とかゴンドラとか大好きなんだね
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ゴンドラ(2023年製作の映画)

4.0

セリフがないことを忘れるくらい映像と表情で語ってくる。
誰かを楽しませるため、祝福するため、悪を懲らしめるためのユーモア。ユーモアの正しいあり方をみた。

ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

4.0

ジョーカーに夢をみてた人はおもしろくないだろうな。映画内と同じ反応が現実でも起こるっていうのが、映画のマジックでおもしろい。
わかりやすくド派手な演技もすごいんだけど、それだけじゃないホアキン。今作の
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侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

3.5

好みではなかった…。
哀愁と熱意は十分に感じた。商業映画と自主製作映画の中間みたいな感じで、どっちの気持ちでみればいいのかわからないまま終わった。

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.2

アニメである意味を感じる一本だった。
世界を0から作るアニメだからこそ、現実・妄想・創作物の境目が曖昧になる演出が映える。これを実写でと考えると、ここまでおもしろくならない気がする。

リトル・ダンサー(2000年製作の映画)

4.5

細かい説明はいらない王道名作。
『ぼくのお日さま』はかなりリトルダンサーを意識してたんだな。ボクシング場の隣にバレエ教室とか、親友の男の子とか、レッスン中に窓から差し込んでくる光とか。

ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ(2024年製作の映画)

4.5

最高なシスターフッドを描くための、最高な新キャラ。池松壮亮よすぎる。前田敦子よすぎる。
シリーズの良さを消さずにどんどんスケールアップしてるのすごいな。

ぼくのお日さま(2024年製作の映画)

4.5

映像の美しさだけで涙出た。湖のシーン。
純粋が故に美しく、純粋が故に残酷。
言葉が少なくても感動できる映画は好きな映画。
奥山監督、『友だちのうちはどこ?』『大人は判ってくれない』が好きらしい。子ども
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あんのこと(2023年製作の映画)

3.8

映画なんか観て何になるんだよ…という気持ちになってしまう。

ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

4.2

時折ズームを使いながら生活を観察するようなカメラワーク。カナが自分自身を観察しているよう。外からみた自分と、内からみた自分の違いが怖い。こうしなきゃと、こうしたいに引き裂かれそうになって、結局何がした>>続きを読む

楢山節考(1983年製作の映画)

4.5

最もフィジカルで、最もプリミティブで、最もフェティッシュな映画かもしれない。
あいつは初めてだから古いも新しいもわからねえだに、が好き。

ラストマイル(2024年製作の映画)

3.6

カスタマーセントリックが12ヶ条の6番目に書かれてるのが正直で良い。
過去作ファンへのサービスもあり、わかりやすいエンタメで、程よい伏線と社会問題で少し賢くなった気がする気持ちよさもある。素晴らしいお
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インサイド・ヘッド2(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

どの感情もどの記憶も好き嫌いに関わらず自分の一部で、丸ごと肯定できないとどんどん辛くなる。そのことに気がつくまでだいぶ遠回りした気がする。絶賛遠回り中のライリーと感情たちをみると涙が止まらなかった。>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

3.6

映画というよりは世界仰天ニュースの再現ドラマ感がある。題材はめちゃくちゃおもしろいし、映画にする意義もあるし、俳優もよかったのに…。

みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.5

旅に出る理由がわかる映画。
ヴァカンスの語源は「空っぽ」らしい。こんなに豊かな空っぽ、うらやましいな。

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ぴったり歯車が噛み合ったストーリーなんだけど、驚きはさほどない。
ラストシーンは素晴らしい。たくさんの歯車の中で、ひとり座る錆びたオールドマン。

インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ネガティブな感情も大事にしないといけないなと大人も気づかされる。悲しみがないと優しくなれないよな。

友だちのうちはどこ?(1987年製作の映画)

4.5

巧みなメタファーで政府批判していることも価値があるけど、ストレートに子育て・教育の視点からみても素晴らしい作品。
ああしろこうしろと言われて進むよりも、自分の意思でジグザグ道をいく方が大きく育つよな。
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

-

いい意味で豪華な宣伝。キングダムの成功のおかげで、シリーズ化を見越して丁寧に実写化されている。キャラクターと世界観を説明しつつ、実写金カムはこんな感じです今後もよろしくって感じ。楽しみ。

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

過去に囚われる置いてけぼりな人たち。弱くて優しくてユーモアがあって人間くさい。大好物映画。
過去を学ぶことは今を説明すること。70年代風の演出にも頷ける。
過去と未来の瞬間的な接触。教育の本質をみた。

マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

3.6

ストーリーが邪魔とまでは言わないけど、怒りのデスロードで感じた高揚感はあまりなかった…。

チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

3.8

欲望をコントロールしているような、欲望にコントロールされているような、絶妙なバランス感覚。ラスト◎

関心領域(2023年製作の映画)

4.2

定点カメラで撮影される生活風景。そこで当たり前のように鳴る虐殺の音。すごい演出。
今の私たちもヘス家と同じなのかもしれない。

ありふれた教室(2023年製作の映画)

3.9

学校ってたくさんのアルゴリズムを教える場でもあり、世の中には明確なアルゴリズムのない問題ばかりということも同時に教える場なんだよな。
絶対揃わないルービックキューブを解かされてる気分だった。
エンドロ
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.5

唐突で難解な結末。ではあるけれども、不思議な納得感がある。この物語は大きな摂理の中にあって、なるべくしてなったという感じがする。ぶつ切りになる音楽もそれを予感させていたのかもしれない。

自然には自然
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.1

純粋に映像と音響だけで鳥肌が立った映画体験は久しぶりだった。
そんでもって、視点や時系列を自由自在に操るお得意の手法。派手な映像がない会話劇でも十分すぎるくらいに見応えがあった。
映画の質の高さは疑い
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バーナデット ママは行方不明(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

創造する才能も勇気もない人間なので全く共感できないけど、ケイトブランシェットのバーナデッドはとても魅力的だった。

桜桃の味(1997年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

桜桃の味を忘れるのかって問われて、晴れてるし家で映画観るのやめて近くの公園まで走った。すぐに疲れて歩いて帰った。情けないと思いつつ悪い気分じゃなかった。頼りない木に梅の花が満開だった。

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.2

決してアメリカだけの話ではない。どんな人も声を上げれるようになってきているのはいいこと。ただその声が、自分が気持ち良くなるため、流行りに乗るためだけに消費されるのは本当に最悪。
作り手、送り出す側に魂
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

Now and ThenでTwist and Crashなマシューボーン節全開のスパイ映画。有休にぴったり。
キングスマンの続編なのか、アーガイルの続編なのかわからないけど、早くみせてくれ。