自主映画からの転身組が多数メジャーデビューを果たす七十年代後半で、若手ホープと目された大森一樹監督が、医学生時の実体験を基に、京都の医科大学6回生臨床実習グループの人間模様を描いた青春映画の異色作。小>>続きを読む
上村一夫「同棲時代」で好評だった由美かおるが、引き続き同劇画の映画化に主演した、昭和初期の信濃川沿い十日町養蚕業旧家の令嬢で、自由奔放に生きる女学生高野雪絵役を、大胆なヌードを披露し話題を呼んだ野村芳>>続きを読む
岡本喜八監督が、1943年明大卒議後、東宝入社助監督になったが、翌年召集され、1945年陸軍工兵学校入隊、豊橋陸軍予備士官学校で終戦となった自伝的体験を踏まえた、戦争🪖犠牲者に対するレクイエムとして、>>続きを読む
「夏の妹」で鮮烈デヴューを飾った栗田ひろみが、平凡なサラリーマン家庭の長女高校一年生中西亜矢子、「戦争を知らない子供たち」の島村美輝が亜矢子の憧れの先輩小宮克彦、加藤小夜子が亜矢子の親友めぐみを演じ、>>続きを読む
江戸川乱歩の倒錯した世界観は、一応描けていると思われるが、加藤泰監督の映像美学とのチグハグさ、堅っ苦しいさに睡魔に誘われた。この頃から心境著しい若山富三郎のユーモラスな演技に救われている。
早稲田大学キャンパスは、私の学生時代そのままで郷愁を感じてしまったが、突然の、朝鮮戦争時の新宿二丁目赤線には違和感は否めず、前作に比べてスケール感が無く、散漫で冗長。また、主人公信介田中健と織江大竹し>>続きを読む
三隅研次監督の剣🗡️の美学から程遠く、多分、カミソリ🪒半蔵勝新太郎自らの演出ではなかろうか?だから、続篇も監督は名義貸しだろう。見所は、半蔵の男根に、坐禅🧘♀️転がしで責められるお美乃朝丘雪路と網縄>>続きを読む
昭和の「人生劇場」とも云うべき大ベストセラー五木寛之原作の映画化で、既に大学浪人中に「筑豊篇」「自立篇」は読了済みで、入学年に公開だった、浦山桐郎監督の筑豊炭田を舞台にした文芸大作。伝説の炭坑夫伊吹重>>続きを読む
メロドラマとしても、サスペンスとしても中途半端な印象で、オーストリア、フィリピンのロケ地ツアーに終始し、当代一の人気者吉永小百合、石坂浩二初共演が話題だったが、手堅い中村登監督作品にしては凡作。
私のエレクトリック・リレベーションは、「エレキの若大将」のバンド合戦でリードギター🎸の寺内タケシだったが、正に、街中エレキブームに沸き返った1965年だった。また私の父母の田舎が香川県で、毎年夏休み🌻>>続きを読む
私の高校生、大学生時のバイブル本📕の映画化で、原作高野悦子🟰角ゆり子でほぼ矛盾しない大森健次郎監督の青春映画の傑作。孤立して自殺した弟への鎮魂の意を込めて。
小津安二郎が東宝「小早川家の秋」で空いた松竹番組編成の穴埋めにきちっと収まる、奇人とされる数学者岡潔をモデルとした奈良の大学教授尾関等笠智衆、その妻節子淡島千景と一人娘登紀子岩下志麻主演の、渋谷実監督>>続きを読む
前半は、明石柳生当主鞘香松尾嘉代率いる別式女と黒鍬衆が猛攻、乳母車の秘密兵器を駆使して耐える子連れ狼🐺若山富三郎、流石に疲労😓が見え、後半も、阿波藩依頼の脱藩藍染職人の公儀護送阻止を請負、左弁馬大木実>>続きを読む
市川崑監督初期の「果てしなき情熱」に続く歌謡メロドラマ映画の佳作で、敗戦間際の華北での、軍医関上原謙と娼婦秋子久慈あさみのラブロマンスが💕、空襲で別れ別れになり五年後、神戸で医薬品会社研究員となった関>>続きを読む
深作欣二監督の、過激アクション度が前作よりアップ⤴️し「仁義なき戦い」により接近したが、荒唐無稽の権藤勝男菅原文太の、悪辣非道の狂犬キャラクターは共感出来ず、東映任侠映画の欠片もない。
「仁義なき戦い」深作欣二監督のアクション映画開眼の一作であり、主演沖田勇菅原文太の、一歩たりとも引かない無軌道なチンピラ像が衝撃的で、パンパン君代渚まゆみとの愛憎関係、配下の地井武男、小林稔侍が好演し>>続きを読む
岐阜広道会組員小田邦夫伊吹吾郎と弟分谷村浩渡瀬恒彦が、大阪誠心会鉄砲玉川島小池朝雄が対立し、喫茶店員モグラ荒木一郎が川島殺害後、組から粛正で追われる。喫茶店☕️店長邦夫の兄武菅原文太が加勢し、組長以下>>続きを読む
北川サキ高橋洋子とその晩年を演じた田中絹代の歴史的熱演があって、熊井啓監督の不朽の名作かと思いきや、アジア女性史研究家山崎朋子栗原小巻の、サキの過去告白を秘密裏に取材をし、サンダカン現地ルポルタージュ>>続きを読む
初期吉永小百合主演の名作佳篇リメイク作品だが、結末の本栖湖ボート🚣の浜田光夫との心中シーンが、空港✈️で恋人吉田栄作が事故死、野尻湖辺りの改造拳銃🔫を埋めた場所からヒロイン後藤久美子が指👉鉄砲でバキュ>>続きを読む
寺山修司の原作本📕も感銘しなかったし、アングラ劇も苦手で道化🤡を通じた無常感に達する事も無く、ひたすら眠く、初見時はインパクトが確かにあった👍のだが?
