miさんの映画レビュー・感想・評価

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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

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知的な冷たさから野卑な人情への二元論的な移動はちょっとわざとらしくてそんなに面白くないし、それを女性の感情が女性から男性へと移る過程で表象してしまうのもどうなのかなと思ってしまったけど、旅情の塊みたい>>続きを読む

ANORA アノーラ(2024年製作の映画)

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いま感じているデジャヴュが、映画内でのことなのか、それともわたしという人間のものなのかが途中からわからなくなった。それはちょうど長くて浅い眠りの悪夢のような質感で、真実でも虚構でもない現実の手触りに洗>>続きを読む

緋牡丹博徒(1968年製作の映画)

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左向きの顔→右向きの顔の切り返しのあと2人を写すとしたらカメラは180度ラインを守るかたちでそのまま後退すると思うんだけど、逆のことがあるので一瞬えっとなる。鈴木則文もそういうところある気がしたけど任>>続きを読む

最強殺し屋伝説国岡 完全版(2021年製作の映画)

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アクションの効果音が大げさで良い、ここまでマンガ的な描写の数々をある程度のリアリティをもってドキュメンタリーに落とし込めるのはすごいなあ

田園に死す(1974年製作の映画)

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女を殺す描写のエクスキューズに自分史の芸術的昇華を使ってるようにみえてしまった。そこまで暴力的になる意味がわからないのだが、単に気が合わないんだと思う。ボルヘスの引用元を探してみたんだけど見つからなか>>続きを読む

女は二度生まれる(1961年製作の映画)

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主題のわりに文体がさっぱりしていて、かえって切なさがつのる。視点ショットが少なくて、若尾文子の立場が変転していくのを、まわりの人間と一緒にセットや衣装で淡々と見せている。ラストの音の落差の演出もすばら>>続きを読む

カルメン故郷に帰る(1951年製作の映画)

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謎……「頭が弱い」自分の性を売り物にする女性のことをまわりが囃し立て家父長が嘆くストーリーはどうにも擁護しようがない。カラーの緑を見せたいのか室内シーンがやたら少なく、草原の真ん中で正座して話し始める>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

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疲れてるときに見たらちょうどいい日本語会話のお手本になりそうだ 主題のわりにほらおもろいでしょ的な台詞の目配せも少なくて良かった、黒沢清の脚本に足りないと感じてしまうのはこういう力の抜け方なんだよなあ>>続きを読む

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)

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音が重厚で、中途何度か目をつぶっていたが、音が追いかけてくるのでどうしようもなかった。音声も音楽もすばらしい。もっとも影響を受けた映画のひとつにベルイマンの『狼の時刻』を挙げているリンチ、もの言わぬ老>>続きを読む

陪審員2番(2024年製作の映画)

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アメリカの男性に課された女子どもを守る大義が法のもとの正義という別の大義とこんなにも真っ向からぶつかりあうのを、前者の大義とずっと向き合ってきたであろう人がこの年齢でここまで格調高く撮るのはなんという>>続きを読む

ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

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なんか結局母親のせいにしてるし、それを作り出してるのはプロライフ系の思想だし、本気で向き合うつもりがないなら構造の問題に言及してほしくない(構造の問題でないとはさすがに言わせない)し、カメラワークにつ>>続きを読む

男はつらいよ(1969年製作の映画)

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この時代の方が今よりも発達障害傾向のある人に優しかったんじゃないかと思ってしまう

ロミオとジュリエット(2019年製作の映画)

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ひとりで見てたらバルコニーパドドゥのあたりで見るのをやめてたと思う。ダンサーの技術や美術の質なんかはたしかなんだろうし、取り組みとしてはおもしろいだけに残念。「バレエ」の「映画」であることに敬意が足り>>続きを読む

トラック野郎 御意見無用(1975年製作の映画)

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カメラぐるぐる、ズームとアクション、イタリアっぽい。子役の演出だけもう少しどうにかならなかったのかという気はする。広島死闘編の犬の肉食べさせられてキレる文太のような不器用で察しが悪くなさけない文太がた>>続きを読む

泥の河(1981年製作の映画)

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みんな焼け跡やったのにな、見たらあかん、黒砂糖あったやろ、生まれてきたくて生まれてきたわけやない、こんばんはって言うんやで、結局上がらんかったんや、ここはお国を何百里、石鹸のにおいがするなあ、整理整頓>>続きを読む

西鶴一代女(1952年製作の映画)

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カオナシみたいなん出てくるのおもろい、けど構造のいやしさに重点が置かれて女性の意志が抑圧の対象として以上に見られてない気がしてなんともいえなかった、こちらでは母親に比較的人間性がある

若者のすべて(1960年製作の映画)

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台詞は多くてもどのショットも構図が予定調和すぎてたいくつだし、特に必然性のないレイプシーンにも疑問が残るけど、効果音が歌舞伎レベルに誇張されていたのには爆笑した、雑に刺しすぎ、ヴィスコンティは土手好き>>続きを読む

青春残酷物語(1960年製作の映画)

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バイクのトラッキングが印象的だった記憶、日本の映画は工事中みたいな背景ばっかりだな

妻は告白する(1961年製作の映画)

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死体、裁判、一点透視図法、増村らしさってわかりやすすぎるかも

(2023年製作の映画)

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支配階級の正統でホモソーシャル=セクシャルな覇権が、武士的な趣味を解さない(そしてその首さえそれと同定できない)百姓あがりの人間に奪われていく流れには見ごたえがあるし、歴史を個人のばかばかしいやりとり>>続きを読む

どうすればよかったか?(2024年製作の映画)

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どうすればよかったかなんてお姉さんを入院させて合う薬が見つかって少し話ができるようになったときにはもうよくわかっていただろうに父親に投げかけた最後の問いにこちらまで身を固くしてしまう、症状が出ていると>>続きを読む

人情紙風船(1937年製作の映画)

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死にたくて死んだ人、死ねなくて生きている人、死にたいことに気づいていない人、生きたかったけど死んだ人、人を死なせて生きている人、自殺は武士階級の精神的な差異化の手段で、死を選択するだけの手段と発想を持>>続きを読む

Cloud クラウド(2024年製作の映画)

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ふつうにおもしろいと思ったけど、個人的には特に言いたいことがない。エスプレッソマシンのままならない感じがよく機能してる。

ウォレスとグルミット 仕返しなんてコワくない!(2024年製作の映画)

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tech, that’s the thingからthere’s something that machines can’t doへ、このシリーズ異(人)種やAIや外部の脅威を克服するストーリーがうまく>>続きを読む