学生時、私の友人鈴木君が、小林正樹「いのちぼうにふろう」を観に行こうと誘われ、池袋文芸座で併映作として観た👀のが初見で、伊藤大輔監督の、時代劇映画は歌舞伎が基本との言説を証明する作品であり、娯楽映画の>>続きを読む
有名なガラス越しのキス💋シーン後、結構ラブシーン❤️あるよね。また、戦争🪖嫌い岡田英次が結局戦死するが、出征前、爆死した久我美子に肉体関係を求める行為は、母杉村春子が指摘した様に、爆死しなかったとして>>続きを読む
鮮烈な幻想的作品の「とべない沈黙」で劇映画デヴューした黒木和雄監督の、竜馬暗殺までの三日間をセミドキュメント風に描いたATG提携の幕末時代劇映画の野心作。16㎜白黒フィルムの荒々しい映像と松村禎三の現>>続きを読む
山田洋次版は、倍賞千恵子、滝沢修、新珠三千代の三すくみサスペンス映画の佳作だったが、西河克己監督の本作は、これまでの百友コンビの文芸名作リメイクシリーズのマンネリを脱する清張映画の稀に見る秀作。柳田桐>>続きを読む
銀座バーマネージャー小松仲代達矢が、夫の骨壷にラブレター💌と写真を入れた純情な未亡人矢代圭子高峰秀子をスカウトして五年、圭子は、性欲に駆られた男性客の誘惑を振り切り雇われマダムに出世したが、密かに想い>>続きを読む
少年院、刑務所で兄弟分となった政太郎菅原文太と勝次川地民夫が、新開地を二分する組組織に属さず暴れまくるが、大組織幹部早崎安藤昇の刺青の貫禄に圧倒され、街のチンピラから任侠道を弁えた男に成長する中島貞夫>>続きを読む
「日本一のヤクザ男」が、東宝初の任侠映画かと思うが、本格的なのは五社英雄監督を起用した本作で、仲代達矢、栗原小巻、田中邦衛、夏八木勲の俳優座が主流を占め、五社の粘着質な作風と新劇俳優のお堅い演技で、冗>>続きを読む
大林宣彦監督の遺作で、自身の作品群の集大成と言って良い反戦平和映画の大作だが、沖縄で日本軍が口減しで琉球人に迫害を加えたとした捏造が描かれる等、日本軍の犯罪性と反日姿勢?が見え隠れして不愉快だった。
大林宣彦監督の、黒澤明「夢」に似通った幻想文学的な映像表現で描かれた拗すぎる反戦平和映画の力作だが、反原発・再生可能エネルギーシンパ振りが露骨で不快だったが、死生観については真剣に考えさせられた。
映画の半ばから、戦艦ヤマトが吶喊する事が読めたし作品も感情過多かな?私は、熱烈なアニメファンでは無いがその理由は、特撮に比べ質量感が感じられないからだ。
米国🇺🇸は、1945年3月10日東京大空襲以降、日本全土に焼夷弾集中投下の無差別爆撃が開始され、長岡市も8月1日から2日に掛けて爆撃を受け焦土化した。この作品では、焼夷弾E69集束焼夷弾が使用され、落>>続きを読む
戦争ドラマとして質の高さは認めるが、アニメーション映画は動きとキャラクターの造形の良さと考える私は、テレビ📺アニメの総集篇は好みのでは無い。
政界黒幕の犯罪捜査の推理物と思いきや、警察👮♀️対闇組織の殺し合いに終始し、警視庁警視正安高鶴田浩二の倫理観に問題有りで、プロットも相当酷い山根成之監督の娯楽アクション映画として有り得ない失敗作。
近藤ミネ真木洋子が、宇和島第一の卸問屋御曹司と駈落ちし二人が崖から転落するまでの顛末の冗長さと、加藤泰監督の様式美も、ローアングルの拘りによる画面の窮屈さに閉口した。が、その後ミネが、神戸荷揚げ屋長田>>続きを読む
「狙撃」からの東宝ニューアクション路線の終盤を飾る「野獣死すべし」の須川栄三監督、ガン・テクニック・アドバイザートビー門口、撮影監督デヴューの木村大作が放った痛快でハイブロウな刑事映画の秀作。「仮面ラ>>続きを読む
この当時、粗製濫造気味のアニメーション映画の中でも、佳作「エースをねらえ!」の出崎統監督の水準作だが、オリジナリティ欠如の原作の映画化の限界ではないか?